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詩|月暈が白く、光る
真冬の海辺をあてもなく歩いていた
白い雪が落ちてくるのを待っていた
時々、小さな貝殻をひろったり
時々、言葉を砂に埋めたりして
凍った心を溶かさないように
あなたの体温を感じないように
ほんの少しだけ離れて歩いた
心の声があなたに聞こえないように
冷たい闇を流れる雲の影
月の光に反射する白い輪
置き忘れた優しさが胸にささって
痛くて痛くて心が号泣してしまう
月暈に守られていたものが
少しずつ溶けだしていく
白木蓮の花びらのような雪片が
戸惑いながら舞いおちる
やがてあなたの気配が白く消えて
静寂が漆黒の夜に降り積もっていく
月暈が白く、光る / 月乃
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新月を通過するたびに次のわたしに
生まれ変わるんだ