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#読書感想文

本を読んで感じた気持ちや考えたことを、言葉にしてnoteに残してみませんか?おもしろかった本の感想や学びを「#読書感想文」で教えてください!

人気の記事一覧

文…石井睦美 絵…くらはしれい『王さまのお菓子』

 美しい焼き菓子「ガレット・デ・ロワ」をモチーフにした、とても可愛らしい絵本。  ⭐️Kindle版  ⭐️単行本版 王さまのお菓子www.amazon.co.jp1,650円(2025年02月15日 15:42時点詳しくはこちら)

著…江戸川乱歩 絵…粟木こぼね『悪霊物語』

 現実と夢のはざまに迷い込んだかのような気分を味わえる怪しさ満載の小説。  イラストとの相性も良く、冒頭からすぐに読者の心を現実から解き放ち、奇妙な世界へと誘ってくれます。  戻って来られなくならないように、どうかご用心を…。  ⭐️Kindle版  ⭐️単行本版

N【720通りの読み方!?】

例えば"小説"を読むとします。 私たちは、印刷された文字を"上から下へ"追いながら、ページを"右から左へ"めくり続けます。 著者が創り上げた物語を"順番"に読みながら、その情景を脳内でイメージしていきます。 そして、最後のページ(つまり"最も左のページ")を読み終わった時に、感動したり、嬉しさ、清々しさ、悲しさ、やるせなさ等の色々な感情が芽生えます。 この感動、嬉しさ、清々しさ、悲しさ、やるせなさといった感情は"読後感"と呼ばれます。 読後感は読者によってもちろん違いま

読書の途中感想📙夢の中

突然だが、私が何故眠るのが好きなのかわかった気がするのだ。(誰も興味ない) それはこうだ👇(頼まれてないが始める) 著者しんめいPさん『自分とか、ないから』の第1章まで読んで、はたと気がつく。いやそうかも⁉︎と思う事があった。本を閉じてついでに目も閉じて。コレは今書かなきゃ忘れる!と思い目を開きnoteも開いた次第である。急がんと忘れる〜💨 はたと思った事とは…。第1章に書かれている、『自分が在る』と思ってる事が苦しみの根源だという事である。まあこの話はこれまでも読んでき

本好きの"大人"へおすすめしたい絵本、続編。

昨年の6月にこんな本を紹介する記事を書きました。 この記事の最後に、同じ著者で、 「誰も知らない世界のことわざ」という絵本もあり、 そちらも持っているので、またそのうちに 紹介したいと書いたのですが、忘れたまま なんと8ヶ月が過ぎていました。笑 先日noterさんが「翻訳できない世界のことば」を 購入された記事を見てハッと思い出したのです。 もう1冊を紹介していないままだということを。 というわけでそのもう1冊を紹介したいと思います。 "大人にこそ" 読んでほしい『こと

#1627 ひとりで寂しいほうがはるかにマシ!

それでは今日も尾崎紅葉の『多情多恨』を読んでいきたいと思います。 柳之助は帰ってきて食事を済ますと二階へあがります。二階はひっそりとしています。老婢は柳之助と義妹がふたりっきりで睨み合い、さぞ困っているのだろうと見舞いに行くと、お島がいません。「おや、旦那様、お嬢様は?」「知らんよ。おっかさんはいつ頃帰って来られるのだ」。老婢が「お嬢様」と呼ぶと小座敷のなかで声がする。扉をあけると、日当たりのよい窓際で新聞を読んでいる。振り向くと眼鏡がいかめしく光る。島田に眼鏡……せっかく

「あなた担当の神様」がいるって知ってた!?今すぐ見つける3つの方法

僕のnoteでは、過去の芸人時代の体験をもとに感じたことを物語として綴っています。 本日のテーマは、「あなた担当の神様」です。こちらの書籍の引用になります。↓↓↓ 「え?自分に担当の神様がいるの?」 まさにそう思いましたよね。僕も驚きました。 そうなんです。改めまして自分を担当している神様がいるって知っていましたか? 真壁辰郎さんの著書 『あなた担当の神様のみつけかた』 を読んで、たくさんの事を知り驚きの連続でした!! 僕たちには、生まれた時から死ぬまでずっと守護

