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Dead Poets society 26 #03 萩原朔太郎「青猫」
僕が参加している詩のサロン「26時」の新企画「Dead Poets society(死せる詩人の会)」#DPs26 の動画プロジェクト第三段です。
この企画は、毎回特定の詩人の作品を取り上げ、詩人二人が打ち合わせなしに互いの解釈をぶつけあう「文芸読解バラエティ」です。
第三回の作品は、近代詩の父とも言われる代表的な詩人萩原朔太郎の「青猫」です。
詩のサロン「26時」は、2011年7月に創刊し もっとみる
言葉の檻のなかで吼えている獣 中島敦の詩的遍歴 #4 「文字禍」
言語の限界と「現象to現象」
僕たちは膨大な情報量の世界を見ています。あるいは、夢を見て、目覚めたあと、誰かにその夢の光景を語ろうとする。ポツポツ……と思い出した光景の断片を言葉にしていく。が、まったく夢の全貌が伝わらなくてもどかしい。などということは日常的によくあるわけで、僕たちはものを「考える」とき、言語外の認識もしているのです。そして、それを、自分なりに「落とし込む」ときに、言語化するんで
ENDEAVOUR PROJECT 詩的履歴書
「詩人」でありたいのであれば、つべこべ言わずに「詩集」の一冊でも編まねばならない。
「詩人」とはなにか、といった話をしていけば、「詩集」なんか出さなくてもいいのだという話になるのかもしれませんが、それではなにも前に進まない。
どんな理由があろうと「詩集」をつくりあげるというのがいまの僕の目標です。
※この記事はプロフィール記事としてアップします。
詩を書きはじめたのはいまから10年以上もま
言葉の檻のなかで吼えている獣 中島敦の詩的遍歴 #3「木乃伊」
亡霊が見ている
みなさんは旅行に行く際に、事前に下調べをするでしょうか。
せっかく行くのだから、観光名所と呼ばれるものはすべて見ておきたい。そんな思いから、事前にどんなところか調べて行く人が多いのではないでしょうか。近頃はSNS上にいろんな写真があがっていますから、ああこんなところかあ、なんて感心してから行って、ああ、やっぱりこんなところかあなんて言って帰ってくるなんてことは多いでしょう。まあ、
Dead Poets society 26 #01 中原中也「春の夜」
僕が参加している詩のサロン「26時」の新企画「Dead Poets society(死せる詩人の会)」#DPs26 の動画プロジェクト第一段。
この企画は、毎回特定の詩人の作品を取り上げ、詩人二人が打ち合わせなしに互いの解釈をぶつけあう「文芸読解バラエティ」です。
記念すべき初回の作品は、夭折の天才、そして国民的詩人中原中也の「春の歌」です。
詩のサロン「26時」は、2011年7月に創刊した もっとみる
言葉の檻のなかで吼えている獣 中島敦の詩的遍歴 #2「狐憑」
動物の歌
今回も中島敦の歌からはじめましょう。動物園でも見に行ったのでしょうか。
他にも狸だとか黒豹だとか孔雀だとか縞馬だとか梟だとかいろいろといるわけですが、なかなかの乱暴を働いている歌ですよね。駝鳥をみて、「こいつ骨董屋で見た顔だな……」ですからねえ。かなりお茶目な感じだったのでしょう、敦くんは。
とういう冗談はさておき、僕はこの動物への共感と眼差しにはちょっと思うところがあります。これも
言葉の檻のなかで吼えている獣 中島敦の詩的遍歴 #1「古譚」のなかの「山月記」
中島敦の遍歴
中島敦と言えば、だいたいの人が高校二年生のときに読む「山月記」でその名を知ることになりますよね。それで、その難読漢字の多さと堅苦しい文章に辟易することになるのが通例なわけで、そのうえ中国古典の「人虎伝」をもとにしているということを国語の先生から示されて、「李陵」なんていう作品もあるんだってことまで習えば、「中島敦=中国古典っぽい人!」という印象が根付くわけです。が、ご覧の通り、この
【詩的生活宣言*4】走るひとは、詩人として住まう、この大地に。
「走るひと」になること
9月24日——。
前日の夜、発売前に手に入れた「PLANETS10」の雑誌内雑誌「走るひと」の記事を読んでいると、無性に街を走りだしたくなって、明日は朝からどこかに走りに行こうと決めていました。「意外と走れる渋谷マップ」というページもあって、走ってみたら楽しいかもとか思いつつも、朝、目が覚めてみると、割合調子はいいのだけれど、渋谷まで走りに行ったところで、荷物を置く場所が
【詩的生活宣言*3】詩を、つくる教室。
「詩集をつくらないと」と思い立ったのは、今年の三月くらいでした。
転職をずっと考えていたところなのですが、結局、自分が何をするにせよ、自分がいったい何者であるのか、どんなことができる人間なのかを示す名刺になるものがほしかったのです。
僕は、詩は何か別のものとの親和性がとても高いものだとずっと思っていました。「詩は、ファッションである」で主張したように、そもそも詩的な何かというのは、何にでも宿っ