250.女性の幸せは結婚生活にあるのか?or not?許されない恋、不倫に走る事はローマでも認められていた訳ではない。家庭の破壊は社会の崩壊に繋がる。許されない。古代ローマ社会はもう存在しないけど、貴族女性は平民女性と違って求められる事があった。家を守る事だ。過酷で矛盾している。
249.古代ローマ社会において貴族男性の死亡率は高い。戦死、病死、暗殺などだ。問題は貴族女性で生涯に2~3回結婚する。家の都合だ。そして幸せな結婚、不幸な結婚を繰り返す。結果、精神を病んで壊れる。代表がアウグストゥスの娘ユリアだ。だがセルウィリアのように、強かに生きる女性もいる。
248.漫画『ローマふたり暮らし』田澤裕著2024年。一世紀のローマに住む平民の暮らしを描いた漫画だ。貴族より平民の方が自由がある。特に好きな人と結婚できるので、女性も苦しまない。それにしても、古代地中海世界にあったパッラにはどうしても惹かれる。あの姿の女性のイメージが離れない。
251.ローマ貴族は不倫など愛欲に塗れていたのではない。平民と違って、res publica(国家・公共)への高い奉仕が求められる。noblesse oblige(貴族の義務)だ。だから男たちは早く死んで逝く。そして女たちも家を守るために結婚という戦いに赴く。ある意味同じだ。