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#ふとまに 十六

#ふとまに  十六

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*読みくだし

あのなわ の
みち も ゐもせ の
なかうと も
つよき も やわす
あなわ なりけり


*書きくだし

天の縄の
道も妹背の
仲人も
強きも和す
天縄なりけり

*語意

天の縄の道/あのなわ の みち:
 御上の縛り
 調和と秩序を実現する具体的手段
 経矛(とほこ=法[経]と刑罰[矛]による秩序維持)

妹背の仲人/ゐもせ の なかうと:
 女と男(=陰と陽)を合わす[結ぶ]人(=原理)
 天の浮橋=陽陰の和き合し(あわのうきはし=複数のもの・場所を交じえ合わす原理)

強き/つよき:
 強靭で耐久性の高い陽の原理

和す/やわす:
 陽の挙動に対する陰の反応
 陽の攻めのアプローチを陰が柔らかくしなやかに受容して合体融合する反応

天縄/あなわ:
 神の縄[結合]
 神性と自己との繋がり・連結


*意訳

地上世界を治めて調和と秩序を実現する法制度や
プラス・マイナスと様々に交差する事象のコントロールなど
圧倒的パワーを要する文明の維持制御に欠かせないのは
そのエネルギーを柔らかくしなやかに受け容れるための
大宇宙の神性と人類意識との繋がりである


*十楽註

”ふとまに”を解析しながら感じるのは、一見、ひとつひとつはとてもシンプルに思えてしまう”やまとことば”が有している、概念の奥深さや幅広さです。
そのことを体現しているのが、今回の「十六番」です。まるで、縄文スピリチュアルを基調とした精神文明哲学とも言える”うた”です。
当初、読みくだしていた段階では考えもつかなかったような、スケールの大きい真実を、むしろ平易とも感じられる表現と少ない言葉数とによって、あっさりと言い切ってしまう「凄さ」や「驚き」が、この”うた”には有るように思います。
簡単な言葉の羅列と侮るなかれ、”ふとまに”の”うた”が深淵な哲学を僅かな字数に内包内含している実態を知るに、ひとつひとつの”やまとことば”は、まるでICチップのようです。


【参考資料】

①ふとまに解読ガイド
https://gejirin.com/futomani.html

②ホツマふとまにカード128
ふとまに百二十八(ももふそや)歌