2024年の目標モデルをもとにふりかえる
2024も最後の日になったので改めて1年の目標モデルを見て、その観点からの振り返りをしたい。
上記のNoteによれば、2024年の目標モデルは6つのエリアに分かれていた。それぞれについて何を書いていたかピックアップしながら採点してみたい。
①私のパーパスエリア
2024年の冒頭に掲げていた私のパーパスは、
「人々が成長し幸せになることができるように、私がこれまで学んできたこと、これから学んでいくことを組み合わせてこの「仕組み」をつくること」
でした。
これに関しては、まず、2023年の後半からレゴシリアスプレイメソッドを使って、人々の気持ちと視野と機会を広げていく「ポジティブ・スパイラル・ワークショップ」を開発してきており、そのプロトタイプまで作ったので、それを具体的に展開するということをしてきました。
そのプロトタイプ開発の経験をもとに(そのまま使ったというわけではないです)、まずは、私の担当するゼミナールの学生向けに展開してみました。
結果としては、何度かトライしてみたものの、期待した効果は得られずということでした。実は、今年のゼミナールは学生数が非常に多く(実出席で2年生70名、3年生40名)、しかもその学生たちは望んで私のところに来たわけではないという条件下でのものでした。
そうした学生たちへの対応をゼミナールとして行うには私自身の教員としての力が足りていませんでした。どこが良くなかったのか、これから詳細な分析をしていきますが来年に向けて大きな課題が残りました。しかし、心が折れるところまでいかず、課題を感じるというところで留まれているのは自分に成長の余地があるということだと前向きに感じています。
もう一つ、このパーパスに非常に近い活動として、福岡に拠点を置く研修会社の株式会社OnLineさんと共同で、レゴシリアスプレイメソッドを活用した社会人向けの能力開発プログラムを開発しました。
「アイデンティティ・ドリブン」と名付けられたこのプログラムですが、プロトタイプの試行は非常に良い結果が出ました。10年の私のレゴシリアスプレイメソッドの経験と知見と工夫を盛り込んだプログラムとなっており、自信をもってお勧めできる内容になっています。
このプログラムの本格提供は2025年ということで、一人でも多くのみなさんに受けていただき、皆さんの中に眠る新しい自分の可能性を切り開いていただければと願っています。
もう一つ、このパーパスに関わる点で言うと、高知大学の須藤先生からのお声かけで、高知大学大学院の公開講座として「組織学習論特論」を持たせてもらう機会を得ました。ありがとうございます。
こちらは、経営学の20世紀〜21世紀ののベストセラーの一つピーター・センゲの『学習する組織』のエッセンスをレゴシリアスプレイメソッドを使って体感的に学ぶことができるという内容になっています。レゴシリアスプレイメソッドのトレーニングを受けたファシリテーターであれば(少し追加の練習は必要ですが)、そのままワークショップへと転用できるような内容にもなっています。
2025年の1月にも講座は残っており、完全に出来上がった!というにはまだまだいかないのですが、私が大学院生時代に知ってから、常に繰り返し読み続けてきた名著をこのような形でまとめることができたことは大きな喜びになりました。
また、そのエリアの隅には
「予兆を見逃さない」
という表現(サブ目標)がありました。これは、昨年何かと抜け落ちが多かった状態を戒めたものですが、今年は思い返しても致命的な抜け落ちは少なかったと感じています。一方で、注意力が非常に高くチャンスを機敏に掴むところまで行けたかどうかというと、そこまではいかないのかなとも思います。
まとめると以下の通りです。
ゼミナールでのLSP活用(△)
ポジティブスパイラルワークショップの開発(○)
アイデンティティドリブンの開発(◎)
「学習する組織」のワークショップ開発(○)
「予兆を見逃さない」(○)
②コミュニティ活動エリア
1月1日のNoteでは以下のように書いていました。
6月の東京のアジア地域ミーティングにも、10月のデンマークでのグローバルミーティングも参加することができました。
