いたる | 外資系人事の独り言

外資系メーカーで人事部長をしてます。人材開発・組織開発を20年以上してきた中での発見、…

いたる | 外資系人事の独り言

外資系メーカーで人事部長をしてます。人材開発・組織開発を20年以上してきた中での発見、学び、技などを共有するためにnoteを始めました。人と組織に関して想うところを週一で書いてます。 私なりのアイディアや日頃思うところは無料、ワークショップができちゃうコンテンツは有料にしてます。

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記事一覧

読書の敷居を下げる読書会に参加してみよう

webで簡単に欲しい情報が手に入る世の中で、じっくりと本を読むことをしない人が増えていると言われています。 文字数が多い本を一冊ずっと読むよりも手取り早く欲しい情報…

妖精を見たことがありますか?

妖精を見たことってありますか? こんなことを言うと「大丈夫ですか」とか「それは何かの見間違いか、幻でしょう」とか「そう思い込んでいるだけじゃないですか」とか言わ…

「飽きる」と「冷める」について考えてみた

私は自分自身のことを飽きっぽい性格だと思っています。 一つのことをずっと続けていることの方が稀で、このnoteなどは4年以上続いているので私の中では珍しいことかもしれ…

コンピテンシー 能力を定義するということ

20数年前、事業部門から人事に自ら希望して異動した私が最初に行った仕事。 それは「営業の能力を定義する」というものでした。 その後、人事の仕事を続けてゆく上で能力…

ノートの取り方を効果的に切り替えよう

学校で学んでいる時も、会社で仕事をしている時も、話を聞く時には必ずと言って良いほどメモを取るようにしています。 早く書こうとすると字が汚くて後で読めなくなるので…

文章力を上げたいならメールを究めよう

文章を書く力というのはビジネスパーソンの、いや、人間が生きてゆく上での重要な基本スキルのひとつだと思います。 義務教育の始まりから国語はあって、文章を書くことに…

全体観ある思考の根っこにあるものに気づいた件

先日、とある読書会で参加者の一人から質問をされました。 「どうしたら全体的に考えられますか?」 この質問をしてきた方は研修講師とのことで、研修や講義の途中や後に…

「孤独」と「繋がり」とについて考えたこと

人事の仕事をしていて最近ひしひしと感じるのは、新型コロナウィルスによるパンデミックの前後で、個人の在り方や人と人との繋がり方、関係性の築き方が大きく変わったので…

図書館を使ったら読書習慣が劇的に変わった話

東京に移ってきて一ヶ月が経ち、住処も精神的にもだいぶ落ち着いてきました。 と同時に、その間に読んでなかった本や読みたい本も溜まってきていたところ、ふと図書館を使…

変革と二つの思考ツール

数年前に変革のマネジメント(チェンジマネジメント=Change Management)について50を超えるツールを学ぶワークショップに参加しました。 あまりに数が多かったので流石に…

聞いてもらえる「伝え方」を考えてみた

たとえ正しいことであったとしても、相手への伝え方によっては相手からは拒絶されたり、受け入れてもらえない時ってありますよね。 そういうときって、コミュニケーション…

なぜ担当者が頻繁に変わるとサービスは低下してしまうのか?

ある程度の大きさの企業になるとサービスセンターと呼ばれる問合せ対応窓口を置くところが多くなってくるのではないでしょうか。 顧客からの問合せ対応だけでなく、社内か…

潜在能力をどう見極めるか?

人事タレント・マネジメント(Talent Management)の領域に、人材レビューと呼ばれるものがあります。 多くの場合それは、後継者育成計画(サクセション・プランニング=Su…

適切な「怒り方」で怒る

私は滅多なことでは怒りません。 イライラしていることはしょっちゅうあるように自覚していますし、それが態度に出ることはあると思います。なんというか、話しかけづらい…

ある新卒入社社員の退職から考えたこと

人事の仕事をしていると、社員の退職に関わる、立ち会うことが多くあります。 私の勤めている会社は中途採用の社員の方が圧倒的に多いため、新しい社員が入ってきては辞め…

「アウトカム」とはどういうことか?

