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金は大切だし、そこに生まれる感情はもっと大切。 〜「黄色い家」を読みました〜

川上未映子さんの「黄色い家」を読んだ。

お金と人生について深く考えさせられた。

お金は大切だ。
けど人生の全てじゃないことも知っている。

お金がないと不安になる。
お金があってこそ得られる幸せもきっとある。
逆にお金があると失う不安が生じたりもする。
お金ってむずい。

人並みの生活ができてりゃいいやって思う。
結局は他人との比較だ。大切なのは世間体だ。
自分がどの位置にいるのか。
普通のやや上くらいにいられたら、安心して生きていられるのだろうか。

金を稼ぐのは卑しい行為ではない。
ある意味、金を求めて一心不乱に働く人生は美しい。
何かに没頭できること。それが金を稼ぐことだって、全く構わない。

金と同じくらい、人生において人との関係が大切だ。
金を得ようとするあまり、そこに存在する人間関係を蔑ろにしてしまっては本末転倒だ。
大切な人と楽しく暮らすために金はある。
金がないと余裕がなくなって喧嘩になるし、金だけを見て相手の目を見る時間がなくなってしまっては、その関係は脆く崩れ去る。
大切なのはバランスで、言葉で言うのは簡単だけどきっとすごく難しい。

金と切り離せないのが仕事だ。
仕事ってなんだろう。
金を稼ぐ手段?そこにやりがいとか感じられる幸せな人もいるらしい。

仕事して金を稼ぐゲームだと割り切ってしまうのも一つの手だ。
大切なのは人生における金の位置付け。金と人生観。
自分にとって金とはなんなのかをある程度定義しておくと、余計なものに流されなくなって、心なしかマシに生きられるものかもしれない。

金がない惨めさを感じたくない。
大切な人にも味合わせたくない。
大切な人にひもじい思いをさせてたら、そんな自分に吐き気がして、生きているのが辛くなりそう。
だから稼ぐ。嫌だと嘆きながらも、社会でまともな人間を演じていく。

日常を楽しんでいたい。
普通でいい。普通でありたい。
金は普通を証明してくれるもの。
普通に金を稼いでいる事実だけが、私が普通に生きられていることを証明し、肯定してくれる。

金の得方も大切だ。
自分で金を稼いでいるという充実感が、今日も飯をうまくしてくれている。
宝くじが当たったら嬉しいし、ポケモンカードが高く売れたら精神は高揚するけど、きっと長くは続かないし、そこで得られる喜びは薄っぺらい。

愛と金。どっちが大切だろうか。
どっちもだよな。
他人に愛を伝える勇気の底には、しっかりと金を稼いで人生を成り立たせているという、根拠のある自信が存在する。
大切な人間関係を築くために、案外金って大切だし、その金をどう得ているのか、自分が誇りを持って金を得ているのかってめちゃくちゃ大切だ。

金を稼ぐことで生まれる自己肯定感。
自分を肯定してくれる金ならいくらあってもいい。
逆に自分を否定するような金、後ろめたさや罪悪感が伴う金なんて、私の人生にはいらない。

納得感。
金を大切にしよう。そこに生まれる感情をもっと大切にしよう。

大切な人のためにがむしゃらに金を稼ぐ。
その感覚はきっと人生を豊かにする。
自己陶酔だって構わない。自分が気持ちよく生きられていたらそれが全てだ。

金って面白い。
金と人生って面白い。そして難しい。

稼ごう。楽しもう。
人生とは金との付き合い方を考えていくマネーゲームだ。

人の真似じゃ満たされない。
自分だけの答えを探しながら、今日も金を稼いで飯を食って、強くしぶとく生きていこうと思う。

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