灰になる朝もある

朝日を浴びて灰になるものは、何も伯爵ばかりではない。
疑う者のために白状するが、私も今朝灰になった平民のひとりである。

灰とはアルカリ性を示すものだ。
その性質から、土壌改良や洗剤、洗髪剤として用いられた。

何が言いたいかわかるか?
詰まりこういう事だ。

有るか、理性?
そう問われ私は答えた。

はい。

俄然、私は「ノー」と答えたかったのだが、脳から神経を経由して我が口を出ると、一体どういう訳か「ノー」が「はい」になって仕舞った。
カーテンの隙間から零れた、燦々と輝く朝日を浴びた所為である。
屹度そうに違いない。
絶対そうに決まっている。

コレが今朝私の身に起きた出来事だ。
朝日には呉々もご注意あれ。

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