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内面の想いやうつだった日々のこと

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産後うつに苦しんだことと、そこから学んだこと。 そして日々の時間の中で感じる気持ちを掬い取って、言葉にしたいと思い書きました。
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#海外生活

ヒプノセラピーとわたし【サイドストーリー】

ヒプノセラピーとわたし【サイドストーリー】

「9月が終わる前に!」とヒプノセラピーについての経験を勢いで書いたときから刻々と日々が過ぎている。

「えっもう書いて10日以上!?」

今を流れる時間の速さに驚いたし、すでに10月ということが俄かに信じられなかった。

思いきってヒプノについて書き出したのはこの時を逃したらまた暦はドンドンと進みドイツの日常の諸々に紛れてしまう、という危機感があったから。
私にとってはもう慣れ親しんだここドイツで

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ヒプノセラピーで解放された心の軌跡【前編】

ヒプノセラピーで解放された心の軌跡【前編】

夏に母と旅をした。
3日間も母と2人でいたのは、私が夫と別れる以前に遡るので「その頃のわたし」と「現在のわたし」とでは大きく違うと思う、ビフォーアフターみたいな感じで。
一緒にいた時間のなかで胸がザワリとしたことがあった。本当に理解してもらいたいことが母には届いていないのだなと感じた。

「私はDさん(元夫)のこと好きよ」とサラリと母に言われた。

言外に “あなたにも悪い所があったのだから...

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記憶に触れて, 麦秋の頃

記憶に触れて, 麦秋の頃

ドイツの我が家は、とある田舎の丘の上にあります。家から少し坂を上がると、広大な畑が広がっています。

ここに引っ越したばかりの頃は、まだドイツに来て3年も経っておらず、田舎の風景に異質なものを感じていました。
畑が広がっていても、日本の田園風景とは全く違っていて淋しかったのです。
日本の水田をとても恋しく思いました。

日本だけでなく若き頃に旅行で巡った東南アジアや、そしてアフリカのリベリアにも水

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親として、自分自身として。

親として、自分自身として。

昨晩、元夫のDと話し合いをした。
詳細は割愛するが、生活に密着した話で本当なら昨年のうちに話しておかないといけない類のものだったのだが、話し合い嫌さに何かと理由をつけて延ばし延ばしになっていた。
今年だってうかうかしていたら時は駆け足で過ぎ去って行く。精神衛生上ちゃんと話した方がいい。

1時間以上に渡った話し合いで、ヒートアップして大きな声も出てしまったので彼が帰った後、心配顔の娘(14歳)が部

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呟きのようなことを書きたくて...

呟きのようなことを書きたくて...

先日、元夫Dとハグをした。
それはこの4年間で終ぞなかった長さのハグになった。

最近9年ぶりにドイツ語のインテンシブコースに通っていて、疲れてお昼寝(夕寝)をしてたら家の用事で彼が来ていた。

頭がしっかり起きているいつもの自分だったら、私の意識はそんな風にすることを許さなかったはずだ。起き抜けで意識が鮮明でなかったから、ボーっとした頭は理性のネジが少し緩んでいて、ときにはそのくらいが良いみたい

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もう一度、信じることを闘ってみる

もう一度、信じることを闘ってみる

夏休みの不在から、自分が住む場所に戻って来て感じたことがありました。

“わたしはこの場所で、護られていたんだ”

