2006年8月16日の倒れる最後の日も、京都の事務所でクライエントに会っていた。実はその日は、既にとても体調が悪くて、それでもキャンセルもせずに面接に行っていたのである。しかもその夜に音楽会にまで参加して、命を縮めてしまった。 〔序論〕臨床家・河合隼雄 河合俊雄
河合俊雄『夢とこころの基層』(大洋社,2023)を読了。自身の身の上も照らし合わせつつ読む。自分も長らく、アレキシサイミアであったから。ある意味で不思議な事例が多いが、それらを自然科学者のようなドライな眼差しで観察もしている著者の姿勢が肝要。ユングも同様だったのは間違いない。