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2025年の目標をレゴブロックで表現してみる
今年も無事に新年を迎えることができました。
昨年はこの元旦に能登半島地震が起きました。能登半島ご在住の方々および関係者の皆様にとっては大変な一年の始まりだったかと思いますが、一歩一歩、前を向いて共に歩いていきましょう。
「一年の計は元旦にあり」ということで今年も1年間の目標モデルを作ってみました。
このモデルはレゴシリアスプレイメソッドの考え方を作っています。レゴシリアスプレイメソッドって何?と思われた方は、ぜひ下のNoteをお読みください。
興味を持たれたら、全国あちこちで体験会とか行われていますので1回体験してみてください。「こんな話し合いの方法があったのか」と驚かれると思います。私を含め、ファシリテーターの方々もたくさんいらっしゃいますので「近々、体験会の予定はありますか?」と尋ねられてもいいでしょう。
2025年の目標モデル
さて、本題に入ります。今年のモデルは次の写真のようになりました。
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このモデル全体のメッセージを言葉にするならば、以下のようになります。
「余力を保ちながら、知を作り出し集積する」
そして、この目標モデルはいくつかのエリアに分かれています。上記の写真だとちょっと分かりにくいので、上から撮った写真にエリア分けを表示します。
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①メインテーマエリア
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年度の目標の中で最も中心的なテーマは中央に置くようにしています。この写真にあるのは、「果実」です。実在する果実ではなく、私の「知の集積」を表しているので「知恵の果実」という感じでしょうか。
このイメージが出てきたのは、昨年いろいろなレゴシリアスプレイメソッドや授業のプログラムを開発して出し切った感じが残った達成感と同時に、それを使ってうまくいかなかった部分もあり、不満も残りました。特に後者について、私はまだまだ知が足りないことを痛切に感じました。
自分が次のステージに進むためには、じっくりと知を溜め込んでいくことが必要です。同時に、焦らず大きく成長し熟していく過程を楽しもうという気持ちでもいます。
もちろん、ぼーっとしていても果実は大きくなっていかないため、教育活動、研究活動、コミュニティ活動を積極的に行って果実に栄養素を届けるようにしていかねばなりません。
②教育活動エリア
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教育活動エリアでは主に2つの目標が表現されています。
一つは角に表現されている青色透明の表現で、これは生成AIの教育活用です。教育現場ではその使い方について今でも色々な意見が交わされています。少なくとも私は「学生に使わせない」という選択肢はないと考えています。むしろ、自分の可能性を広げるために若い人たちにはうまく使うことを学んでほしいので使い方を学ぶための機会を提供していこうと考えています。
生成AIを使ったより良い教育ができるためには、まず私自身が積極的に活用していくことから始めることが大事だと考えています。使い方としては研究活動やコミュニティ活動において、翻訳作業、要約と論理展開作業を中心に使ってみることを考えています。
もう一つは、緑のエリアに表現されているもので私の授業のコンセプトを表現しています。私の授業は全て高い視座(高い視座は総合的に考え判断できる力を示す)を得ることができるもので、個々人の現状に合わせて到達目標は調整できるもので、安心安全な場となっていて参加するのが楽しみになるものにしたいと考えています。私の知と力不足でまだまだそのようなものにはなっていないと思いますが、少しでも近づけるようにしていきたいという気持ちを今年も作ってみて再確認しました。これは2024年度の目標に表現されていたマイ・パーパスである「人々が成長し幸せになることができるような「仕組み」をつくること」と通底しています。
③研究活動エリア
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研究活動では、レゴシリアスプレイメソッドに関係すると考えられる研究書や論文をコツコツ読んで分かりやすく砕くことを行いたいと考えています。イメージとしては雪山の雪を削り温め、メインテーマエリアにある知恵の実を育てる豊かな水として変えていく作業です。
現在、読んで吸収したい研究領域として頭にあるのは「組織のディスコース・ナラティブ分析」「対話型組織開発」「アクター・ネットワーク理論」です。これらの知見を吸収してレゴシリアスプレイメソッドに関連づけていきたいと考えています。
どれも大きな領域ですが、関心のある方との読書会を企画するなどしてやらねばならない状況を作っていければと思います(この記事を読んで興味のある方からの連絡をお待ちしております)。これらの領域については外国語文献も多いので生成AIも積極的に使っていきたいと思います。
先ほどの写真には写っていませんが、この研究活動に関連して重要な表現があります。
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この表現は水の上を気ままに移動する小さな船を表現しています。主に、研究活動エリアと次にお話しするコミュニティ活動エリアを行き来しています。
乗っているのは私と研究パートナーで、私は研究やビジネスのパートナーと話しながら論文や文章を書いています。ここには筆無精な自分の背中を押してくれる人が必要だという気持ちが表れています。私の後ろのアンテナからは情報の発信を行っています。その元になる黄緑のブロックはこのNoteのブログなどを表現しています。
④コミュニティ活動エリア
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レゴシリアスプレイメソッドのファシリテーターが集まるコミュニティ活動は今年も私にとって重要な領域になりそうです。
黄色のエリアはコミュニティ活動の中心である。私としては、私の経験から得た基礎的な力を上げるためのトレーニングの機会を提供することをしていきたいと考えています。
