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SF、読書のよろこびマガジン

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大人になってからSFの楽しみを知った人の記録。本が好き、ゲーム興味ないかたはここで。
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#小説

【読書】珍しいSFの芥川賞作家。高山羽根子「暗闇にレンズ」

【読書】珍しいSFの芥川賞作家。高山羽根子「暗闇にレンズ」

なんでもっと話題にならんのや

高山羽根子作品を3作読んだけど、もっと話題になってないとおかしくないですか?

感覚が今っぽい。
男に頼らない、小柄でインドア派だけどひとりで平気そうな女性が主人公。

設定はSFが入ってるけど、読んでいる最中は純文学というか。解釈はある程度読者にまかせられていて、面白いけどスッキリは終わらない。難解だけど押しつけがましくない。ふしぎなバランス。

「暗闇にレンズ」

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龍が如く外伝とワンピースの前に、原点の「宝島」の宝は何だったのか読んでみた

龍が如く外伝とワンピースの前に、原点の「宝島」の宝は何だったのか読んでみた

ワンピースが終盤だったり、龍が如く外伝のテーマが海賊だったりするじゃないですか。
この手の話は「伝説の宝とはいったい何なんだ!?」ってナゾが重要だけど、そもそも最初の「海賊の宝の地図もの」の宝箱には何が入っていたのか。

原点を知りたくてスティーブンスン「宝島」を読んだ。同作者の「ジキルとハイド」は読めなかったけど、訳も新しくて少年の心で読めた。

原点じゃなかった。
この本以前にも海賊伝説は山ほ

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【読書記録】ヴァージニア・ウルフ「灯台へ」

【読書記録】ヴァージニア・ウルフ「灯台へ」

文学を学んでいないから、ちゃんとした文章の書き方も、おさえておくべき古典も知らない。

ブックオフでそれっぽいオーラを出してたら「さては古典やな」というのが僕の文学に対する姿勢です。
だから英文学で重要な、ヴァージニア・ウルフという方も全く存じ上げず…。
すごく良かった。
今思えば、ドストエフスキーを読んでたときは無理してた。通好みとされてる音楽や味付けを、わかったフリじゃなくて、
「あ!これ好き

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【読書記録】「笑う萬月」レコードからCD、万年筆からワープロにうつる時代の記憶

【読書記録】「笑う萬月」レコードからCD、万年筆からワープロにうつる時代の記憶

花村萬月「笑う萬月」を読みました。この人のエッセイはいくらでも読めるし、読むたびに痛い。
本人は文学について学んでいない。学校もほぼ行ってない。
なのに、バイクだ音楽だと青春を謳歌して、自分の才能とカンの鋭さでエグいぐらいもてて、暴力衝動や薬物中毒も全部作品に昇華させて作家として成功した。

花村作品は、才能というものの残酷さを思い知らされるから痛い。
直接そんなこと書いてないのに、
「お前、人生

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【読書】団鬼六「大穴」

【読書】団鬼六「大穴」

昭和30年代、大阪。
勝負事に強くてリア充の恭太郎と、彼の言うままに金をもらって授業の代返をする耕平。
対照的な大学生コンビの、湿度高めのねっとりした昭和大阪キャンパスライフ。

話は大学生ふたりが小豆相場に大金を出す場面から始まる。
僕はあずき相場とたぬき蕎麦の違いもわからないけど、
「台風が来ると穀物がとれなくなって相場が上がるから、買い占めておけば儲かる」みたいなこと。
今だと、新NISAで

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すばる7月号を学校の図書室に置こう

すばる7月号を学校の図書室に置こう

すばる7月号を読んだ。
李琴峰さんのアイオワ滞在記が良すぎて共有したいので、ここだけでもカッターで切り取って小冊子にして全国の高校の図書館に吊るそう。

アイオワ大学で、反LGBTQの活動家が講演をすることに、大学生たちが一斉に抗議する。
コールで、アートで。それぞれのスタイルで反差別を態度で示し、近所の車はクラクションを鳴らし、武装警察まで巻き込む騒ぎ。
その一部始終をその場にいるような迫力で記

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【読書記録】北の大地の怒りを感じた「肉弾」

【読書記録】北の大地の怒りを感じた「肉弾」

河﨑秋子「肉弾」を読みました。
この小説に贈られた言葉「熊文学の新たなる傑作」が気になりすぎて。なんせ「熊嵐」が好きですから。クマのプーさんも。

狩猟と小説は相性がいい。
自然の描写から、どこに敵が潜んでいるかわからないホラー的な怖さ、最期には自然との共存といったテーマ性も感じる。どこをとっても読みごたえがある。
熊の習性として、獲物を一度で殺して終わりじゃなくて、しばらくとっておくところもいい

