chicochico

はじめまして! 今までは読む専門で、note自体ご無沙汰だったのですが、 最近読んだ本の感想を書いてみたり、チャットGPTで小説を書いてみたりしてます。 お見苦しい点多々あるかと思いますが、よろしければお付き合いください。 よろしくお願いいたします。

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はじめまして! 今までは読む専門で、note自体ご無沙汰だったのですが、 最近読んだ本の感想を書いてみたり、チャットGPTで小説を書いてみたりしてます。 お見苦しい点多々あるかと思いますが、よろしければお付き合いください。 よろしくお願いいたします。

最近の記事

【勝手に読書感想部】贖罪:湊かなえ

[あらすじ] 「空気がキレイ」ということくらいしか特徴のない田舎の町で起こった女児殺害事件。 犯人の目撃者となった少女の友人は4人いたのだが、誰も犯人の顔を思い出すことができず、事件は迷宮入り。 少女の母親は4人を呼び出し、感情を露わにしてこう言った。 「あなたたちを絶対に許さない。必ず犯人を見つけなさい。それができないのなら、わたしが納得できる償いをしなさい」 [ネタバレと感想] 本のタイトルは「贖罪」だけど、第5章の麻子さんパートのタイトルは「償い」となっていたので

    • 【勝手に読書感想部】正欲:朝井リョウ

      「読む前の自分に戻れない」 というコピーが気になって、手に取りました。 確かに、読み終わった後に本当にいろんな感情が湧き出てきて 読む側の価値観を揺るがすような作品に感じました。 少し時間をかけて読みました。 村田沙耶香先生の「地球星人」にも通じる部分があるけど、あそこまで極端にマジョリティと距離をとらずに、この世界で息苦しさを感じながらもなんとかしがみついて、息を潜めて生きている、そんなお話。 昨今「多様性」って言葉を文字通り多用しがちだけど、日常的に使われているその

      • 【勝手に読書感想部】死んだ石井の大群:金子玲介

        あらすじ 真っ白な部屋に集められた333人の石井。 ここに至るまでの記憶はなく、首にはいかにもな感じの首輪が取り付けられている。 これから始まる「デスゲーム」で勝ち残った1人だけが生き残れる。 ・当たったらアウトのドッジボール ・禁語を言ったらアウトのしりとり ・後出しはアウトのじゃんけん 文字通り、アウトになれば首につけられた爆弾が爆発し、頭が吹っ飛ぶというルール。 ネタバレと感想 *以下ネタバレ含みますので、まだ読まれていな方はご注意ください。 デスゲームもの

        • 【勝手に読書感想部】6月31日の同窓会:真梨幸子

          [あらすじ] 伝統ある田舎のお嬢様学校、蘭聖学園の卒業生が、かつて在学中に上演した演劇のシナリオ通りに、順番に死んでいく。 そして、亡くなった女性たちは皆「6月31日」に開催される同窓会の案内状を受け取っていた。 この案内状を受け取った卒業生らが、弁護士の松川凛子の元に次々に相談に訪れ、凛子はこの一連の不可解な事件の真相に迫っていく。 [ネタバレと感想] *以下ネタバレ含みますので、まだ読まれていな方はご注意ください。 登場人物が多くて覚えきれなくて、何度もページを遡

          【勝手に読書感想部】何者:朝井リョウ

          *以下ネタバレ含みますので、まだ読まれていな方はご注意ください。 就活を通して、人の心の中にある普段見せないダークな部分とか、近しい人に対する嫉妬心とかがすごくリアルに描かれている作品。 表向きは仲間同士で協力しあったり、仲間の中から内定者が出るとみんなでお祝いしたりして、励まし合いながら就活をみんなで頑張っている。 だけど腹の中では、猛烈に嫉妬したり、笑ったり、馬鹿にしたり、蔑んだり・・・心の奥にある人間の嫌な感情がどんどん明るみになっていく。 がむしゃらに自分をPRし

          【勝手に読書感想部】何者:朝井リョウ

          【勝手に読書感想部】母性:湊かなえ

          文章に終始哀愁が漂っていて、読んでいると暗い気持ちになる。 私の薄っぺらな読書レパートリーの中で言うと太宰治作品と同じ列にカテゴライズされるような、重たーい空気感の作品。 だけど、ページを捲る手が止まらない。 この2人の母娘の着地点を早く知りたくて、次へ、次へと文字を追ってしまう。 で、あっという間に読了。 ネタバレと感想 *以下ネタバレ含みますので、まだ読まれていな方はご注意ください。 「私は愛能う限り、娘を大切に育ててきました」 自分の母親への執着が強すぎて、娘

