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家族に伝える経済シリーズ(37):株式の仕組みと社会の変化 ー 資本主義がもたらしたもの

株式の配当で得られる儲けのことを「インカムゲイン」と言うんや。反対に、市場で株を売買して得られる儲けを「キャピタルゲイン」って呼ぶんやで。
株主になると、ちょっと儲かるかもしれん……まあ、可能性の話やけどね。
面白いのは、事業そのものは経営者や会社の役員たちが運営してくれるから、自分は基本的に「見てるだけ~」でもええんや。
そして、彼らがうまくやったら、自分にも配当が入ってくる。さらに、株を売る時に買った時より高い値段で売れたら、そこでまた儲けが出る。
どうやろ?なかなか良さそうな仕組みに思えるやん?株価を気にする人たちは、こういう株主や、その利害関係者やね。

株式の仕組みとは?

そもそも、この仕組みはどうなってるんやろ?
株式の良いところは、多くの人がビジネスの資金提供に関わることができて、儲けるチャンスを得られる点なんや。しかも、巨額の財産がなくても、少額の出資で大きなビジネスに関われるんやね。
一人一人の出資額は小さくても、たくさんの人が集まれば巨額の資金を用意できる。どんな大金持ちでも一人では限界があるけれど、株式という仕組みを使えば、理論的には限界がなくなるんや。
そうすると、昔やったら国家(政府)くらいしかできなかったような大規模な事業を、民間でも実現できるようになる。そうやって、国民や市民が大きな力を持つようになっていくんや。

平民が力を持つ時代へ

もともと財産や富というのは、王や貴族、特権階級、大商人、地主といった権力者だけが所有していたものやった。それが、この株式の仕組みをうまく使うことで、大衆の中からも力を持つ人が現れるようになった。
これが「システムチェンジ」やね。
普通の平民や庶民の一人が、王や貴族よりも社会に影響を与える可能性を持つようになったんや。これが、株式会社という仕組みを基盤とした「資本主義」の発展と共に起こった大きな変化なんやね。
その結果、権力の構造が変わった。昔は王や貴族、一部の武力を持つ人たちが力を持っていたけれど、今では経済力を持つ一般市民が台頭し、政治家――例えば大統領や首相――もそういう市民から選ばれる社会になった。
経済力を中心としたシステムチェンジがもたらした影響は、想像以上に大きいんやで。
こうした変化の背景には、技術の進歩、特に工業力の進歩があった。それが「産業革命」やね。英国を中心に始まり、世界中に広がっていったんや。
技術の進歩と共に、社会システムの変革も各地に飛び火した。

日本における資本主義の始まり

日本では、完全な株式会社とは言えへんけど、坂本龍馬が「亀山社中」や「海援隊」という組織を作ったんや。それがちょっと会社っぽい仕組みやったらしい。
最初の株式会社を作ったのは、小栗上野介という人らしいで。あんまり知られてないけどな。
そして、日本で資本主義経済の基礎を築いた代表的な人物が渋沢栄一や。この人のおかげで、日本でも株式会社が発展していったんやね。そのうち、1万円札で渋沢さんに会える日が来るで。

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