黄色のエリアには、オレンジのプレートが立っていますが、これはコミュニティの情報を集約したものです。レゴシリアスプレイメソッドのコミュニティも年々大きくなっていて国内で交わされる情報量も増えています。どのような形でそれらを整理するかについて方向性を定めていくことも大切な目標の一つだと考えています。
そのコミュニティ活動はメインテーマに接続する青のエリアとオレンジのエリアに接続しています。
青のエリアは世界のレゴシリアスプレイメソッドの動きを表しています。青のエリアの先にはオレンジの薄いプレートで象徴されている「LSP Magazine」という冊子と黄色い透明のパーツで象徴される「Coffee Chat」というトークビデオがあります。これらを活かすために、LSP Magazineの読書会を立ち上げることと、Coffee Chatビデオから学ぶ会を立ち上げるような活動していきたいと考えています。
オレンジのエリアは黄色のエリアと同じくらいの広さがあります。そこに回転するプロペラがありそのプロペラの上には4つの要素が乗っています。これら要素は、以下のことを表しています。
「学術的な知識の応用プログラム(無色透明)」
「重大な課題を解決するプログラム(赤色透明)」
「もう分かったと思っているプログラム(灰色)」
「新しい発想に基づくプログラム(黄緑)」
プロペラを回すことは、実践的に試すことを意味しています。つまり、これらのプログラムの試行をできるだけ行うということです。
プロペラのそばには、目玉のパーツがあります。これはプログラムの試行にお付き合いしてくれるレゴシリアスプレイメソッドのファシリテーターです。試行には協力者が不可欠で、このような志ある人々を大切にすることも私としては忘れてはならないポイントであるとモデルを作って改めて感じさせられました。
さらにそれに隣接するようにあるのが黄色透明パーツと金の延棒です。これは、黄色透明パーツは試行の結果として得られる知識を取りまとめて共有することを表し、金の延棒は試行や結果報告のために活動資金を確保するということを表しています。
⑤プライベートエリア
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プライベートエリアでは、仕事以外の部分についての目標が示されています。
まずピンクのエリアは私の家族のエリアです。3人の子どもたちも大きくなってきていて、それぞれの個性(頭の上にのっているパーツで表現されています)を大事にするような育て方をしたいという気持ちが表れています。
赤の開かれた窓の上にいるのは私で頭の上にあるピンクの花のパーツは妻を表しています。オープンな気持ちで、妻とよく相談して楽しい家庭を子供達に与えていきたい。後ろにある金の延棒は教育費です。家計は弱く、そこまで多くは用意できないけれども、必要なことに対して子供にお金は心配させないようにしたいと思っています。
その窓の背後にあるのは、「運動をする」「VRゲームを楽しむ」「マンガや映画などのエンタメを楽しむ」ことを表しています。その横にある灰色の箱のような表現は「睡眠をしっかりとる」ことです。こうしたことを通じて、研究・教育・コミュニティ活動へのエネルギーが不足することがないようにいきたいと考えています。
⑥余白を持つ
最初のエリア分けでは示さなかったが、今年の目標モデルには、意図的に余白を作っています。2020年から毎年、この目標モデルを作ってみるうちに、余白が出ている年には良い結果が出て、余白が少ない年は成果があまり出ないことが分かってきました。これは能力を超えて欲張ってしまい失敗する私自身の性格によるものだと感じています。
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昨年まで余白は1ヶ所につくっていたのですが、今年は3ヶ所に分割する形になりました(意図したものというよりは結果としてそうなった)。
余白Aはコミュニティ活動の余白です。他のファシリテーターからのアイデアや呼びかけに応じてそこに新しいものを作るお手伝いをすることができればいいなと思います。
余白Bは家族の幸せに関わる余白です。今年は例年よりも家族のエリアは大きく表現されているのですが、今の段階で気づかない家族にとって良いことを積極的かつ柔軟にしていこうという気持ちが表れています。
余白Cは研究と私自身の個人的な趣味領域のための余白です。2024年の大晦日に、一年の振り返り会を開き、他の人の振り返りを聞いていて、新しい趣味を持つことによって人生の幅が広がるという話を聞いたのが影響しているのかもしれません。
この余白にある茶色のエリアは、自分一人になって考える時間の確保を表しています。これも一年の振り返り会の中で聞いた話がヒントになっています。その方2泊3日で一人合宿をしたことの経験を話してくださいました。どこかで一人合宿に挑戦してみたいと思いました。
まとめ:目標のリスト
上に記してきた目標を改めてリスト化してみます。
生成AIを授業に取り入れる
生成AIを研究活動に積極的に取り入れる
総合的に考え判断できる力をつける授業をつくる
各人が現状に合わせて到達目標を調整できる授業をつくる
安心安全で参加するのが楽しみだと言ってもらえる授業をつくる
「組織のディスコース・ナラティブ分析」とレゴシリアスプレイとの関係を研究する
「対話型組織開発」とレゴシリアスプレイとの関係を研究する
「アクター・ネットワーク理論」とレゴシリアスプレイとの関係を研究する
論文を書く
Noteを書く
LSP Magazineの読書会を立ち上げる
Coffee Chatビデオから学ぶ会を立ち上げる
ファシリテーターの基本を固めるトレーニング機会を作る
コミュニティ内の情報をまとめたものをつくる
レゴシリアスプレイのプログラムの試行を行う
プログラムの試行の結果として得られる知識を取りまとめ共有する
コミュニティ活動のための活動資金を確保する
子どもの個性を伸ばすような育て方をする
運動をする
VRゲームを楽しむ
マンガや映画などのエンタメを楽しむ
睡眠をしっかりととる
コミュニティ活動の新たな呼びかけに反応する
子どもたちのために良い、新たな何かをする
研究活動で新たなテーマを発見して取り組む
一人合宿をする
26項目にまとまりました。これらを積み上げて年間のテーマである「余力を保ちながら、知を作り出し集積する」を実現できるように頑張っていきたいと思います。
ここに書いてあることに関心があったり、これは聞間と一緒にしたいと思う項目がありましたらぜひご相談いただければと思います!