「台湾の歴史 (講談社学術文庫 2795)」若林 正丈

台湾現代史の専門家が、17世紀以降の台湾史、特に近年の台湾人アイデンティティの強化の経緯を解説した作品。 オランダ、鄭氏、清朝、日本、中華民国と統治主体が変遷して海のアジアと陸のアジアの間を往還した「気圧の谷」とは、台湾の位置に係る絶妙な表現。 日本統治下の「資本主義の基礎工事」、1947年の2・28事件に象徴される移住外省人と本省人との間の軋轢、ニクソンショック後の72年体制、96年総統直接選挙化後の台湾人意識の漸増など、観光、食や昨今の中国との緊張にしか関心を持たない

本の背景にある物語が人をひきつける「物語を売る小さな本屋の物語」

表紙のデザイン、帯、POPなどさまざまなポイントを自分なりにチェックして本を購入。 町にある古本屋などは特に、書店ごとに独特なラインナップだったり、店主の人柄で購入を決めることも多いかと思います。 つまり、本自体の魅力もさることながら、店に並べられた書店の想い、いきさつが本を購入する一助となっているかと思います。 「物語を売る小さな本屋の物語」(鈴木 潤 著)では、子どもの頃に立ち寄っていた子供の本専門店に大人になってから働くことになった著者。 初めての支店で店長にも

電車の中で読まないで!!爆笑間違いなしのエッセイ・小説3選台本

👤ひとこと 📚ご紹介した本 ・そして生活はつづく 星野源 発売年:2009年 発売元:文藝春秋 定価:704円(税込) ・さるのこしかけ さくらももこ 発売年:2002年 発売元:集英社 定価:759円(税込) ・『店長がバカすぎて』シリーズ 早見和真 発売年:各巻参照 発売元:角川春樹事務所 定価:各巻参照

【言葉の力で心を動かす!】伝説のコピーライターが教える「売れる文章」の秘密

最近は、ジョン・ケープルズ著の「ザ・コピーライティング」という本を読み直しています。 この本は、伝説的なコピーライターであるジョン・ケープルズが、長年の経験から得た「売れる文章」の秘訣を惜しみなく伝授してくれる、まさにマーケティングのバイブルともいえる一冊です。 今回は、この本から私が特に感銘を受けた「言葉の力」について、紹介したいと思います。 「文章を書くのは苦手…」と感じている方や、「もっと人を惹きつける文章を書きたい!」と思っている方は、ぜひ最後まで読んでみてください

分けては結び結んでは分ける非同非異のものたちが織りなす不増不減の世界 -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(82_『神話論理3 食卓作法の起源』-33,M471b多すぎる天体,M476c東の空の女たち)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を”創造的”に濫読する試みの第82回目です。『神話論理3 食卓作法の起源』の第六部「均衡」を読みます。 これまでの記事は下記からまとめて読むことができます。 これまでの記事を読まなくても、今回だけでもお楽しみ(?)いただけます。 はじめにこの一連の記事では、レヴィ=ストロース氏の「神話の論理」を、空海が『吽字義』に記しているような二重の四項関係(八項関係)のマンダラ状のものとして、いや、マンダラ状のパターンを波紋のように浮かび

小説「アルプス席の母」が非常におもしろかった!

