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#ふとまに 九十二

#ふとまに  九十二

*読みくだし

をのそのは
やけてあわたの
とりえあり
みつとりえねは
そののもえくさ


*書きくだし

峰の園は
焼けて粟田の
取り柄あり
水 取り得ねば
繁の萌え草

*意訳
高地の耕作地は
土地が渇いても粟の畑としてなら
使い道があります
しかし全く取水ができないと
伸びた雑草が生い茂ってしまいます

*十楽註
このうたも、『掛け言葉』を巧みに用いているところが特徴的です。

渇きがちな土地も
①『粟=鳥の餌[とりえ]』の畑として
②『使い道(取り柄[とりえ])』があるが、
③『取水ができない(水を取り得[とりえ]ない)』と、雑草だらけになる。

まるで、江戸期の都々逸(どどいつ)の語呂合わせのようで、小粋な風情をも感じます。

ちなみに、[とりえ][とりゐ]=『鳥居に通じ、惟神の道では大切な言霊(ことたま)のひとつです。


【参考資料】
①ふとまに解読ガイド
https://gejirin.com/futomani.html

②ホツマふとまにカード128
ふとまに百二十八(ももふそや)歌