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稀人書店・新作オムニバスZine『しわしわ』文学フリマで発売します!

稀人書店・新作オムニバスZine『しわしわ』文学フリマで発売します!

いよいよ、文学フリマ東京(12月1日@東京ビックサイト)が近づいてきました。わたしは今回も、川内イオさん主宰の〈稀人ハンタースクール〉のメンバーとともに、「稀人書店」で出店します。

昨年初出店してから、毎年恒例にしたいと考えているのが、スクール生でつくるオムニバスZine!みんなで毎年テーマを決め、原稿を書き、それをまとめてZineを制作するのです。

2023年は『喧嘩の生態』という、喧嘩をテ

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振り返る

振り返る

昨夜ベッドに入り、友人とLINEした。振り返りをはじめると、もっともっとと欲が出てくる。振り返りとは、そういうものだ。27年付き合ってくれている友人は、それがさおちゃんや、と笑ってくれた。これでいいんだなと、嬉しかった。一旦終わりを迎えた時は、もうこれ以上は出ないと思っていたはずなのに。振り返る時には、書いていた時の自分より少し成長しているから、もっともっとと思う。こうして、経験を重ねることで、気

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プレジデント取材記事公開【ずっとスーパーの言いなりだった…1日600個売れる"豆腐のパフェ"を生み出した「田舎の小さな豆腐店」の逆転劇】

プレジデント取材記事公開【ずっとスーパーの言いなりだった…1日600個売れる"豆腐のパフェ"を生み出した「田舎の小さな豆腐店」の逆転劇】

今年夏に、プレジデントオンラインにて、佐賀県武雄市に本社を置く、佐嘉平川屋3代目の平川大計さんに取材させていただきました。

佐嘉平川屋は1950年、戦後から5年後に平川さんの祖父が創業した豆腐店です。豆腐屋にだけはなりたくなかった平川さんは、当時の運輸省の官僚になりました。でも、27歳の時に官僚を辞めて、家業の豆腐店に入社します。
入社した2000年、家業の豆腐店は倒産寸前まで追い込まれていまし

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第2回小鳥書房文学賞 受賞作品が決定いたしました

第2回小鳥書房文学賞 受賞作品が決定いたしました

今年2月末にかけて半年のあいだ募集しておりました、第2回小鳥書房文学賞。テーマは「日記」。
全628点もの作品をご応募いただき、審査員の金川晋吾さん、千葉雅也さん、応援団長の岸波龍さんとともに丁寧に拝読しておりました。お時間を頂戴しておりましたが、受賞作品を以下の10作品に決定いたしましたことをお知らせいたします。
思いのこもった日記をご応募いただいた皆様に感謝いたします。今回の結果に関係なく、今

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【感想メモ】言葉を知ることは自由になることーー自分を見失わないための言葉との付き合い方(古田徹也さん、牟田都子さん)

【感想メモ】言葉を知ることは自由になることーー自分を見失わないための言葉との付き合い方(古田徹也さん、牟田都子さん)

哲学者の古田徹也さんと本の校正をされている牟田都子さんのトークイベントのアーカイブを見た。気づきや学びをメモしておこう。

〈メモ〉

撫でるとさする。
焼くと炒める。
3歳の子どもにもわかるように、どう言葉にする?
広辞苑に書かれている言葉だって、何十年もかけて6回も改訂されてきた。

「炒める」とは、食材どうしをぶつけ合いながら加熱調理する、と表現された。わかったつもりでいたことが、言葉にする

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 導入事例のインタビューで気を付けること

導入事例のインタビューで気を付けること

導入事例記事は、ある程度「型」が決まっている。そんな記事を、前回書きました。

「型」があるため、書くこと自体はそこまで難しくありません。
気を付けるべきポイントが多いのは、インタビューの部分です。

ということで、導入事例取材について、解説していきます。

導入事例取材の現場エンドクライアントのお客様へ取材する

導入事例は、「商品の提供企業(エンドクライアント)の顧客」へ取材を行います。
つま

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コンテンツ作りは「取材」が9割

コンテンツ作りは「取材」が9割

取材がつまらないと、原稿もつまらなくなるたまに「取材がつまらなくても、書くときに面白くできるだろう」と思っている人がいますが、それは難しいことです。

つまらない取材であれば、それなりのコンテンツにしかならない。

残酷な言い方ですが、面白くない文章ができあがったらそれは話の内容自体が面白くなかったということ。よって、取材する側がやるべきことは面白い話が出てくるまで粘って取材を続けることです。