あらすじ----------------------------------- まったく新しい高校野球小説が、開幕する。秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てていた。湘南のシニアリーグで活躍する航太郎には関東一円からスカウトが来ていたが、選び取ったのはとある大阪の新興校だった。声のかからなかった甲子園常連校を倒すことを夢見て。息子とともに、菜々子もまた大阪に拠点を移すことを決意する。不慣れな土地での暮らし、厳しい父母会の掟、激痩せしていく息子。果たしてふ

映画は見てません

『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』を読みました。 戦争関連の小説なので、非常に読むのがつらいくだりもありましたが、それでも一気に読み進むことができました。 子どもたちに読んでほしいなぁと思いつつも、私自身も「子どもたちにこんな思いをしてほしくはない。だからこそ私の年代でできる事をしていかなければ」と思わされました。良作です。 アマゾンのレビューを見ると、「ありがちな設定」等というヒドい評が書かれているのですが、この著者の作品が他と違うのは、「特攻」に関する史料を間

ムーミンの作者が描く深淵 ー 【誠実な詐欺師 / トーベ・ヤンソン】

 「誠実な詐欺師」。  このなんとも不思議なタイトルの物語は、こんなふうに始まる。  うっとりするような出だしだ。  過不足なく清潔、それでいて詩情に満ちている。たったこれだけの描写で、わたしはすっかりその世界に連れていかれてしまう。  そこに立ち、あたりを見まわしてみる。  静かで、恐ろしく寒い。朝日の恵みはまだ届かず、室内だというのに吐く息がうっすらと白い。冷たい雪のにおい、獣の毛の匂い。  ポットからは湯気がたちのぼり、やがてコーヒーの香りが部屋に満ち始める。ゆらゆ

ロジックの魔が燃える -ヒラリー・ウォーの警察推理小説の面白さ

    【水曜日は文学の日】     推理小説の面白さは、意外な犯人を当てる楽しみの他に、その推理する過程、ロジックによって真相に迫る部分の面白さがある、というのは、推理小説が好きな多くの人が同意してくださると思います。   アメリカの推理小説家、ヒラリー・ウォーの作品は、警察による捜査と古典的な謎解きを凝縮した、推理小説の楽しみに満ちた作品です。 ヒラリー・ウォーは、1920年アメリカのコネチカット州生まれ。イエール大学で美術を専攻し、第二次大戦中に海軍にいる時に、暇つぶ

はじめてのnote/自己紹介と読書記録

初めまして。小松菜と申します。 前々からしようかなと悩んで後回しにしていた、読書感想文をここで始めてみようと思います。 今回は、私の簡単な自己紹介と記録をつけようと思ったきっかけ、および私の読書遍歴を簡単に書きます。 自己紹介 2000年生まれの24歳。男。京都在住4年目です。 理系の大学院生として研究活動中。名前の小松菜は、実験でこれから育てるので。勉強せえや。 これどこまで書くか悩みます。身バレしようが別に問題はないんですが。 好物はコーヒーと日本酒、これら

【読書メモ】犯罪心理学者は見た 危ない子育て

子育てにおいてのアドバイスって色々あるけど、「○○するといいよ」より「○○するとヤバいよ」の方が気になってしまう。 そんな怖がりな親である私にめちゃくちゃ刺さる本に出会いました。 著書は、少年鑑別所、刑務所、拘置所に勤務し1万人以上の犯罪者の心理分析をしてきたお方。 犯罪者がどのような家庭で育ったのか、 どういった経緯で事件を起こしてしまったのか、を調べることが専門分野。 犯罪者を育ててしまった親がやっていたこと。 決して人ごとじゃない。 子育て中の親なら誰しも「こ

【要約】コンサル一年目が学ぶこと(前編)

今回紹介する本は前々回に軽く紹介したのですが、とても良い本でたくさんの方に読んで頂きたく思い今回詳しく説明することにしました! 最後まで読んで頂けたら幸いです! 私の記事をはじめて読む方に▽ はじめにまずこの本はタイトルに「コンサル1年目が学ぶこと」っと書いていますが決してコンサルのための本ではなく、あくまでターゲットは大学生や社会人です。 本の構成としましては、第1章は「会話術」、第2章「思考術」、第3章「デスクワーク術」、第4章「ビジネスマインド」となっています。

