いたる | 外資系人事の独り言

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外資系メーカーで人事部長をしてます。人材開発・組織開発を20年以上してきた中での発見、学び、技などを共有するためにnoteを始めました。人と組織に関して想うところを週一で書いてます。 私なりのアイディアや日頃思うところは無料、ワークショップができちゃうコンテンツは有料にしてます。

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  • 本を囲んだ語り部屋

    • 88本

    Xスペース「本を囲んだ語り部屋」の音声アーカイブ、まとめ記事、その他もろもろを載せていきます!! 毎週日曜日7:30-8:30 Xスペースで本を囲んで語り合っています コミュニティページはこちら https://twitter.com/i/communities/1497733671855407108

最近の記事

読書の敷居を下げる読書会に参加してみよう

webで簡単に欲しい情報が手に入る世の中で、じっくりと本を読むことをしない人が増えていると言われています。 文字数が多い本を一冊ずっと読むよりも手取り早く欲しい情報を手に入れたいというタイパ重視の情報取得は変化の早い情報社会でのビジネスパーソンのスタイルになってしまっているかもしれません。 私もかつては読む時間を取られることに抵抗を感じ、読書から次第に遠ざかってしまっていました。 読んでいると考えがあちこちに飛んでしまい読むの時間がかかっていたので、欲しい情報は本を読まずに

    • 妖精を見たことがありますか?

      妖精を見たことってありますか? こんなことを言うと「大丈夫ですか」とか「それは何かの見間違いか、幻でしょう」とか「そう思い込んでいるだけじゃないですか」とか言われてしまいますけれど、ある時期までは確かに見えていたことをこの歳になってもはっきりと覚えています。 自然あふれる世界 妖精が見えていたのは小学校低学年前後の頃のことです。 場所は、、私の祖父が所有していた山中湖の別荘でのことでした。 祖父の別荘は、敢えて人工的なものを廃した作りになっていました。電灯はつくようにな

      • 「飽きる」と「冷める」について考えてみた

        私は自分自身のことを飽きっぽい性格だと思っています。 一つのことをずっと続けていることの方が稀で、このnoteなどは4年以上続いているので私の中では珍しいことかもしれません。 飽きっぽいのは「コト」だけでなく、私の場合は人間関係についても言えます。 同じ人とばかりと話していると退屈さを感じ、次第に遠ざかっていって関係性が薄くなってゆくこともしばしばあります。 我ながら刹那的だなとも、後で考えてみると勿体無いなと思うこともしばしばです。 何に飽きるのか? 「飽きる」とはど

        • コンピテンシー 能力を定義するということ

          20数年前、事業部門から人事に自ら希望して異動した私が最初に行った仕事。 それは「営業の能力を定義する」というものでした。 その後、人事の仕事を続けてゆく上で能力を定義する上での基本的な考え方になっていることをこの時学んでいたなと今振り返ると思います。 求められる能力とは何かを定義し、それを使って人を育ててゆく… 人事としての私の原点かもしれません。 当時に何をしていたのか、能力はどのように定義するものなのか、当時の気持ちに戻って整理してみます。 背景 長く事業部門で

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          ノートの取り方を効果的に切り替えよう

          学校で学んでいる時も、会社で仕事をしている時も、話を聞く時には必ずと言って良いほどメモを取るようにしています。 早く書こうとすると字が汚くて後で読めなくなるので、最近はパソコンでメモを取ることの方が私は多くなってきていますけれど、紙のノートにメモを取ることはさまざまな点で優れていると私は思っています。 それは、書きながら思考の整理ができることであり、相手から見ると真剣に聴いてくれているように見えることであり、手を動かしながら聴いてることで記憶に残りやすいことであったりします

          ノートの取り方を効果的に切り替えよう

          文章力を上げたいならメールを究めよう

          文章を書く力というのはビジネスパーソンの、いや、人間が生きてゆく上での重要な基本スキルのひとつだと思います。 義務教育の始まりから国語はあって、文章を書くことについては皆がずっとやってきているはずなのに、日々仕事で人とやり取りしていると、人によってかなりバラついているということに気づきます。 例えば、文章の中身については、何が言いたいのかがよく伝わらない回りくどい文章になっていることがあって、何度も文章のやり取りが必要になってくることがあります。 また、文章の構成を考えるま

          文章力を上げたいならメールを究めよう

          全体観ある思考の根っこにあるものに気づいた件

          先日、とある読書会で参加者の一人から質問をされました。 「どうしたら全体的に考えられますか?」 この質問をしてきた方は研修講師とのことで、研修や講義の途中や後に「何か質問はありますか?」と投げかけても誰からも何も返ってこないことに違和感を感じているという話を切り出してきました。 仰っていたのは、 「どうも受講している側は話していることを取り敢えずそのまま受け取るだけになっていて、内容をまだわかっていないか、何を質問したら良いのかがわかっていないのではないかと思えるのです。

          全体観ある思考の根っこにあるものに気づいた件

          「孤独」と「繋がり」とについて考えたこと

          人事の仕事をしていて最近ひしひしと感じるのは、新型コロナウィルスによるパンデミックの前後で、個人の在り方や人と人との繋がり方、関係性の築き方が大きく変わったのではないかということです。 Face to Faceの接触にリスクがあったから普及したオンラインでのコミュニケーションは、コロナ禍が明けてからも定着していますね。 zoomなどのオンラインコミュニケーションツールは、より簡単に広く他者と繋がれる手段としてはとても有効ですし、これからも使わなくなることはないのかもしれませ

