曖昧な世界だからこそ、確かな感情を愛して生きていたい。〜「サンショウウオの四十九日」を読みました〜
朝比奈秋さんの「サンショウウオの四十九日」を読んだ。
一つの肉体に二人が共存するという設定で、人間とは何か、他者と自分を分け隔てる境界線はどこにあるのかを考えさせられる。
自分が自分であると言える理由なんて、考えてみるほどに実は曖昧なものかもしれない。
自分が自分だと思っている存在は、実は自分じゃなくもう一人の他者なのかもしれないし。
他者の視点から自分の人生の成り行きを見守っている感覚になる瞬間もあるし。
そのくらい、自分という存在は曖昧なのかもしれない。
自分が自分