大人の読書感想文5〜10代から知っておきたいあなたを閉じ込める「ずるい言葉」

読んでからAmazonレビューをみたら、すごく賛否両論の本でした。 まぁそうだろうなぁと思いつつ、個人的には面白かったので。 この本を10代に渡すかどうかは置いておいて・・・。 世の中には使ってしまう「ずるい言葉」ってたくさんあると思うんですよね。 この本の中にも出てくるけど 「あなたのためを思って言っているのよ」 とか 「もっと早く言ってくれれば良かったのに」 とか なので、個人的には苦笑いしながら読みました。 社会学者の方が書く本ですからね、正直極論です。 実際に

【創作大賞2025 エッセイ部門】【女子高生エッセイ】【要約】㊲『私の世界には言葉の雨が降りそそぐ🌧️』"Words rain down in my little world 🌧️" Koro&Arumi #イラスト #AIart #JKエッセイ

【NEW】 女子高生エッセイの作者のあるみちゃんが LARME 2024 オーディションに参加中📣 雑誌「LARME」にモデル掲載されるため、 SHOWROOM配信で1位を目指しています🥇💃 フォロー&応援(視聴👀🎥やギフト🎁🌟)お願いします💓 👇 ある プロフィール https://www.showroom-live.com/room/profile?room_id=540293 ライブ配信🎵 https://www.showroom-live.com/r/ayu0

💁📚61【しんどくなったら、心より先に体を整えよう】そうしよう! 1040

※ヘッダー画像は表紙部分です ※Amazonアソシエイトプログラムに参加しています しんだくなったら、心より先に体を整えよういちい葉子(1968年神戸生まれ、整体指導士、「まくら体操セラピー」を開発しのべ3万人以上の心身の不調と向き合う、オンラインレッスンでは海外受講者も) アスコム 215頁 2024/11/27初版 「心の声ではなく体の声を聞いてください」 これ、心身が絶不調で精神科に通院し始めた頃、出張診療にいらした漢方専門医から私がかけられた言葉。 「……しなけ

『六人の嘘つきな大学生』読書感想文

あらすじ レッテルを貼るということ 6人のうちから最も内定に相応しい1人を選ぶという最終面接。そこで6人は2時間半の間に30分おきに投票を行い、最も得票数が多い人を内定に相応しいとする形式にした。 しかし、6人にそれぞれ他人の過去の悪事が記された封筒が配られてしまう。 この投票形式を取ると、最初に封筒によって悪事が暴かれた人から不利になってしまう。 そこで、封筒を開けるか、開けないかという議論が発生する。 封筒を開けるのがフェアなのか、開けずにこれ以上デマを拡散しないの

私の好きなピリカ文庫3選!

*今回は「すまスパ」の企画「私の好きなピリカ文庫をあなたへ~マイピリ」への参加記事です。 「ピリカ文庫」は今までに80題、162作品が投稿されているとのこと。 今回、マイピリ記事を書くにあたって一覧表から改めて皆さんの作品を拝読したのですが、 もうね、面白い作品が多すぎて! 全部ここに載せたいくらいなのですが、それだとマイピリにならずに一覧表になっちゃうと思いまして、 しぼりにしぼって、 「私の心が震えた3作品」をご紹介したいと思います! まず1作品目は、 くまさんの 『

読書日記|これが生活なのかしらん

 いつも繰り返す日々の事。かなしい事も楽しい事も、さらっと書き連ねる。飄々としているのに、時々しみじみした余韻も残す。つかめそうで、つかめない文体。そんな簡単には、理解できないかもしれない。だから面白いのかも。  私が抱いた作者小原晩さんの文章のイメージです。本屋でこの本のタイトルを見て、面白そうだなと思ってずっと気になっていた1冊。気になってから読むまでの時間が長く、ようやく読めました。  読んでよかったほんの1冊。なかでもルームシェアのお話が印象的。こんな表現で、日々

