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#ふとまに 十三

#ふとまに  十三

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*読みくだし

あのゆんの
まめにひらきの
むらさきや
まおうつろゐの
はるへひくらん


*書きくだし

天の弓(あのゆん)の
豆に柊(ヒラキ=ヒイラギ)の
熟栄(むらさき)や
魔を虚ろいの
祓(春)へ導くらん

*意訳

神の武具と見立てた
『節分の豆』と 年越しの門に供える『柊』
繁栄と発展をもたらし
穢れや災い移ろわせて 放逐してしまい
まさに清められた『祓う(はらう)=(はる)春』
すなわち『新春』へと導かれるのです


*十楽註

節分は、もともと大晦日から元日へまたがる祭事で、今でも、旧暦の大晦日に豆を(まるで神の武具であるかのように)撒いて鬼退治をいたします。
魔を祓い、清々しく初春を迎えるための、大切な神事なのですね。

『ふとまに』では、巧みな掛け言葉で意味合いを兼ねている表現が多く、そもそも『やまとことば』は、そのように、ひとつの音や音の並びから複数の言の葉=言霊(振動エネルギー)へ派生・展開してゆく特質を持っている、稀有な言語だと申せましょう。

柊(ヒラキ)は繁栄と開運(運をヒラク)の物実(ものざね=想念を現実化するために語呂合わせによって置き換える物や行為)として大晦日の門前に据えられました。
また、穢れや災いを『祓う(はらう)』ところから『春(はる)』や『晴るる(はるる)=晴れる(はれる)』といった言葉が派生しました。

『ふとまに』を読み解くことは、日本語の源流を探る旅でもあるのです。



【参考資料】
①ふとまに解読ガイド
https://gejirin.com/futomani.html
②ホツマふとまにカード128
ふとまに百二十八(ももふそや)歌