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頭のすみっこ日記

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頭のすみに残っている些細なことを、せっせと文字に起こした日記。
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仙台駅で伊坂幸太郎作品の舞台を巡る

仙台駅で伊坂幸太郎作品の舞台を巡る

つい先日、休暇をとって仙台に行ってきた。

これまで北海道を除けば、栃木より上の県は訪れたことがなかったので、初めて東北の地に降り立つことに。

旅館で2泊3日。特に観光もせずに、2日目などは宿でだらだらと本を読んだり、思い立ったら温泉に入ったり、ぶらぶらと散歩をしたりして過ごそうかと画策していた。まるで文豪みたいな過ごし方だ。

しかし、とは言っても、旅館のチェックインまでそれなりに時間があった

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レイトショーを観た帰り道にコンビニができたなら

レイトショーを観た帰り道にコンビニができたなら

夜にステキな映画を観ると、コンビニでお酒を飲みながら帰りたくなるのが人という生き物だ。

それなのに、家からいちばん近い映画館からの帰り道にはコンビニが一軒もない。歩いて20分くらいかかるのに、スーパーはあれどコンビニはない。

しかもそのスーパーは、レイトショー帰りの男を迎え入れる体制のスーパーではないので、ちゃんと夜9時には閉まってしまう。なんて健全なスーパーだ。

この帰り道にコンビニがあっ

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町中華での悩みは尽きない

町中華での悩みは尽きない

誰もが「今日はチャーハンを食べずにはいられない」と固く心に決めた日があるはずだ。

なんたって、このnoteを書くために「記事に合う画像」を探すなかで、黄金色のチャーハンを目にしてしまった自分が、もうすでに食べたくなっているのだから。

しかし、ご家庭で本場のチャーハンの味を再現するのはなかなか難しい。

家のキッチンとは火力が違うのか、それともあの真っ赤な色した店内で食べるから絶品なのかは定かで

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発売日を気にして本を買うこと

発売日を気にして本を買うこと

久しぶりに目当ての本めがけて本屋へと向かった。

というのも、本屋はふらっと立ち寄って、その場で気になった本やSNSで見かけた本を手に取ることが多く、「この本を買う」と決めて訪れることが最近はあまりなかった。

どちらかというと文庫本派なこともあり、新作の単行本が出てもどこかほとぼりが冷めるまでは静観していたくなる。(そもそも家に積まれている本を読まないと話にもならないが)

ただ、発売日を気にし

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今日も東京の地下鉄で迷いつづけるあなたへ

今日も東京の地下鉄で迷いつづけるあなたへ

地下鉄は、とても便利な乗り物だと思う。
それと同時に、とてもややこしい乗り物だとも思う。

特に東京の地下鉄は大人になっても理屈が分からないほど、大都会の地下に張り巡らされている。今、地下何階にいるのかも把握できないくらい、上下左右あらゆる方向へと階段が伸びている。

東京に越してきてから5年ほど経つ。
そして、お察しのとおり、いまだに電車を乗りまちがえている。

絶え間なく乗り換えアプリを確認し

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すき焼きの卵を割るときのワクワク感

すき焼きの卵を割るときのワクワク感

あけましておめでとうございます。

今年の書き初めnoteはグダグダのんびり取り留めのないことを書こうと大晦日に思い立ち、年末も年末に溜めていた下書きを吐き出して今に至る。

お正月の間はXも浮上せずにいようかなと思っていたのに、新春特別ドラマ『スロウトレイン』を観た感想をどうしても残しておきたくて、しれっと呟くだけ呟いてしまった。明けまして前だったのに。

ちなみに元日はお節を食べて初詣に行って

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東京に来て映画館は一つじゃないと知った

東京に来て映画館は一つじゃないと知った

東京に来るまで、訪れたことのある映画館は一つだけだった。

子どもの頃、親に連れられていく映画館。もしくは友だちに誘われて、話題の映画を観にいく場所は決まって「TOHOシネマズ」。

もしかしたら覚えていないだけかもしれないけれど、それ以外の映画館を訪れた記憶が全くない。それほど、映画館=TOHOシネマズという図式が頭の中で自然と成り立っていた。