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【読書】タイトルの由来が驚きの「郵便配達は二度ベルを鳴らす」

【読書】タイトルの由来が驚きの「郵便配達は二度ベルを鳴らす」

聞いたことはあるけど内容は知らない話を読むシリーズ。(以前には蠅の王やフランケンシュタインなど読みました)

なんとなく、「郵便配達員が旦那のいない時間に来て奥さんと不倫する話」かと思っていた。
なぜ不倫に関する話なのかは知っていたのか謎でそれは当たってたんだけど、郵便配達員ではなかった。

ストーリー序盤の男女がくっつくまでが、島耕作ぐらいのテンポ感ですすむ。
犯罪歴があってろくでなしの男と、な

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【読書記録】小説すばる2024/2 イノシシとクマの芸風。好きな読みきり「優しくない友達」

【読書記録】小説すばる2024/2 イノシシとクマの芸風。好きな読みきり「優しくない友達」

「小説すばる」に「猪之噛」って巨大イノシシを狩る小説が連載されている。最初は純粋におもしろくて読んでいたけど、
だんだん
「クマとどう差別化していくんだろう」
と考えながら読んでいる自分に気づいた。
別にイノシシも
「あっ!俺、最近ブレイク中のクマと芸風かぶってる!」とか意識しないだろうけど。

直木賞の「ともぐい」だったり「流れ星銀」の最終章が始まったり、時代は クマなのかもしれない。あとリラッ

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大田ステファニー歓人の「みどりいせき」が痛快だった

大田ステファニー歓人の「みどりいせき」が痛快だった

完成度が高い優等生候補作がそろう中で、いちばん読みづらいし、おそらく作者も文学の講義をずっと受けてきたような経歴じゃない。
これが新しい文学の1ページになるのか、ならんのか。

読んだ人同士で
「俺は良かった!いや俺無理!読めん!いや私はわかる!」とか語るのも含めておもしろそう。すばる文学賞受賞作の「みどりいせき」。
単行本になったらどうなるのかなあ。選考員が口をそろえて「序盤は読みづらかったが…

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【読書記録】高山羽根子「ススキの丘を走れ(無重力で)」

【読書記録】高山羽根子「ススキの丘を走れ(無重力で)」

この中に収録されている、小学生のころの記憶を掘り返す短編「ススキの丘を走れ(無重力で)」がすごく好き。
自分もこんなきれいで不思議な小説を書いてみたい。分量的には30分ほどで読めます。

学校を卒業してしばらくして再会した人がいると、こんな会話が発生しませんか。
「あいつ覚えてる?」
「あの子今何やってるか知ってる?」
 そんな感じで、記憶を掘り起こす話。久しぶりに再会した同級生と、子供のころいっ

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安堂ホセ「迷彩色の男」で芥川賞だ

安堂ホセ「迷彩色の男」で芥川賞だ

村上龍や石原慎太郎がデビューした時、こんな感じだったんじゃないか?

迷彩色の男はかっこいい。
ゲイが集まる風俗施設で傷害事件が起こり、そこから出た男がすぐ警官に職務質問される場面がある。
お巡りさんは当たり前の捜査をしているはずなのに、読んでいる最中は向こうが悪に感じる。偽善、嘲笑。そんな言葉がうかぶ。

正しい仕事をしているのに悪意を感じて、聞かれた男に感情を入れ込めたのは、読書体験によって善

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8月20日 Audible覇権の予感。今日買ってきた本は「キリング・ヒル」

8月20日 Audible覇権の予感。今日買ってきた本は「キリング・ヒル」

エックスあるいはツイッターやってること自体が恥ずかしくなってきた。
誰かが言ってたけど、だらだら続けてるSNSをバッサリ切ると、ダメな彼氏を振った時ぐらいスッキリするらしいよ。潮時だー。

海外ミステリーの大作、グレートサークルを買おうと思ったら田舎では書店に並ぶのが2日遅れらしくて、たまたま 表紙がいい感じだったキリングヒルというのを買ってきた。

本を読み上げる Audible が調子いいと聞

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【読書記録】アフリカ幻想冒険小説「薬草まじない」

【読書記録】アフリカ幻想冒険小説「薬草まじない」

まえのタイ小説に続いて、アフリカ小説。40年も前のものなので、さすがにネタバレしてもいいよね?

奥さんに子供ができる薬を求めて、さいはての地に住む「女薬草まじない師」に会うため、勇敢な狩人だった若者が旅に出る。
特にアフリカでは不妊は重要な問題だからね。

得意の弓を持って、ジャングルの奥地へ!立ちふさがる「首の取り外しがきく男」!
「アブノーマルな蹲踞の姿勢の男」!
日陰で休んでいたら日陰ごと

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