母は長く、自分らの骨など一纏めにして弔う必要はないと極端な考えであった。祖父は亡くなる少し前に鞄を新調していたらしい。初孫(私)の挙式を楽しみにしていた。母との和解も望んでいたのではないか。整理できたら祖父の都会暮らしを考えたい。つまり分骨してこちらに連れてきたいと私は思っている
12/23-6 妹の遺骨を大阪とMさんの故郷の墓に分骨したと聞いた。 ――兄ちゃん。 哀しい笑顔で私を呼ぶ妹の顔がまた浮かんだ。 ――兄ちゃん。 ――兄ちゃん。 妹が私を何度も呼ぶ。だが、振り返ると、そこには誰もいない。