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「生き直し」ができるのが銭湯だと思う

2月29日 木曜日


「月の末日にその月の澱みを洗い流すように銭湯へ行く」


というほのかに抱いていた夢を果たすことが出来た。


頭もモヤモヤするし、身体も追いつかないし、やる気も起こらぬ身体をシャッキリさせたい。

新しい月になる明日に向けて、このおぼつかぬまどろっこしい心持ちを禊でもして流したい。

けれど、禊をするほどの忍耐も耐寒力もない。

そこで、久しぶりに西新井に出向いて、温泉♨️に入ってきた。

湯よ。。。。。

ヘドロのような私の澱みを洗い流してくれーーーー‼️


名付けて「大師の湯」

私のやる気のなさ度はMAXであった。
湯に行くまでノーメイク。
パジャマを脱いで何も考えずにいつもの普段着に着替える。
眉毛をかく気力さえない。
顔❓ふきましたよ。。。トップバリュのメンズシートで。。。

「ザスパ 西新井」は、西新井駅からすぐの所にあり、健康ランドのようなところである。
温泉のほかにサウナ、マッサージや岩盤浴、リラックスマッサージチェア、オンドルルーム(あたたかい部屋らしい)、ダラダラ出来る座敷、定食屋、マンガも最新のラインナップが揃えられている。


私はシンプルに女湯を堪能。

この時点で、脚のすね毛を剃っておらず、猿人のようであったが、だれもみるものなどいないので、堂々と風呂場を闊歩した。

身体と髪の毛を洗って、髪を結び、白色のシルキー湯へ。

低温で優しいたゆらかなお湯でいい気持ち。。。。

ふはあ〜とひと心地ついて、次はメインの薬師の湯。

赤茶色でしょっぱい。ちょっと熱めだけど、なんだか効く。

目を閉じて端っこで腕を組んで頭を埋めてじっくり浸かる。


ここのスパはいつも混んでいるが、今日の木曜日の午前中は閑散としていて、居心地がよかった。

そうか、木曜日の午前中は穴場だ。

次は外に出て、お一人様の壺湯につかる。

目を閉じて手を広げて外の空気を吸う。


空は曇り空でどこまでも真っ白だ。


空とお湯の音以外、何もない。

うん、いい。。。。。。。


ハア〜と息を吸う。

一番居心地がよかった。

そのあと、外の露天風呂に浸かったあと、再びシルキー湯でゆったりまったりして、禊は終わった。


はあ。。。。気持ちよかった。。。。。


お腹が減ったので、定食屋さんで日替わり定食を注文する。

おろしポン酢のハンバーグ定食。980円。手作りのハンバーグと、おこうこが美味しかった。


ほわわわん。。。。と夢見心地でスパを後にした。

帰りに娘に神戸屋でおやつを買った。

もう少しうちから行きやすかったらな、と思う。
わざわざ電車に乗らなきゃ行けないのがめんどいところだし、帰りは乗り換えがある。
お湯に浸かった後のホワホワした後は、すぐにでも家に着きたいところ。


私が住んでいる北千住は銭湯の♨️街で有名である。

あちこちに昔ながらの銭湯♨️があるが、私は一度も入ったことがない。

理由は、番台がある昔ながらの銭湯にこれまで一度も行ったことがなく、
どう入っていいのかわからないのと、地元感が若干怖いという理由と、
(まんしゅうきつこ先生の湯遊ワンダーランドに出てくるようなヌシがいそうで)
一番入りたい時間帯である午前中には何故か空いていないことや、町の銭湯は狭い印象がある。
芋湯のような状態を避けたい、一定の距離感は保ちたいという人間嫌いが足が遠のく理由であるのだが、

健康ランドのようなところなら。。。。近所にあるなら毎週だって通いたい。
もしくは誰も入らないような萎びたところならとてもいい。


家で風呂に入るのと、銭湯♨️とでは、スッキリ度に大きな違いがあると、
今日それはもうことさら強く実感した。

まっさらな身体になるというのだろうか。

やはり月末の禊は自身の体の慰労や意識のリセットなど、いい区切りになる。


「まるで生き直ししたようだべさ。。。」

と大袈裟に呟く。
虚弱で筋トレもできず、サウナも入りづらいとなると、自分のようなものは銭湯しか新陳代謝をよくする「膿だし」は残されていないのではないだろうか。
銭湯の効能にも「虚弱」と書いてあるところが多い。うむ、ドンピシャ。


死にたいと感じている人の多くはお腹が空いている、だから食わせた方がいい、とはよく聞く。
同じように心が冷え切っているのなら、銭湯に入らせた方がいい、とも私はなんとなく思う。

また来月末禊にゆけるといいなあ、と春をまちながらぽんわり思った。