東京に越してきてからは、仕事の関係で映画を観る機

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古びた故郷の地図に思い出をのせて

古びた故郷の地図に思い出をのせて

久しぶりに歩いた大阪の街は、懐かしさと目新しさが入り混じる景色をしていた。

ほぼ1年ぶりに最寄り駅に着くや否や、昔ながらのアーケード街が広がる駅前の一画は更地へと変わっていて。一瞬、別の駅と間違えたかと思った。

そして、これまで真っ白なフェンスで覆われていた梅田の北側は、再開発によって優美な芝生エリアが広がり、来年の頭には巨大な商業ビルのオープンを控えている。

そんな大きな変化に見惚れている

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文章を書くことは、風船を手放すことに似ている

文章を書くことは、風船を手放すことに似ている

文章を書くことは、風船を手放すことに似ている気がする。

不安と期待が入り混ざった落ち着かない心持ちで、本当に手を離していいものかと逡巡しながら、おそるおそる握りしめた手の力を緩めていく。

括り付けられた紐は何とも心許なくて、そっと空に浮かびあがった風船は風に煽られながらも、手の届かない距離まで旅立ってしまう。

さらに、見えないくらい遠くまで飛んでいったかと思いきや、ずいぶん前に放った風船が気

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かき氷を食べに海へ行ったら、そこには灯台があった

かき氷を食べに海へ行ったら、そこには灯台があった

海を見にいくついでに、かき氷を食べようと思った。
いや、むしろかき氷を食べたくて、海を見にいったとも言える。

今年は体感としても夏を感じることがあまりなかった。花火大会にも行かず、プールにも入らず、辛うじて夏と言えるのは、毎週やってくる迷惑極まりない台風だけ。

せっかくなら、セットで夏を楽しめるものがいいなと思って。
そうなったら「海」と「かき氷」なんて、何の文句もつけようがないくらい夏だ。

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ゆぴさんと中村さんの本に対する想いが、自分の心を代弁してくれたような気がした

ゆぴさんと中村さんの本に対する想いが、自分の心を代弁してくれたような気がした

6月16日、note placeで開催された、書く仕事を続けるための「Marble」が主催のライター交流会。

今回のイベントで登壇されたのが、インタビューライターで作家としても活躍するゆぴさんと、SNSで発信されているスタバ朝活でもお馴染みのライター・中村洋太さん。

行きの電車で読んだ中村さんの1万字ぴったりのエッセイに、涙が溢れそうになりながら辿りついたnote placeは、noteのイベ

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chelmicoのポッドキャストを聴いてほしいからオススメ回を紹介してみる

chelmicoのポッドキャストを聴いてほしいからオススメ回を紹介してみる

最近の土曜夜の楽しみの一つになっているのが『chelmicoのオールナイトニッポンPODCAST』。

番組の詳しい説明については、去年の夏の終わりに勢いで書いたnoteを読んでみてほしい。

ハマったタイミングで上記のnoteを書いたときは、一応、期間限定のはずだった。

しかし、いつのまにかレギュラーに定着して、当たり前のように続いている。リスナーとしてはひと安心。

ちなみに、chelmic

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見知らぬ街を歩き隊

見知らぬ街を歩き隊

昔から見知らぬ土地を歩くとき
不安よりも高揚感を抱くことのほうが多かった。

家から少し離れた場所を歩くときも、旅行や遠出で初めて降りたつ街を歩くときも、単純に道に迷ってたときも、その気持ちは変わらない。

どちらかというと、規則正しい道順が分かって歩いているときよりも、とりあえず方角さえ合っていれば大丈夫くらいの気持ちで歩くほうが、冒険してるって感じがするからかもしれない。

あと、知らない道が

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映画を観ているとき、想いが入りこむ「余白」がある気がした

映画を観ているとき、想いが入りこむ「余白」がある気がした

今年は、映画をよく観るようになった。

去年までは、年に2回、映画館に行けばそれなりに多いほうだったのに、今年は月に1回のペースでコンスタントに映画を観ている。

ずっと子どものころから本が好きだったので、対照的に映像作品に触れる機会は少なかった。

そのため、この年になっても名作と呼ばれる作品を観る楽しみがあって、まだまだ観たい映画も尽きないのは嬉しい悩み。このままでは動画配信サービスに生活が支

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