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観劇記録「中島敦・光と風の彼方へ」劇団キンダースペース
私は私が思うほど私ではない
世界は理解されるためにあるのではない
……中島敦が繰り返し唱えるモチーフです。
劇団キンダースペースさんの『中島敦・光と風の彼方へ』を観劇しました。構成・脚本・演出は原田一樹さん。
たまたま見かけたポスターで、これは行かねば!と思い立って申しこみました。
気にかかる内容のポスターは、自然ととびこんでくるものです。
はじめての小劇場。まどなり、めのまえで繰り広げら
未完小説の世界。読書記録⑥飛ぶ男
今日は阿部公房生誕100年です。すべりこみセーフ。
『砂の女』で驚愕し『壁』で大ハマりした僕。
100年記念で文庫化された『飛ぶ男』を手に取りました。フロッピーディスクから発掘された阿部公房の遺作。
『飛ぶ男』は別のバージョンもあります。
それは、未完小説の『飛ぶ男』を阿部真知さんが加筆改稿したもの。
今回文庫化された本作は、未完のドロドロしさをそのまま残した作品です。
よくぞ出版してくれた!!
木漏れ日の影の形をとどめる。映画鑑賞記録④PERFECT DAYS
木漏れ日の影の部分ってなんて言うんだっけ。
こかげ?それはちょっとおおきすぎる。
それとも、影と光のあわいを合わせて木漏れ日とよんでいるのかなあ、あ、なんか載ってたな。
うーん、sunlightか、まずいな。
とかなんとか、2時間。
木漏れ日の影にきづかせてくれる映画でした。
それは、太陽と闇夜とかスカイツリーと公式便所のような二項対立じゃなくて、いや、二項対立なんだけど、二項対立のある世
映画鑑賞記録③こちらあみ子
しんどい
1人称でアミコの世界を書き切った原作小説にも重さがあった。
1.5人称視点というか、常にあみ子の背後から世界を眺めさせられた重みは別の耐え難さがあった。
なんでこんなものがつくれるんだろう……。
映画版に感じた時々の"ハッピー"はかえって現実のつらさを改めて認めさせてきた。
○ときおりBGMにリンクするあみ子の挙動
あみ子の世界には常にけたたましい明るい音楽が鳴っているような。
主人公がぼくのコートを探していた。 読書記録⑤挾み撃ち 後藤明生
ある日のことである。
ぼくは一軒の本屋のことを思い出した。
浦和PARCO「今日からの暮らし」という催しに出展していた川越の本屋である。
とがった本ばかり売っていた。
古本も新刊もリトルプレスも大量にたずさえている。新刊は利益が少ないらしい。イベントでこんなにたくさん新刊を並べるのは「ばかのやることですよ」と言っていた。
ぼくの実家はさいたま市と川越市の境目にある。その街には家族で営むおいし
高校国語教員の共通テスト感想🌸二項対立の終焉
いやあ、感動したー!!
二項対立の終焉。「考える人」の育成。
複数テキスト問題の是非が問われる中で、社会の中での国語の意義を色濃く反映した、感動的な問題でした。
まず評論。
いままでは
「西洋はこうだけど、日本はこう」
とか、
「流行はこうだけど、伝統はこう」
とかいったように、二項対立に基づいて、筆者の考える"本質"を読み取る問題でした。
対して今年は
「Aという考え方と、Bという考え方
徒然③イルミネーション
クリスマスですね🎄
ぼくは浮かれるのがすきです。
街がなにかに染まるのはワクワクします。
最近は職場の最寄駅にもイルミネーションがほどこされていて、毎日いいきぶんです。
明日はM-1グランプリの決勝戦なわけですが、その広告見ましたか?こちら。
とやかく言ってきておもろいです。
おもろいのですきです。
でも改めて考えると、イルミネーションの変遷は面白いです。
というのも最初は、イルミネーショ