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弱おじの本棚

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読んだ本の記録です。
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#メンタル

結論。モテるために必要なのは、やっぱりトレーニング。〜「モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた」を読んで〜

結論。モテるために必要なのは、やっぱりトレーニング。〜「モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた」を読んで〜

「モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた」を読んだ。

「モテ」について進化心理学の観点から詳細に分析されていて、とても面白かったし、役に立つなと感じた。

本書を読んで、私が出した結論。

「やっぱり、モテるためにはトレーニングが大切!」

以下に、その詳細と私が普段トレーニングを継続して感じているメリットなどを記していきたいと思う。

①人間の脳は原始時代とそんな変わってないか

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「脳に良い行動を積み重ねれば、幸せに生きられんじゃね?」という考察。〜「脳科学で解く心の病」を読んで〜

「脳に良い行動を積み重ねれば、幸せに生きられんじゃね?」という考察。〜「脳科学で解く心の病」を読んで〜

カンデルさんの「脳科学で解く心の病」を読んだ。

心の病からアプローチして、脳の働きを説明してくれている本書。
内容は専門的で、正直ちゃんと理解ができているかは怪しい。

学んだことを端的に表すと、「心の状態を作るのは脳」だということ。
ならば、健全な精神状態を生み出すためには、脳の状態を健全に保つことだけに、まずは全振りしてみても良いのではないか?

具体的に。
脳に良い習慣として、私が行ってい

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「運動脳の鍛え方」を読みました。

「運動脳の鍛え方」を読みました。

茂木健一郎さんの「運動脳の鍛え方」を読んだ。

運動がメンタルに良いことは既知の事実だが、それを脳科学の視点から根拠に基づいて解説してくれているため、非常に勉強になった。

私は運動を完全に習慣化している。
それは、習慣化しなければ、生きてこられなかったからだ。必要だったから、運動した。それだけ。

仕事のストレスで人生を投げ出しそうになった時、私を救ってくれたのは運動だった。
いや。運動に関する

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逆境よありがとうのマインドが、人生から不安を取り除く。〜「ストイック・チャレンジ」〜

逆境よありがとうのマインドが、人生から不安を取り除く。〜「ストイック・チャレンジ」〜

逆境を楽しむ。
逆境は避けられない。
なら諦めて、楽しむ。人生の糧とする。

どう楽しんでいくか?
これはゲームだ。
この逆境を授けてくれる「神」がいる。
その神との対話だ。遊びだ。
面白い。やってやろうじゃないの?神様よ。

逆境を乗り越えていくことをゲームだと考えられれば強い。
人生は逆境を乗り越えて充実感を得ていくゲームだ。
何もない人生なんて味気ない。
逆境があってこそ、その向こう側に待っ

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あ。テキトーに生きていいんだ。 〜「コメンテーター」を読みました〜

あ。テキトーに生きていいんだ。 〜「コメンテーター」を読みました〜

奥田英朗さんの「コメンテーター」を読んだ。

登場人物の精神科医がいい感じにテキトーで、読んでて救われる。
短編の真面目に生きて疲れている主人公たちも、このいい加減さに救われていく。

思うに、僕たちは真面目に生きすぎている。
きっともっと、不真面目に生きようとするくらいでちょうどいい。

本書はもっと肩の力を抜いていいのだと、優しく気づかせてくれた。
もっとテキトーに生きていいし、テキトーに生き

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死にたくても死ねなかった。与えられた余生を気楽に生きていようと思えた。 〜「オーダーメイド殺人クラブ」を読みました。〜

死にたくても死ねなかった。与えられた余生を気楽に生きていようと思えた。 〜「オーダーメイド殺人クラブ」を読みました。〜

「私は余生を生きている。」

本書のラストに書かれている一文だ。
その一文が、心に響き渡る。

人生が辛くて死を望む女子中学生。
同じく人生に絶望するクラスメイトの男子に、私を殺してくれとオーダーする。
そして2人で理想の死に方を考える。
オーダーメイドで、理想の終わりを作り上げていく。

友人関係。家族との関係。恋。学校。先生。
彼女たちに絶望を与えているのは、思春期特有とも言える悩みだ。
それ

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世界との不確かな壁を築くことで、人生は楽になるかも。 〜「街とその不確かな壁」を読みました〜

世界との不確かな壁を築くことで、人生は楽になるかも。 〜「街とその不確かな壁」を読みました〜

村上春樹さんの「街とその不確かな壁」を読んだ。

現実世界と、そしてもう一つの不確かな壁に囲まれた世界を描くお話だ。

物語では「本当の自分」と「影の自分」という描写が用いられる。
この考え方は、人生を楽にするコツだなと感じた。

本当の自分の他に、もう一人の自分がいる感覚。
辛い現実世界では、その影としての自分が自動的に果たすべき役割を果たしてくれるイメージで生きればよい。

壁の内側の世界と外

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金は大切だし、そこに生まれる感情はもっと大切。 〜「黄色い家」を読みました〜