『推し、燃ゆ』|読書感想文

宇佐美りんさんの『推し、燃ゆ』を読んだので、感想を書きます。これは第164回(2020年度下半期)の芥川賞受賞作品だそうです。面白いらしいので、読んでみました。ピンク色の表紙が何とも可愛らしい本ですね。 あらすじ あかりさんの生きづらさ 主人公のあかりさんは、みんなが難なくこなせる何気ない生活を送ることもままならくて、その皺寄せにぐちゃぐちゃ苦しんでばかりいる女の子です。 さかのぼると、漢字の四に至るというシーンが印象に残りました。「一、二、三、ときて、なぜあの形にな

読書感想文『いまさら翼といわれても』

 進路希望を白紙で出した、なんてシチュエーションを学園ものでたまに見かけるけれど、本当にそれを実行した人はいるのだろうか。私の場合は、書くべきことも見つからず、かといって白紙で出して先生のお説教を受ける勇気もないので、適当なことを書いて出したはずだ。もちろん、内容は覚えていないけれど、その内容に沿った未来予想図を歩んでいないことは、神に誓ってそうだと言える。  そんな私がだ、古典部の彼ら彼女らの青春模様を「眩しい」などと言うのは、実に無責任なことであったと、反省している。悩

好きな短編のタイトルを並べて理想のアンソロジーの目次を作る(国内作家編)2025

先日更新した、こちらの記事の「国内作家編」となります。 ① 好きな短編のタイトルを手帳に書き出し、 ② 数を12作品まで絞り込み、 ③ 読後感や通して読んだ流れを考慮して収録順を考える! ……という、超個人的至福の作業に没頭しました。満足。 全12作なのは、海外作家編に合わせたかったから。 おかげでとても迷いましたが、同じぐらい楽しかったです。 noteの目次機能、やっぱり便利だ。 01. 安部公房『鞄』笑う月(新潮文庫) 海外作家編の一番最初をフランツ・カフカ『掟の

行ったり来たりしながら銀河鉄道の夜

『銀河鉄道の夜』の中の登場人物の言葉を紹介していいる動画を見かける。 宮沢賢治といえば国語のテストの問題文で読んだ事があるかも…って、程度で実際にどんな場面でその言葉が発せられたのか気になって、読んでみたいと思いamazonで検索。なんと本の価格が440円。即ポチッ。 最近の文庫本は、文庫なのに1000円近くもして、お財布に優しくないなあなんて思っていたところだったから440円と言う価格にちょっぴり驚いた。昔からある物語だからなのか?それにしてもありがたい。 私が動画を見て

📚62【PRIZE プライズ】という魔物 1042

※ヘッダー画像は表紙部分です ※Amazonアソシエイトプログラムに参加しています PRIZE プライズ村山由佳(1964年東京生まれ、93年『天使の卵 エンジェルス•エッグ』でデビュー、2003年『星々の舟』で直木賞ほか受賞歴•著書多数) 文藝春秋 383頁 2025/1/10初版 帯を見てドキッ‼︎ そんなに欲しかったんですか? なのに獲れなかったんですか? 大丈夫です、心配しないでください。 村山由佳さんは、とうの昔に受賞されていますから。 一体なんなの、これ‼

「シュガータイム」小川洋子さん(読書感想文)(*ネタばれ注意)

主人公かおるが過食で、 その弟(継母の連れ子)が 小人病で、恋人が不能で、 大学の友達の真由子が 妙に親友で、、、 いろいろな青春もの。 ひとつひとつの表現が さすが、小川さん、 ハッとする。 初期の頃の作品みたいで、 あとがきなんかも、 ご自身で書いている。 で、もうひとつの解説が 林真理子。 「最後の数行が余計」 ってコメント。 確かに。 小川さん、最後に 「シュガータイム」のタイトルの 説明みたいなんしてる。 林真理子曰く、 「覚悟ができていない初期」の 時代だ