「積極的に」と言う点では、それらのミーティングでプレゼンテーションはしなかったものの、6月のアジア地域ミーティングの直後にインドのファシリテーターと2日間の追加の研究会を行ったのは良い経験となった(場所を提供してくれた小出さんをはじめ参加メンバーのみなさんには心より感謝しています)。
またグローバル・ミーティングの後に、Zoomおよび金沢の錬成会で、グローバル・ミーティングでの報告をさせてもらったし、来年には今回の参加で得た経験もとに新たな勉強会を立ち上げる予定でいる。
まとめると
アジア地域ミーティングへの参加(○)
グローバルミーティングへの参加(○)
国内での取り組みへの還元(○)
国外への取り組みの発信(インドのファシリテーターと研究会実施)(○)
となるかと思っている。
③研究エリア
研究エリアについては、次のように書いていた。
論文を書くことに関しては、来春に共著で一つ公表できそうなものがある。テーマや論文の内容を作り出してくれたのは主に下田泰奈先生のおかげである。昨年の1月には黄色の目玉が下田先生とは思わず置いていたのだが、結果としてそうだったと言うのがわかるのがレゴシリアスプレイメソッドの面白いところである。
新しい技術については、生成AIを使うことで未来を旅するワークショップのプログラムをブラッシュアップできた。また、夏休みにはノーコードのアプリ制作の勉強もした。今年は自分で使うアプリまでは作れなかったが、積極的に来年以降も取り入れていきたい。
学会や研究大会への参加については2つほどいくことができた。人脈の広がりはそこまで作れなかったが、ここ数年、ほとんどそのような場に出ていってなかったことを考えれば大きな一歩である。
まとめると、
論文原稿を共著で書いた(○)
生成AIやノーコードなどの技術に触れて取り入れた(○)
学会や研究大会に足を運んだ(○)
という感じである。
④開発エリア
こちらは、新しいプログラムや取り組みであるが、ほぼ「①私のパーパスエリア」と重なっている。繰り返しになるため省略する。
⑤プライベートエリア
ここでは、以下のように書いていた。
これらを振り返ると、まずは睡眠時間は確保できた。寝不足という感じは年に3日もなかったと思う。
家族との関係では、予期しないことがいくつか発生し、対応に追われた一年であった。本当に大変で、私の対応も完璧からは程遠かったと思う。「心落ち着く」という感じからは程遠かったが、その中で学ぶことも非常に多かった。この一年の経験は今後も私を大きく支えていく予感がする。
その中で子供たちも成長することができた感じがする。何か大きな結果を出したわけではないが。
レゴ遊びやTVゲームについては、TVゲームは、それなりに時間を確保して気分転換に上手く使えたと思う(ドラクエやメタクエスト3など)。レゴについては買うだけ買って組み立てる機会は少なかった…。
まとめると、
睡眠時間の確保(◎)
家族への対応(○)
子供たちの成長(○)
ゲームやレゴ遊び(○)
⑥余白エリア
2024年の1年間は、新しいお誘いや提案などをいくつかいただいた。それに対して積極的に答え、受け入れることはできていたと思う。ただし、それらを最大限膨らませ、当初のお声がけ以上の何かを生み出していけたかというと、そこまでは行けなかった(一緒に取り組んだ案件については、依頼者・パートナーに十分満足してもらえた)。
余白の活用(○)
これは、余力というよりも私の力不足に寄るところが大きいと感じる。そのため、来年はもう少し自分自身の地力を高めることを意識していきたい。
全体のまとめ
採点を集計すると以下のような感じである。
◎・・・ 2個
○・・・14個
△・・・ 1個
まずまず、目標通りに過ごせた一年だったといえる。
来年に向けては、明日、改めてレゴブロックの力を取り入れて考えていくことにする予定だが、その中に唯一の△であった「ゼミナールでのLSP活用」は持ち込みたい。
そしてこれらの多くは、他の人との協力のもとでできたことである。他の人の力がなければ、「睡眠時間の確保」「ゲームやレゴ遊び」以外は×になっていた可能性が高い。そのことを忘れずに、他の人の役にも立つような目標と活動が2025年も展開できればと感じている。