"あなたにはわからないかもしれないけど、そんなにも何かに飢えて何かを求めずにはいられない人間は、そうではない人間よりもずっと表現者になる資格があるんだと思う。" - 中山可穂『感情教育』
"崇拝されるより、欲情されるほうがはるかに幸せだと思う。” ー 中山可穂『白い薔薇の淵まで』
”泣いている宮下先生はとても美しかった。泣かれている漆原はやさしくて男らしかった。この二人は愛し合っているのだ。大人の女になるためには、大人の男に愛されなくてはならない。”― 中山可穂『感情教育』
"わたしは彼のやさしさが少々物足りなかった。キスしたければ、すればいいのに。欲しければ塁のように、がむしゃらに血を流してでも奪えばいいのに。" ― 中山可穂『白い薔薇の淵まで』
『白い薔薇の淵まで』(中山可穂著)復刊されて、良かったと思う。タイトルに惹かれて内容を知らずに買ったが、なまじヘテロセクシュアルの――異性愛者の――性愛ものより、性と生の切実さがある。 体調が戻ったら、ちゃんと感想を書こう。