金は大切だし、そこに生まれる感情はもっと大切。 〜「黄色い家」を読みました〜

川上未映子さんの「黄色い家」を読んだ。

お金と人生について深く考えさせられた。

お金は大切だ。
けど人生の全てじゃないことも知っている。

お金がないと不安になる。
お金があってこそ得られる幸せもきっとある。
逆にお金があると失う不安が生じたりもする。
お金ってむずい。

人並みの生活ができてりゃいいやって思う。
結局は他人との比較だ。大切なのは世間体だ。
自分がどの位置にいるのか。
普通のや

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あなたの苦しみを言葉にしてごらん?それを見た誰かが救われるかもしれないよ。 〜「毒をもって僕らは」を読みました〜

あなたの苦しみを言葉にしてごらん?それを見た誰かが救われるかもしれないよ。 〜「毒をもって僕らは」を読みました〜

冬野岬さんの「毒をもって僕らは」を読んだ。

本の帯に引き寄せられて本書を手に取った。

「この世界の、薄汚い、不幸せなことを私に教えてくれないか」

登場人物の女性は余命が僅かで、生きることに希望を見出せない。
主人公の少年に対して、あなたの苦しみを教えてくれと懇願する。

苦しみを言葉にすることは、辛い。
トラウマを掘り起こす作業なんて本当はしたくない。
記憶が流されてくれるのをただ息を潜めて

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「死」を意識することで「今」は輝く。 〜「余命一年、男をかう」を読みました〜

「死」を意識することで「今」は輝く。 〜「余命一年、男をかう」を読みました〜

吉川トリコさんの「余命一年、男をかう」を読んだ。

人はいつか死ぬ。
当たり前だけど、そのことを思い出させてくれた。

今、仮に余命を宣告されたら嬉しいだろうか?
「あぁ。やっと終われる。楽になれるんだ。」と、救われる気持ちになる人だってきっといるのだろう。

人生が「期間限定」であることを、人間はすぐに忘れてしまう。
期間限定だからこそ楽しもうと思えるのだし、逆に永遠に続くと思ってしまうからしん

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あなたの苦しみをこの小説が肯定してくれている。 〜「土の中の子供」を読みました〜

あなたの苦しみをこの小説が肯定してくれている。 〜「土の中の子供」を読みました〜

中村文則さんの「土の中の子供」を読みました。

中村さんの小説を読むたびに思うのは、
「生きづらい人ってたくさんいるよなぁ」ってこと。

同時に、
「自分の人生って案外マシなのかもなぁ」
と思えるので、内容はダークだけど読んだ後は不思議と救われた気持ちになるのです。

苦しみに触れることで、自分の幸福度が上がってしまう。
これは決して恥じることではないと思っています。

小説で深い苦しみに触れてお

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銃を拾わなかった方が幸せだったかもしれないけど、銃を拾ったからこその幸せも確かに存在するんだね。 〜「銃」を読みました。〜

銃を拾わなかった方が幸せだったかもしれないけど、銃を拾ったからこその幸せも確かに存在するんだね。 〜「銃」を読みました。〜

中村文則さんの「銃」を読みました。
ピース又吉さんの推薦図書。

主人公がひょんなことから拳銃を広い、それに伴う感情の変化を丁寧に淡々と描いていく本作品。

銃なんて拾ったことないけど、自分が仮に銃を拾ったなら、こんな感じになるのかもなぁ‥と何だかリアルに想像できました。

♦︎人間は何かしらの刺激を求めているものかもね。

銃を拾い、主人公はなんか人生が楽しくなってきます。

人間ってそうなのか

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救いのない物語を読むことが私の救い 〜「私の消滅」を読みました〜

救いのない物語を読むことが私の救い 〜「私の消滅」を読みました〜

中村文則さんの「私の消滅」を読みました。
「私」って何だろうと、思いました。

物語の中で、電気ショックで記憶を消し、新たな記憶を刷り込ませることで人格を変えるという描写があります。

人間とは、そのくらい曖昧なものなのでしょう。
私の脳内に電気を流して、別の人格の記憶を刷り込ませてしまったのなら、私は消滅し、私はもう自分の人生を生きることはなくなる。

私を消滅させなければ生きていけない人もいる

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書くことは「救い」 〜湊かなえさんの「未来」を読みました〜

書くことは「救い」 〜湊かなえさんの「未来」を読みました〜

湊かなえさんの「未来」を読みました。
なんでしょう。色んな感情が生まれました。
言葉にできない、何とも言えない感情ばかりですが、感想を書いてみたいと思います。

本書を読んで感じたのは、「書く」ことが救いになるということです。
登場人物たちは皆、様々な問題を抱えながら生きています。そして必ずしも報われたとは言えない終わり方です。

世界にも様々な問題があります。
目の前の人を救ったところでその問題

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