という事です。

ずっともう長い長い間、ここに居ることが不満でした。

夫だったDと普通に暮らしていた時も、賑やかな家庭を築いてるその心の片隅ではいつも不満が居座っていました。

例えていうならそれは、
「旅の途中のあまり気に入らない中継地に居る様な感じ」

でもそこは中継地などでは

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無題

無題

女優の松原千明さんの訃報を知った

その昔、彼女が娘さんを連れてハワイに移住するというニュースをリアルタイムで見たことも憶えている。

ある記事にこう書かれていた。

『元夫は再婚し、子供にも恵まれ新しい家庭を築いている。娘さんも合流して家族団欒の写真を見るのは寂しかったと漏らされていた』と。

なんだか痛いほどその気持ちが理解できて泣いた。

同じく外国に住む身の上で、
彼女は望んでハワイに行っ

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「意味のある偶然」のこと。

「意味のある偶然」のこと。

先週の日曜日、ある教会でマンドリンとクラッシックギターとコントラバスのアンサンブルが催され、そこで友人がギターを弾く姿を、初めて間近で見ることが出来ました。

いつも遠慮気味で線の細い友人の、ギターを抱くその背筋が伸びた姿は凛として、とても美しく静かな気迫を感じました。
こうやって音楽に向き合い弾き続けて来たのだと、ギターを包むように前傾し真っ直ぐに伸びた背中を見ながら、彼女の音を最前列で聴いてい

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西から東へ,いつも旅の途上

西から東へ,いつも旅の途上

思い立ってベルリンへ来ている。

一週間前は、まだ神戸にいたというのに...この振り幅。
ドイツ人が嫌う spontan(思い立って予定外のことを突然する)な行動もここに極まり...という感じだ。

以前、午前中に思い立ってケルンに行く記事を書いたが、ベルリンはケルンと違ってなかなか遠い。

誰にも、家族にも言ってないので私が遠いベルリンに居るというのを知っている人はいない。

子供達は昨日の夕方

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ティーンエイジャーになった娘

ティーンエイジャーになった娘

7/19は長女の13歳の誕生日でした。
13歳というと「ティーンエイジャー」の始まりで、我が娘がもうそんな歳になったのだぁ...と驚きます。

もうすぐ夏休みで、日本に里帰りをする予定です。
ケーキでお祝いをするのは日本でやりたいとのことで、昨日はミニバースデー会を家族だけで行いました。
午後からカップケーキを作り、元夫も仕事終わりにやってきました。
一輪の大きな向日葵とバースデーカードと娘からの

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【自分は、自分の大切な人】ということ。

【自分は、自分の大切な人】ということ。

私が元夫との事で何が一番こたえたか。

それは不倫に始まる様々な負のものが、最も信頼していたパートナーから与えられる...ということに極まる気がします。

嫉妬や怒りもありました。

でも結局そんなものよりも、大切に思っていた人が自分に一番の苦痛をもたらす、ということ。

年が離れており異国での生活で頼りきっていた面もあり、全面的に受け入れて認めてくれていると信じていました。

裏切り自体よりも、

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泣いたあの日のこと

泣いたあの日のこと

半年くらい前だったか、ある午前中のこと。

私は割とご機嫌で洗濯室のアイロン台の前にて、好きな音楽をかけてこれからアイロンがけをしよう!と思っていた。

ドイツのアイロン台は高さがあり頑丈だ。

その前に立つと、さぁこれからガンガン服の皺を伸ばしてやるぞ!という気持ちになる。
その意気込みが強すぎて、アイロン台の前に立つのが億劫になって、たくさん服を溜めてしまうことがある。
子どもに「もう服が無い

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こころを掬う〜忘れたくないこと

こころを掬う〜忘れたくないこと

母と電話で話して、思いがけないところに話が転がってしまった。
3年が経ってもやっぱり母たちにとって、元夫の評価は高く、私にとって聞き捨てならないことを明るくサラリと言ったのだ。

頼りがいのある医師として有能なD。
手先が器用で何でも修理が出来て、料理も上手、育児だってよく出来た、そんな立派な男性。
その評価は彼等にとって今も揺るぎない。

「でもね...彼には人間として致命的な欠陥があるよ」

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“過去はかえていける”と願いながら...

“過去はかえていける”と願いながら...

自分の心の奥にけっこうな塊の怒りがあることを、私はずっと見ないようにしてきた。
不毛な怒りは自分を斬りつけてくるから、なるべくそっとしておきたいというのがあった。

怒りの種は色々あるが、たぶんコレだなぁと思うものを日の目に晒そうと思う。

私の心の奥に長らく棲みつき消えていかない想いのこと。

✳︎✳︎✳︎

元夫の不倫相手は、勤め先の同僚で東欧の国から20年くらい前に彼女の夫と共にドイツに移住

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