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エッセイ

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文章をまとめています。 トピックは、様々です。 意識の状態の良いときに生まれてくる、呼吸の通った文章を残せるようにと思っています。
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自分を取りもどす

自分を取りもどす

今世の中で起こっていることの本質が、権力闘争であり生存競争であるならば、誰かの言うことをそのまま聞いていれば自分は安全、ということはないのだろうと思う。

虚構を虚構と認識した上で、その中でなにがしかの居場所を得ることでわたしたちは自分の生活の糧を得ているのかもしれない。

虚構は虚構だけれども、それこそが唯一の「現実」であると信じてしまえば、その通りその中における「正しさ」を演じることこそが「正

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すでにして手にしているもの

すでにして手にしているもの

人は、自分の価値を知らない。

人は、他人の価値について、低く見積りたがるという傾向をもつと思う。

人から低く評価されがちな自分の属性や、性質というのは、実は価値をもつものだと思う。

たとえば若い頃は、周りの大人たちから、まだ経験が少ないから足りない、といわれる。

でも、経験を積み、年齢を積み重ねると今度は、若さを失い、フットワークの軽さや柔軟性を失うかもしれない。

若さを失いつつある大人

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心に従う

心に従う

人は人を見ている。

人は観察の対象であると同時に、自分もまた人から観察されている。

人が一生のうちに出逢うことのできる人は、どのくらいいるだろう?

そのうち、真に関係性を結ぶことのできる人は、果たしてどれくらいいるだろう?

色んな人がいる。

場所が違えば、ルールも違う。

集まる人種も異なる。

言葉も違う。

常識も違う。

共通言語が異なってくる。

自分なりに、これまで様々な人に出

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名づけられた葉

名づけられた葉

自分のいのちにまっすぐに向き合ういのちは美しい。

こんな事を思いました。

海沿いで、ランニングとヨガをして帰る途中。

今日は、湘南国際マラソンが行われています。

私は、何か大きな大会とかイベントとかって、食わず嫌いなところあり、あーマラソンの大会かー、くらいにしか思っていなかったのですが…。

真摯に自分に向き合い無言で前を向いてひた走るランナーの群れを見ていたら、涙が出てきました。

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先生

先生

高校の時の教師で、私の一番印象に残っているのはおそらく、世界史の先生だと思う。

私の通っていたのは、地方の進学校だったけれど、

彼は、「世界史は北日本では1位」を目標に掲げ、日々私たち生徒に指導をしていた。

北日本では、というのは、東日本では、にすると、現実的にその目標は叶わないということを自覚しているから、という、そんなところまで正直に私たち生徒に話してくれる先生だった。

その先生は、見

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虚偽だらけの世界で輝きを放つ本物

虚偽だらけの世界で輝きを放つ本物

伊豆の温泉にやって来ました。

温泉は、本当に久しぶり。

2020年11月の白馬以来です。

自分に与えられた条件のなかで、最高を目指す。

なんて大げさですが、

温泉に2回入り、デトックスのためほとんど何も口にせず、温泉水をごくごく飲む(これが最高笑)

いつもとは違う空間に身を置くと、まったく違う情報が入ってくる。

自分の足で歩き、街を散策する。

人々の方言を聞き、人を見る。

アケビ

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形あるものは壊れる

形あるものは壊れる

職場の都内のホテルで、お皿を割ってしまった時のこと。

その日私は、朝8時から22時までの13時間勤務。

通勤時間が長いので、1日の働く時間を長くして、その代わりお休みの日はしっかり休んでいます。

21時頃。

1,500名超えの宴会の後片付けをしていた時。

疲労はピークでした。

大量にお皿を積んだ皿台車。

なだらかなスロープを降りる時に、台車の車がスロープのヘリに引っかかり、ガッシャー

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思いは伝わる

思いは伝わる

誰かが自分を、自分の思う通りに動かしたいと思っている、

ということを感じ取ると、

人はその人から離れたくなるのではないか、と思う。

人をコントロールしたいという欲や相手を常に監視していたいという欲も、依存の一形態だと思う。

そこには、相手に対する敬意がない。

エゴが一人歩きしている。

人だから、誰しもエゴはある。

生物としての自己保存欲求があるし、それは「他を犠牲にしてでも」という但

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リスクを取らないことが最大のリスク

リスクを取らないことが最大のリスク

休みの日は、走っています。

海沿いの道を、海風を感じながら。

仕事は今は、都内のホテルや会館、病院で様々な団体の会合やパーティー、個人として来られているお客様に給仕しています。

差し当たりの生活費を稼ぐためと割り切っていますが、勉強になることもとても多いです。

様々な組織の、最新の内々の情報が見聞きできてしまいます。

もちろん、職務上外には出しません。

私の智慧となり、現状認識と今後ど

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ノルウェイの森のごときこの世界のなかで

ノルウェイの森のごときこの世界のなかで

医者も薬も、心の病を治してはくれない。

というか、それは本当に、"病"だろうか?

あなたの身体の、正常な防御反応ではないだろうか?

社会の側ではなく、自分にこそ自分にとっての"正しい"答えのあること、それを失っていないことの、証明ではないだろうか?

大学院で1年余りにわたり、ある男の人につけ回されていた。

このことは、既にこちらのnoteにて、書かせていただいてきたこと。

今でも、男の

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どの情報を真として受け取り、またそれとは別に自分はこの状況に対してどのようなスタンスを取るのか

どの情報を真として受け取り、またそれとは別に自分はこの状況に対してどのようなスタンスを取るのか

2014年、仙台での講演会で、当時時代の寵児としてご活躍だった江原啓之さんは、このようにおっしゃっていました。

「精神の正常を保つことが難しい時代が来る」

「日本の経済が大変なことになる」

スピリチュアルなんて非科学的だから信じない、という方もたくさんおられるかもしれません。

スピリチュアルにかかわる方達はたくさんおられますが、

私の場合はまずは自分、

そして迷った時に参考にさせていた

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無責任のつまらなさ

匿名だから、無責任に人を傷つける投稿をして、自分は無傷だと思っている。

自分とはなにか?

自分が自分である根拠は、なにか?

顔も名前もわからず、本人が特定できない人の情報にどれほどの価値があるのだろう?

ペンネームで活動されていても、その方の書く内容を見たならば、その人がどのようなことに興味があって、その人の中での一貫したテーマはこういうことだな、

また、その人の人となりや、他者に何を求

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言外につたわるもの

言外につたわるもの

言葉とは別に、つたわるものがある。

言葉ではこの人はこう言っているのだけれど、本当に思っていることは、こういうことだな…

そんなこと。

それは、行動といっしょに表現されることも多い。

たとえば、子どもが親になにかを訴えたいとき。

小学生の万引き、とかを例に出したらわかりやすいかもしれない。

その子は、自分をみてほしい。

自分に関心を持ってほしい。

頭ごなしに「正しいこと」を押しつけ

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天は自ら助くる者を助く

天は自ら助くる者を助く

有名な、格言。

その通りだと思う。

30歳前後、結婚を焦っていたことがあった。

苦難を経験し、博士課程での研究と助手の話を受けることができずに人生に絶望した、27歳。

ボロボロになった心と身体を休めることが必要だった。

故郷に帰り、実家でしばらく休ませてもらった。

父や母だって、悔しかった、悲しかったと思う。

手塩にかけて育てた娘が、傷ついた姿を見るのは。

と、書いていたら、涙が出

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