#ふとまに 四十八 府の縄の 纏り通れば 妹背も 仲に導く 文縄なりけり 行政府=執政者と民を結ぶ絆(府の縄)が、縄を編み上げるように、しっかりと繋がり通れば、愛し合う者たち(妹背)の間柄(文縄)までもが、良好に導かれてゆくものだ。 *文縄 手紙や文通による結びつき。
#ふとまに 五十一 謙の熟は 積伸ふ臣(をみ)も なお臣(とみ)と 言う百万聞きに 流れ得るなり 自らを「とみ」と、へりくだって名乗る万事に控えめな熟者は、人びとに功を積んだ、秀れた政治家「をみ」たちにこそ多くあり、その数多の実例の中に、深い謙譲の志が流れ得られているのです。