スプーンにはわかっていて、私が気づいていなかったこと――絵本『たいせつなこと』【絵本感想】

「 大切なのは、すごいことじゃなくて、シンプルなこと 」 👑絵本ナビ プラチナブック👑 マーガレット・ワイズ・ブラウン /さ レナード・ワイスガード /え うちだややこ /やく 出版社:フレーベル館 《 読書感想 》 シンプルだけど、余韻が残る。 やさしいけれど、心の奥まで響く。 『たいせつなこと』は、そんな一冊でした。 短い文章なのに、読んでいると心の中にリズムが生まれて、 ふわりと浮かんでは、ゆっくりと沈んでいく。 気づけば、その言葉のひとつひとつが、自分の中

「いま最も熱い作家」のデビュー作

先日久し振りに↓へ足を運びました。 直木賞作家・今村翔吾さんが昨年4月にオープンしたシェア型書店「ほんまる神保町」です。 棚主さんの熱を感じる選書を楽しみ、何冊か買わせていただきました。ただ率直に言うと、今回購入して読んだなかで最も心が動いたのはこちらです。 江戸の町に住む人々を火事から守る火消したちの戦いを描いた時代小説。2017年に祥伝社文庫から刊行された今村さんのデビュー作で、シリーズ化しています(2025年2月の時点で13巻まで発売中)。 「ほんまる」には、今

2025年1月お前は何してた?(退職/有休消化/天冥の標)

引き続き復職期間で慣らし勤務状態で新年突入。休職時に有給を使わない采配が功を奏し、3週間余りの有給の残機がデポジットされているという怪我の巧妙があった。なので年明けは1週間ほど勤務してすぐさま消化期間に移行して末までの真の意味での合法ニート期間を過ごす算段となる。社会人で唯一楽しいのはやはり次が決まっている状態でのこの時間の使い方であるが、特に金もないので(マイナス80万!シラフでいれません!)今まで通りの質素倹約生活に勤める期間となった。 最後の1週間に関しては12月に引

【読書感想文】母から子へのメッセージ『ちいさなあなたへ』

アメリカの児童文学作家とイラストレーターの作品。 物語というよりは、母親から子供へのメッセージに、ピーター・レイノルズの絵が添えられた形の作品。 母と子供の姿は、世界中ひとりひとりみんな違うが、母が子を思う気持ちは万国共通なのではないか。 健やかに大きく育って欲しいと願いつつ必死に育て上げ、成長していくにつれて少しずつ手がかからなくなるのをありがたいと思いつつも言い知れぬ寂しさを感じ、やがては自分の元から離れていく我が子を見送る。 自分の元を離れてからも、一人前の大人

【勝手に読書感想部】旅屋おかえり:原田マハ

[作品紹介] ピークを過ぎたアラサータレントの丘えりか、通称おかえりは唯一のレギュラー番組「ちょびっ旅」を自らのミスで打ち切りに追い込んでしまう。 仕事の枠を超えて旅が大好きなおかえりは、依頼人の代わりに旅をする、旅の代行業「旅屋おかえり」を始める。 [感想] *一部ネタバレ含みますので、まだ読まれていな方はご注意ください。 すっごく気軽に読める作品のはずなのに、泣きました。 旅を通じて人のぬくもりに触れることができる。 登場人物も悪役は1人も登場せず、みんないい人で

短期的な満足を捨てろ!未来の自分を救う“ロングゲーム”の思考法

今日も来てくれてありがとう。 それじゃあ、お話をはじめようか。 「今が楽しければそれでいい」 って考え方、すごく魅力的だよね。 仕事終わりにゲームをして、欲しいものをローンで買って、美味しいものを食べる。 休みの日はなんとなくSNSを見て時間が過ぎる。僕もつい最近まで、そんな生活をしていた。 でも、ある本を読んで気づいた。 「短期的な満足を優先すると、結局のところ長期的な幸福を失うことになる」ってこと。 今の積み重ねが1年後、5年後、10年後の自分を作っていく。

