今年1年のテーマの一つはレゴシリアスプレイメソッドで「グッド・スパイラル」を作る方法の探求とワーク手順の確立ことであった。ワークに前向きな人は導けたが、後ろ向きな人(そのことに関心がない人)はうまくできなかった。改めて、原理的な部分から検討し来年ばワークをバージョンアップしたい。
レゴシリアスプレイメソッドのワークを終わった後にお酒を飲んで懇親会をする。気の置けない仲間からモデルにも出ていなかった身の上話が続々と出る。レゴシリアスプレイで自己開示が進んだ結果での話だとは思うが、その話をもう一度ワークのときのモデルに組み込んだら新しい気づきが出そうと考える。
活動のレベルを高めるには創意工夫が必要だが、その積み重ねは活動の一貫性を失わせるリスクを伴う。それを防ぐために包括的かつ抽象的な表現、価値や理念が作られる。その活動が組織や集団でとなると、それらの具体的な行動への重ね合わせが人によって異なる。レゴシリアスプレイはそのブレを収める。
物事が複雑になったり、複雑にして本質を隠したい事案が増えていくにつれ、言葉による説明の限界が浮き上がってくる。レゴシリアスプレイメソッドを使うと、様々な情報が整理され明確に配置されたストーリーが作り手から語られる。いわゆる「煙に巻く」話が無いだけ、効果的な話し合いにつながる。
レゴシリアスプレイメソッドで作るモデルは『学習する組織』でいうメンタルモデルであることに注意したい。本人の思い込みの部分がある。関わる他者がいれば他の人の考え方も聞いてモデルの精度を高めたい。お互いの主張の押し付け合いにならないような対話に向かうファシリテーションが求められる。
人的資本経営の講話を聞く機会があった。まだ研究者によって見解が分かれるところだろうが、経営陣と従業員の両者の想いをつなぎ両者が共に成長を描くストーリーを今後の人事部は描くことが重要な業務になる。レゴシリアスプレイメソッドは想いを重ねてストーリーを描くための心強いツールになる。