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稀人ハンターコラム「マニアック質問の効果」

稀人ハンターコラム「マニアック質問の効果」

僕は「稀人ハンター」という肩書で、日本中の「稀な人」を発掘し、取材して人生を深掘りする記事を書くことを生業にしている。

取材の成否を左右するのは、事前の準備。限られた時間を無駄にしないよう過去の記事をチェックし、その人の歩みを時系列にまとめる。

ポイントは、どこまで細かな情報を押さえるか。長い間、特に基準はなかったけど、珍しく依頼を受けた著名人のインタビューがきっかけで、ある目標を定めた。

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「朝の散歩」がインタビューに効く理由。

「朝の散歩」がインタビューに効く理由。

 最近、立て続けに「朝の散歩を習慣にしている」と言う人の話を聞いた。

 一人はエッセイストの松浦弥太郎さん。もうすぐ発売になる松浦さんの新刊『50歳からはこんなふうに』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の制作をお手伝いするにあたってお話を聞くなかで、「健やかな心身を保つために欠かせない習慣の一つ」として語ってくださった(発売前の書籍の内容なので、詳細は控えます)。

 もう一人は、宮崎を拠点に

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井上尚弥の強さを "敗者“ に聞く。取材で心を開いてもらえた理由は? 異例のヒット作『怪物に出会った日』 著者インタビュー

井上尚弥の強さを "敗者“ に聞く。取材で心を開いてもらえた理由は? 異例のヒット作『怪物に出会った日』 著者インタビュー


試合に敗れた選手への取材で迫る「井上尚弥の強さ」さとゆみ:読んですぐに、編集者の阪上さんにご連絡させていただいたんです。書籍に「この本が生まれたきっかけが、阪上さんの一言だった」と書かれていたからです。それで阪上さんのSNSに、「素晴らしい本でした! 森合さんに取材させてもらえませんか?」と。

森合:光栄です。今日は、よろしくお願いします。

さとゆみ:発売9ヶ月で4万3,000部(現在は4万

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「市井の人たち」を描きつづける上原隆さんにノンフィクションの取材について聞きました。

「市井の人たち」を描きつづける上原隆さんにノンフィクションの取材について聞きました。

たえがたき「ある一日」を紡ぎつづける作家の話「後編」です

なんてヒドいことを聞いてしまったのか?
長いインタビューの間に、質問したあと自身で「ああ…」とうなだれることがあるという。
読者としても、このひとは、すごいことを聞くんだなぁと思う。
しかし、そのヒドい質問ナシには人物記は芯を欠いたものになる。
そうしたスリリングなやりとりが、上原さんの短編コラムの魅力でもある。

聞き手・文=朝山実

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たえがたき「ある一日」を紡ぎつづける作家の話

たえがたき「ある一日」を紡ぎつづける作家の話

聞き手・文=朝山実
写真=山本倫子(モノクロメモは朝山実)

コラムノンフィクションの第一人者、上原隆さんに話を聞きました。その前編です。

 わたしが書店営業をしていた頃にボブ・グリーンやピート・ハミルがベストセラーになったことがありました。ほろ苦さやこころ温まる話で、ノンフィクションであること、主人公は市井の人物であること、短編であること、視点と筆致に特色がありました。沢木耕太郎の本もよく読ま

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創作大賞の応募作品を、プロの編集者が添削するとこうなる

創作大賞の応募作品を、プロの編集者が添削するとこうなる

もしかして、受賞しちゃうかも。

創作大賞に応募した瞬間、こう思った人は多いと思う。

私もね。第一回創作大賞で、エッセイを書いて応募しました。でもね、応募ボタンを押した瞬間「受賞できるかな~」とは思わなかったんです。

応募が完了した瞬間、思ったことはコレです。

さて受賞パーティー、何着てこうかな。

ここで自己紹介を。

私は、日本最大級のコンテストである「note創作大賞」で優秀賞を受賞し

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本を売るだけじゃ書店は回らない。命綱の「書店イベント」を徹底解剖【売上は全体の約2割】

本を売るだけじゃ書店は回らない。命綱の「書店イベント」を徹底解剖【売上は全体の約2割】

東京・蔵前にある「透明書店」。2023年4月に開店して以来、さまざまなイベントを実施しています。イベントは、店舗経営における重要な収益軸。その反面、集客に苦戦したり、企画に労力がかかったり……何かと悩みが尽きないのもリアルなところ。今回は、透明書店の代表を務める岩見俊介が、イベントコーディネーターの川内イオさんと一緒に、書店イベントの意義やコツについて考えていきます。聞き手は、ライターの安岡晴香さ

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