【読書】無性にプレーンオムレツが食べたいので、『握手』を読む。【困難は分割せよ】

なんだか知らないが、唐突にお店が提供する高レベルなプレーンオムレツが食べたくなってきた。 いや食べたくなってきたと言っても、プレーンオムレツなんて今まで一回も注文したことはないのだが。(そもそもレストランのメニューにあるか?) ちなみに自分がプレーンオムレツという料理を知ったきっかけは、教科書に載っていた井上ひさしの『握手』である。 ※(『握手』はナインに収録されている短編↓) まあプレーン(簡素)なので、そりゃもうシンプルなオムレツなのだろうが、なんだかそれが逆に凄

読書感想文「ライオンのおやつ」(ネタバレあり)

Amazonのおすすめで初めてタイトル見たとき、「えっ?絵本😅?」って第一印象。ただAmazonの説明文で、なぜおすすめに入ってきたか納得。 主人公 雫(しずく)は末期がんで余命宣告を受け、「ライオンの家」というホスピスで残りの人生を暮らすことを選びます。そのホスピスでの日常を主に描いてます。 個性的なスタッフやゲスト(ホスピスで生活する人たち)の人間模様、様々な緩和ケア、ほのかな恋愛、親子(家族)関係…いろいろな(時にはくすっと笑うところも)要素を含んでますが、どれだけ

【会議の技法】 読書#157

みなさん、いつもお世話になっております! 本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。 自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします! 今回は会議についてです。 ワークショップとかならよくあるけど、会議についてって案外と珍しいですよね! ヘッダーは、富士翔太郎さんの作品を使わせていただきました! ありがとうございます!! 目次 基本情報吉田 新一郎 (著) 中央公論

【創作大賞2025 エッセイ部門】【女子高生エッセイ】【英語】㊱『短冊の願いは永遠に🌃💫』#七夕祭り "May the wishes on tanzaku last forever 🌃💫" #TanabataFestival Koro&Arumi #イラスト #AIart #JKエッセイ

【NEW】 女子高生エッセイの作者のあるみちゃんが LARME 2024 オーディションに参加中📣 雑誌「LARME」にモデル掲載されるため、 SHOWROOM配信で1位を目指しています🥇💃 フォロー&応援(視聴👀🎥やギフト🎁🌟)お願いします💓 👇 ある プロフィール https://www.showroom-live.com/room/profile?room_id=540293 ライブ配信🎵 https://www.showroom-live.com/r/ayu0

「人生まじミスった」と思ってたけど、実はずっと幸せだったらしい

良い意味でめちゃくちゃ劇的な読書体験をしたので、備忘&シェアハピをば。 この本、実は初版が発行された7年前にも読んだのです。その時は購入はしなくて、蔦屋書店のスタバにこもって買わずにガッツリ試し読みしました☕️ 当時はちょいちょい「量子力学」とか「シュレディンガーの猫」とか出てくるあたりが、ガチ物理学徒からするとちょっぴりウーンとなったりしつつ(笑)、内容もあんまり頭にも心にも入ってこなくて。 この度、本屋さんで文庫版を見つけて、なぜかソッコー購入。今思うと、何で今回は何

【本に寄せて】八月の銀の雪(伊与原新・新潮文庫)

しんしんと雪が降り積もる夜。 そんなイメージがぴったりくる短編集。 どこにでもありそうな普通の生活を送る人々。 そこに地球科学の、あるいは生物学のスパイスがちょこっと降りかかる。 作者の伊与原新は大学院で地球惑星科学を専攻したらしい。 そのことを知って「なるほど」と思う。 私が特に印象に残ったのは「玻璃を拾う」という作品。 初めは、思いっきり主人公の女性の気持ちに肩入れして「むかむかぷんぷん」しながら読んでいた。 ところが、読み進めるうちになんだか「ひとり反省会」をし

チーム・オルタナティブの冒険

お正月に電子書籍を購入、少しづつ温めるように読んでいた1冊です。 noteでも記事を読ませていただいている宇野常寛さんの青春小説です。 noteの記事はなかなか難しいことも書かれていて、最初身構えていたのですが、読み進めるうちに宇野さんも普通に高校生活を楽しまれたであろうことが窺えました。 さらにクライマックスになると、我が愚息たちが夢中になったヒーローものや戦隊モノが背景になったような場面が出現して、思わずニヤリとしてしまいました。 年齢を重ねると想像力が乏しくなる