「アウトカム(outcome)」という言葉があります。 心理学やセラピーを学んでいると時々出てくる言葉で、私が最初に聞いたのはNLP(Neuro Linguistic Programing=神経言語…

読書の敷居を下げる読書会に参加してみよう

読書の敷居を下げる読書会に参加してみよう

webで簡単に欲しい情報が手に入る世の中で、じっくりと本を読むことをしない人が増えていると言われています。
文字数が多い本を一冊ずっと読むよりも手取り早く欲しい情報を手に入れたいというタイパ重視の情報取得は変化の早い情報社会でのビジネスパーソンのスタイルになってしまっているかもしれません。

私もかつては読む時間を取られることに抵抗を感じ、読書から次第に遠ざかってしまっていました。
読んでいると考

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妖精を見たことがありますか?

妖精を見たことがありますか?

妖精を見たことってありますか?
こんなことを言うと「大丈夫ですか」とか「それは何かの見間違いか、幻でしょう」とか「そう思い込んでいるだけじゃないですか」とか言われてしまいますけれど、ある時期までは確かに見えていたことをこの歳になってもはっきりと覚えています。

自然あふれる世界

妖精が見えていたのは小学校低学年前後の頃のことです。
場所は、、私の祖父が所有していた山中湖の別荘でのことでした。

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「飽きる」と「冷める」について考えてみた

「飽きる」と「冷める」について考えてみた

私は自分自身のことを飽きっぽい性格だと思っています。
一つのことをずっと続けていることの方が稀で、このnoteなどは4年以上続いているので私の中では珍しいことかもしれません。

飽きっぽいのは「コト」だけでなく、私の場合は人間関係についても言えます。
同じ人とばかりと話していると退屈さを感じ、次第に遠ざかっていって関係性が薄くなってゆくこともしばしばあります。
我ながら刹那的だなとも、後で考えてみ

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コンピテンシー 能力を定義するということ

コンピテンシー 能力を定義するということ

20数年前、事業部門から人事に自ら希望して異動した私が最初に行った仕事。
それは「営業の能力を定義する」というものでした。

その後、人事の仕事を続けてゆく上で能力を定義する上での基本的な考え方になっていることをこの時学んでいたなと今振り返ると思います。
求められる能力とは何かを定義し、それを使って人を育ててゆく…
人事としての私の原点かもしれません。

当時に何をしていたのか、能力はどのように定

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ノートの取り方を効果的に切り替えよう

ノートの取り方を効果的に切り替えよう

学校で学んでいる時も、会社で仕事をしている時も、話を聞く時には必ずと言って良いほどメモを取るようにしています。
早く書こうとすると字が汚くて後で読めなくなるので、最近はパソコンでメモを取ることの方が私は多くなってきていますけれど、紙のノートにメモを取ることはさまざまな点で優れていると私は思っています。

それは、書きながら思考の整理ができることであり、相手から見ると真剣に聴いてくれているように見え

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文章力を上げたいならメールを究めよう

文章力を上げたいならメールを究めよう

文章を書く力というのはビジネスパーソンの、いや、人間が生きてゆく上での重要な基本スキルのひとつだと思います。
義務教育の始まりから国語はあって、文章を書くことについては皆がずっとやってきているはずなのに、日々仕事で人とやり取りしていると、人によってかなりバラついているということに気づきます。

例えば、文章の中身については、何が言いたいのかがよく伝わらない回りくどい文章になっていることがあって、何

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全体観ある思考の根っこにあるものに気づいた件

全体観ある思考の根っこにあるものに気づいた件

先日、とある読書会で参加者の一人から質問をされました。
「どうしたら全体的に考えられますか?」

この質問をしてきた方は研修講師とのことで、研修や講義の途中や後に「何か質問はありますか?」と投げかけても誰からも何も返ってこないことに違和感を感じているという話を切り出してきました。

仰っていたのは、
「どうも受講している側は話していることを取り敢えずそのまま受け取るだけになっていて、内容をまだわか

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「孤独」と「繋がり」とについて考えたこと

「孤独」と「繋がり」とについて考えたこと

人事の仕事をしていて最近ひしひしと感じるのは、新型コロナウィルスによるパンデミックの前後で、個人の在り方や人と人との繋がり方、関係性の築き方が大きく変わったのではないかということです。

Face to Faceの接触にリスクがあったから普及したオンラインでのコミュニケーションは、コロナ禍が明けてからも定着していますね。
zoomなどのオンラインコミュニケーションツールは、より簡単に広く他者と繋が