          「孤独」と「繋がり」とについて考えたこと

          図書館を使ったら読書習慣が劇的に変わった話

          東京に移ってきて一ヶ月が経ち、住処も精神的にもだいぶ落ち着いてきました。 と同時に、その間に読んでなかった本や読みたい本も溜まってきていたところ、ふと図書館を使ってみようか、と思い立ちました。 実際この七月から図書館で本を借りて読み始め、既に4冊を読破したのですが、これまでの読書体験と異なる効果がある事が分かってきました。 きっかけ 大阪にいた頃は部屋が広かったこともあり、読みたい本は次々を手に入れて乱読をしていました。 小さい頃から本は最後まで読むものだと教育されてき

          図書館を使ったら読書習慣が劇的に変わった話

          変革と二つの思考ツール

          数年前に変革のマネジメント(チェンジマネジメント=Change Management)について50を超えるツールを学ぶワークショップに参加しました。 あまりに数が多かったので流石に全部は覚えていませんけれど。 日々の仕事の中では50全てを使って変革に取り組むということはあり得ませんが、ツールの特性を理解した上で、選択的に使用することはあります。 また、すぐに使うことはなくとも、いくつかのツールの学び直しをすることで使う機会を思いつくなんてこともありますし、変革とはそもそもな

          変革と二つの思考ツール

          聞いてもらえる「伝え方」を考えてみた

          たとえ正しいことであったとしても、相手への伝え方によっては相手からは拒絶されたり、受け入れてもらえない時ってありますよね。 そういうときって、コミュニケーションって難しいよなぁ、ってため息が出てしまうような場面ではないでしょうか。 相手が受け取って納得してくれるような伝え方を知りたいからコミュニケーション・スキルを学ぶ人は多いと思います。 それはプレゼンテーションであったり、交渉術であったりというテクニカルなコミュニケーションスキルであり、伝える内容(コンテンツ)やその順番

          聞いてもらえる「伝え方」を考えてみた

          なぜ担当者が頻繁に変わるとサービスは低下してしまうのか?

          ある程度の大きさの企業になるとサービスセンターと呼ばれる問合せ対応窓口を置くところが多くなってくるのではないでしょうか。 顧客からの問合せ対応だけでなく、社内からの問合せへの対応をマニュアル化して外注に出したり、chat botや最近では生成AIに対応させたりすることもありますね。 そうすることで専門性の高いスタッフが問合せ対応から解放されて、付加価値の高い業務やクリエイティブな仕事に集中することができるようになりますし、サービスセンター立ち上げの目的はそこにあると言っても

          なぜ担当者が頻繁に変わるとサービスは低下してしまうのか?

          潜在能力をどう見極めるか?

          人事タレント・マネジメント(Talent Management)の領域に、人材レビューと呼ばれるものがあります。 多くの場合それは、後継者育成計画(サクセション・プランニング=Succession Planning)の一環として主に外資系企業の年間計画に組み込まれており、社員の中から将来のリーダーに育ってゆく人材を見出して、着実に育ってゆくためのキャリアパス・デザインやトレーニング計画、そしてその人材が社外に流出していかないために打つべき手について役員レベルで話し合うもので

          潜在能力をどう見極めるか?

          適切な「怒り方」で怒る

          私は滅多なことでは怒りません。 イライラしていることはしょっちゅうあるように自覚していますし、それが態度に出ることはあると思います。なんというか、話しかけづらい近寄り難いオーラのようなものが出ている時があるらしく、あ、今怒ってると思ってみんな見てるだろうな、とは思います。 少し前に私の考えるアンガー・マネジメントについて書かせていただきました。 私の場合は、怒りやイライラは抑えつけたり我慢するのではなく、自分の中で受け流すことで緩和してゆくようにしています。つまり、怒りが

          適切な「怒り方」で怒る

          ある新卒入社社員の退職から考えたこと

          人事の仕事をしていると、社員の退職に関わる、立ち会うことが多くあります。 私の勤めている会社は中途採用の社員の方が圧倒的に多いため、新しい社員が入ってきては辞めて行くような新陳代謝がよく起こっているせいもあります。 しかし中途採用だけで採用を回していると社員の高齢化が進んでしまいますし、即戦力志向になってしまうため人を育て上げるような文化が衰退してしまうため、意識的意図的に新卒を採用して組織を活性化しようと試みます。 そのような背景もあって、少人数ですが大学新卒を不定期に

          ある新卒入社社員の退職から考えたこと

          「アウトカム」とはどういうことか?

          「アウトカム(outcome)」という言葉があります。 心理学やセラピーを学んでいると時々出てくる言葉で、私が最初に聞いたのはNLP(Neuro Linguistic Programing=神経言語プログラミング)を学んだときでした。Outcomeの意味は分かるのですけれど、目標(Goal)でも目的(ObjectiveやPurpose)でもない言葉を使うんだなと不思議に感じたのを覚えています。 最近になってなぜかまたこの言葉をよく聞くようになってきました。 それも人事や組織

          「アウトカム」とはどういうことか?