地頭がいい人はずるい

今日は朝から賃貸物件を眺めていた。昨日私の理想のお家の家賃は十万円もする😭と思っていた。確かにそのくらいが相場っぽいけれど、探せば少ないけどあることを理解した🤭夢が膨らみますね とは言いつつも異動先が決まらないことにはなんとも決まらないけれど…。というか復職すら決まっていません!が!想像するだけはタダ! 昨日夜ご飯にカレーを作った。じゃがいもから芽が出始めてこれはまずいと大焦り。じゃがいもを贅沢に使ったカレーを作った。私個人としてはあまり人参の存在意義があまりわからないの

ワーママのわたしの時間

おはようございます🌈FPママまゆです。 先日読了したこちらの本が私をとってもワクワクさせてくれたので、noteに記しておこうと思います。 すごく素敵な言葉だな~と心を打たれました。 子供が生まれて、仕事も復帰して、育児と家事と仕事で毎日があっという間の日々。 誕生日を迎えると『この1年なにしてたのかな』『何にも成長してないな』と、年相応の人間になれていない気がして落ち込むこともありました。 これってきっと、毎日時間に追われていて、“自分のやりたいこと”ではなく日々やら

焼林檎(『或阿呆の一生』芥川龍之介)

51のごくごく短い篇からなる『或阿呆の一生』芥川龍之介著。 その三十九番目に出てくるのがこのシーン。 「発表する可否は勿論、発表する時や機関も君に一任したい」という書簡を寄せて、『新思潮』の創刊仲間で友人の小説家・久米正雄に委ねた、昭和2年の作品。作品自体は自殺後にその書簡と共に発見されていて、書簡の日付が昭和二年六月二十日。それが正しければ、自殺したのは約ひと月後(昭和二年七月二十四日没)。 自叙伝的に自身の人生の断片を客観的に冷視し、詩的に、端的に語っていて、死が間近に

泣くより先に漫画を読め!?自分はダメだと思った時の対処法

仕事のこと、学校のこと、家庭のこと。 生きていく中で「自分はダメだ」と泣きたくなることがありますよね。 もしかしたらnoteをやっていく中で「上手くいかない、自分はダメだな」と思ったことがあるかもしれません。 私も初投稿後に「これでいいのかな」「合ってるかな」「思ったよりもビュー数少ないな」と不安な気持ちになりました。 自分にガッカリして、なんだかやる気が出ない。 そんな時、私はよく漫画を読みます。 物語に没入して、一旦思考をリセットさせるんです。 今回も投稿後に漫画を読

人に勧められて読んだ本 5選

好きな人の好きなものを知りたいというのは、誰にでもある欲求ではないでしょうか。 あるミュージシャンのファンになったとして、そのミュージシャンが影響を受けた作品も聴いてみたくなる。映画監督や作家でも似たような経験をしたことがある方は多いはずです。 いわゆるルーツを辿り世界が広がっていくというやつです。 現実世界でもそんなことはあります。 好きな人や尊敬する人が勧めたコンテンツなら、観てみよう読んでみようという気持ちになる。 大事なのは、自分が信頼してる人ってことですかね。 そ

本として面白いだけでない、書くことも学べた。『ショートケーキを許す 森岡督行著』

本・読書好きのはしです。 本日、ご紹介するのは森岡督行著『ショートケーキを許す』 読んでいて一番に感じたのは、「好きなものとのエピソードを書いて本になるなんて羨ましい」って、気持ちでした。 読み終わって1カ月くらい経ち、じわじわと気づいたのは、「この本は書く本質だ」ってこと。 私の手元には、森岡督行さんの著書がもう1冊あります。 『銀座で一番小さな書店』 ショートケーキの本からちょっと話はそれますが。 森岡さんの書店は銀座で1冊だけの本を売る、他には類のない書店です