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アクセスの多い記事

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全体ビュー(全期間)でアクセスの多い記事を集めました。アクセスの多い順に並べてあります。
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#散文

うつす、うつる、うつってしまう

うつす、うつる、うつってしまう

 川端康成の『名人』には「うつす」と「うつる」と「うつってしまう」が出てきます。

 頼まれて「うつす」ことになった写真に「うつる」ものを見て、「うつってしまう」を感じたときの気持ちが文字にされているのです。「みる・みえる」について考えさせてくれる刺激的な記述に満ちています。

 なお、『名人』については以下の記事に書きましたので、よろしければお読みください。

写す・写る
 写真を撮る場合には、

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「似ている」を求めて(「客」小説を求めて・01)

「似ている」を求めて(「客」小説を求めて・01)

「客「である」、客「になる」、客「を演じる」(「物に立たれて」を読む・07)」の続きです。ただし、今回のこの記事は新しい連載の第一回として書きます。

 なお、「「物に立たれて」を読む」は続けます。

*前回のまとめ
 まず連載を始める切っ掛けになった前回の記事をまとめます。

*「客」小説、ゲスト・ノベル
 語り手をふくめ、主要な登場人物が「客」である小説はきわめて多いと感じます。こじつければあ

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当てる

当てる

 石に石を当てる。
 石に「石」を当てる。

 いまここにあるたった一つのものに、一本化された「たった一つのもの」を当てる。

 猫に猫を当てる。
 猫に「猫」を当てる。

 いまここにいるたった一つのものに、一本化された「たった一つのもの」を当てる。

     *

 愛に愛を当てる。
 愛に「愛」を当てる。

「たった一つのもの」とは言えないものに、一本化された「たった一つのもの」を当てる。

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うつろう かげろう

うつろう かげろう

 見出しの付いた各文章は連想でつなげてありますが、断章集としてお読みください。どこからでもお読みいただけます。

*言葉を転がす

 映る、鏡に映る、水面に映る、瞳に映る、壁に映る、スクリーンに映る
 映る、見える、眺める

 映す、鏡に映す、水面に映す、瞳に映す、壁に映す、スクリーンに映す
 映す、見る、観る

 映してみる、映しみる
 映して見る、映し見る
 移して見る、移し見る

 うつしみ

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ジャンルを壊す、ジャンルを崩す(言葉とイメージ・07)

ジャンルを壊す、ジャンルを崩す(言葉とイメージ・07)

 今回は、以下の記事の続きです。

・「こわれる・くずれる(文字とイメージ・05)」
・「壊れる、崩れる(文字とイメージ・06)」 

     *

 小説でも、詩でも、絵画でも、音楽でも、映画でも、芸でも、あるいはスポーツでも、何でもかまいません。そのジャンルを壊したり、崩すということがあるのではないでしょうか?

 これまでに、そうした「壊す」や「崩す」が起きてこなかったでしょうか? そうし

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壊れていたり崩れている文は眺めているしかない(散文について・01)

壊れていたり崩れている文は眺めているしかない(散文について・01)

 今回は「ジャンルを壊す、ジャンルを崩す(言葉とイメージ・07)」の続きです。

「散文について」という連載を始めます。私は一般論やなんらかの分野の専門用語や学術語には疎いです。そんなわけで、ここでは私にとっての散文と小説について書きます。

*最初から壊れている
 文学史的なことは知りませんが、私にとって散文とは最初から壊れているものというイメージがあります。

 何をどんなふうに書いてもいい形

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顔(散文について・02)

顔(散文について・02)

 再掲です。

*「ジャンルを壊す、ジャンルを崩す(言葉とイメージ・07)」
*「壊れていたり崩れている文は眺めているしかない(散文について・01)」 

 今回は、上の記事の続きですが、以前に散文――「何をどんなふうに書いてもいいもの」と私はイメージしています――を模索=模作していたときに投稿した文章を再投稿します(少し加筆してあります)。

 散文は眺めるものだ、とも私はイメージしているので、

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「どこでもない空間、いつでもない時間」(「物に立たれて」を読む・08)

「どこでもない空間、いつでもない時間」(「物に立たれて」を読む・08)

*「転々とする、転がる、ころころ変わる(「物に立たれて」を読む・06)」
*「客「である」、客「になる」、客「を演じる」(「物に立たれて」を読む・07)」

 古井由吉の『仮往生伝試文』にある「物に立たれて」という章を少しずつ読んでいきます。以下は古井由吉の作品の感想文などを集めたマガジンです。

     *

 引用にさいしては、古井由吉作の『仮往生伝試文』(講談社文芸文庫)を使用します。

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敬体小説を求めて(散文について・04)

敬体小説を求めて(散文について・04)

「敬体・常体、口語体・文語体(散文について・03)」の続編です。

*敬体と常体
 あれは「です・ます調」で書かれていた、とはっきり記憶している小説があります。童話や昔話を除いての話です。

 どんな文体だったかを覚えている小説はそんなには多くないのですが、敬体で書かれた小説として、それがとくに印象に残っているのは、お手本にしたからなのです。

 私はエッセイのたぐいはだいたい「です・ます体」で書

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始まりと途中と終わりのあるものを、始まりと途中と終わりのないものとして読む(散文について・05)

始まりと途中と終わりのあるものを、始まりと途中と終わりのないものとして読む(散文について・05)

 違う連載の記事ですが、「「どこでもない空間、いつでもない時間」(「物に立たれて」を読む・08)」の続きとして書きます。

「壊れていたり崩れている文は眺めているしかない(散文について・01)」の続編でもあります。

*はじめに 
 みなさんは、ある種の短詩、たとえば俳句をどのように鑑賞なさっているでしょうか? 

 俳句であれば、五七五です。短いです。短いからこそ、できることがあるように思います

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描写・反描写

描写・反描写

 今回は二部構成です。まず以下の目次をご覧になってから、お読みください。長い記事ですが、太文字の部分だけに目をとおしても読めるように書いてあります。

◆描写*純粋な描写

 学生時代の話ですが、純文学をやるんだと意気込んでいる同じ学科の人から、純文学の定義を聞かされたことがありました。

 ずいぶん硬直した考えの持ち主でした。次のように言っていたのです。

・描写に徹する。
・観念的な語を使わな

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VRで自分に会いにいったその帰りに

 写真機では長いあいだ自分を撮ることができなかったそうです。簡単に撮れなかったというべきかもしれません。それがいまではできます。スマホのカメラで可能ですが、簡単というわけではないでしょう。誰もがけっこう苦労して撮っています。

 いろいろテクニカルな問題があって苦労なさるのでしょうが、「こんなはずじゃない」とか「私はこんなふうじゃない」という不満が根っこにあって、スマホに付いているレンズを恨みつつ

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人が映画の夢を見るように、映画が人の夢を見る

人が映画の夢を見るように、映画が人の夢を見る

 俯瞰とは場所つまり空間だけの話ではありません。時間的な俯瞰もあります。スケジュール表、タイムライン、カレンダー、年表などは、時間を見える化するだけでなく、時間の流れを時系列で視覚化する仕掛けとか仕組みとか装置だといえるでしょう。

 地誌・地史、家系図、伝記、国の歴史、世界史、文学史、音楽史、科学史、宗教の歴史というぐあいに、個々の事象にまつわる出来事を時系列で記述しようとする人の試みと情熱には

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