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図書館を使ったら読書習慣が劇的に変わった話

図書館を使ったら読書習慣が劇的に変わった話

東京に移ってきて一ヶ月が経ち、住処も精神的にもだいぶ落ち着いてきました。
と同時に、その間に読んでなかった本や読みたい本も溜まってきていたところ、ふと図書館を使ってみようか、と思い立ちました。

実際この七月から図書館で本を借りて読み始め、既に4冊を読破したのですが、これまでの読書体験と異なる効果がある事が分かってきました。

きっかけ

大阪にいた頃は部屋が広かったこともあり、読みたい本は次々を

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変革と二つの思考ツール

変革と二つの思考ツール

数年前に変革のマネジメント(チェンジマネジメント=Change Management)について50を超えるツールを学ぶワークショップに参加しました。
あまりに数が多かったので流石に全部は覚えていませんけれど。

日々の仕事の中では50全てを使って変革に取り組むということはあり得ませんが、ツールの特性を理解した上で、選択的に使用することはあります。
また、すぐに使うことはなくとも、いくつかのツールの

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聞いてもらえる「伝え方」を考えてみた

聞いてもらえる「伝え方」を考えてみた

たとえ正しいことであったとしても、相手への伝え方によっては相手からは拒絶されたり、受け入れてもらえない時ってありますよね。
そういうときって、コミュニケーションって難しいよなぁ、ってため息が出てしまうような場面ではないでしょうか。

相手が受け取って納得してくれるような伝え方を知りたいからコミュニケーション・スキルを学ぶ人は多いと思います。
それはプレゼンテーションであったり、交渉術であったりとい

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なぜ担当者が頻繁に変わるとサービスは低下してしまうのか?

なぜ担当者が頻繁に変わるとサービスは低下してしまうのか?

ある程度の大きさの企業になるとサービスセンターと呼ばれる問合せ対応窓口を置くところが多くなってくるのではないでしょうか。

顧客からの問合せ対応だけでなく、社内からの問合せへの対応をマニュアル化して外注に出したり、chat botや最近では生成AIに対応させたりすることもありますね。
そうすることで専門性の高いスタッフが問合せ対応から解放されて、付加価値の高い業務やクリエイティブな仕事に集中するこ

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潜在能力をどう見極めるか?

潜在能力をどう見極めるか?

人事タレント・マネジメント(Talent Management)の領域に、人材レビューと呼ばれるものがあります。

多くの場合それは、後継者育成計画(サクセション・プランニング=Succession Planning)の一環として主に外資系企業の年間計画に組み込まれており、社員の中から将来のリーダーに育ってゆく人材を見出して、着実に育ってゆくためのキャリアパス・デザインやトレーニング計画、そしてそ

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適切な「怒り方」で怒る

適切な「怒り方」で怒る

私は滅多なことでは怒りません。
イライラしていることはしょっちゅうあるように自覚していますし、それが態度に出ることはあると思います。なんというか、話しかけづらい近寄り難いオーラのようなものが出ている時があるらしく、あ、今怒ってると思ってみんな見てるだろうな、とは思います。

少し前に私の考えるアンガー・マネジメントについて書かせていただきました。

私の場合は、怒りやイライラは抑えつけたり我慢する

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ある新卒入社社員の退職から考えたこと

ある新卒入社社員の退職から考えたこと

人事の仕事をしていると、社員の退職に関わる、立ち会うことが多くあります。
私の勤めている会社は中途採用の社員の方が圧倒的に多いため、新しい社員が入ってきては辞めて行くような新陳代謝がよく起こっているせいもあります。

しかし中途採用だけで採用を回していると社員の高齢化が進んでしまいますし、即戦力志向になってしまうため人を育て上げるような文化が衰退してしまうため、意識的意図的に新卒を採用して組織を活

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「アウトカム」とはどういうことか?

「アウトカム」とはどういうことか?

「アウトカム(outcome)」という言葉があります。
心理学やセラピーを学んでいると時々出てくる言葉で、私が最初に聞いたのはNLP(Neuro Linguistic Programing=神経言語プログラミング)を学んだときでした。Outcomeの意味は分かるのですけれど、目標(Goal)でも目的(ObjectiveやPurpose)でもない言葉を使うんだなと不思議に感じたのを覚えています。

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