          【勝手に読書感想部】母性:湊かなえ

          【勝手に読書感想部】どんどん橋、落ちた:綾辻行人

          「どんどん橋、落ちた」 「ぼうぼう森、燃えた」 「フェラーリは見ていた」 「伊園家の崩壊」 「意外な犯人」 の5編の物語からなる短編集。 どれも読者に事件の犯人を問いかける、「読者への挑戦」スタイルの犯人当てミステリーでした。 私の大好物、謎解き! コナンを読む時も金田一を読む時も、犯人を自分なりに考えながら読み進め、何度もページを戻って推理した小学生時代を思い出して嬉しくなりました。 コナンに至っては自分のお小遣いで買い集めていたのに、犯人を推理するまで最新巻を買っちゃダ

          【勝手に読書感想部】どんどん橋、落ちた:綾辻行人

          【勝手に読書感想部】白線以外、踏んだらアウト:田丸雅智

          子どもの頃、律儀に横断歩道の白い部分だけを踏んで歩いたこととか、タイル張りの色のついている所にジャンプしていたことを思い出します。 子どもの頃のオリジナルルールや、年寄りが口にする謎めいた迷信。 誰もが通ってきた道なんだと思うのです。 自分の持ちネタを思い出してみた・・・ ・救急車が通ったら親指隠せ、親が死ぬ ・赤いペンで名前を書いたら死ぬ ・写真を撮る時真ん中に写ったら死ぬ ・影を踏まれたら死ぬ 死んでばっかりじゃんか・・・笑 ・・・そんな、大人の持ってる「子ども心」

          【勝手に読書感想部】白線以外、踏んだらアウト:田丸雅智

          【勝手に読書感想部】六人の嘘つきな大学生:浅倉秋成

          [あらすじ] 誰もが憧れる大手IT企業「スピラリンクス」の最終選考に残った6人の大学生。グループディスカッションの内容次第では全員を採用すると言われていたのに、直前になって採用枠は1人と告げられる。 それまでの準備段階で人間関係を構築し最高のチーム、最高の仲間となったはずの6人だったが、グループディスカッションの当日仕掛けられた罠によってそれぞれの裏の顔が次々に暴かれ、関係性にも大きな溝ができていく。 [ネタバレと感想] *以下ネタバレ含みますので、まだ読まれていな方はご注

          【勝手に読書感想部】六人の嘘つきな大学生:浅倉秋成

          【勝手に読書感想部】世にも奇妙な君物語:朝井リョウ⑤

          ありえない話なんだけど、すごくリアリティがある。 私の大好きな、「世にも奇妙な物語」風のショートストーリーを集めた、朝井リョウ先生の短編集。 第5話は今までのお話の総まとめみたいな仕掛けがあって本当に楽しかったです。 第5話 脇役バトルロワイヤル [あらすじ] 世界的に有名な演出家、蜷川幸子演出の新作舞台の主役の最終オーディションに訪れた溝端淳平・・・じゃなくて溝淵淳平。 オーディション会場に蜷川の姿はなく、確かな実績と手堅いキャリアを持った「名脇役」と呼ばれるような役者

          【勝手に読書感想部】世にも奇妙な君物語:朝井リョウ⑤

          【勝手に読書感想部】世にも奇妙な君物語:朝井リョウ④

          ちょっとブラックで後味の悪い。 ありえない話なんだけど、すごくリアリティがある。 私の大好きな、「世にも奇妙な物語」風のショートストーリーを集めた、朝井リョウ先生の短編集です。 今日は第4話の感想を書いていこうと思います。 第4話 13.5文字しか集中して読めな [あらすじ] 「ワールドサーフィン社」に勤める香織は、ネットニュース記事の内容を13.5文字の短いタイトルでと要約して配信している。 現代人は長い文章が読めない。 いかに短く、注目を高めるような強い表現で要約して

          【勝手に読書感想部】世にも奇妙な君物語:朝井リョウ④

          【勝手に読書感想部】世にも奇妙な君物語:朝井リョウ③

          ちょっとブラックで後味の悪い。 ありえない話なんだけど、すごくリアリティがある。 「世にも奇妙な物語」風のショートストーリーを集めた、朝井リョウ先生の短編集。 あらすじと、自分なりの感想を書いていこうと思います。その3。 第3話 立て!金次郎 [あらすじ] 幼稚園児の保護者からのクレームはいつだって理不尽だ。 童話の絵本のエンディングを子どもに悪い影響が出るからと全てハッピーエンドに改変したものを書い直したり、カエルの写真が表紙になっている自由帳を「子供が気持ち悪がるかも

          【勝手に読書感想部】世にも奇妙な君物語:朝井リョウ③

          【勝手に読書感想部】世にも奇妙な君物語:朝井リョウ②

          ちょっとブラックで後味の悪い。 ありえない話なんだけど、すごくリアリティがある。 「世にも奇妙な物語」風のショートストーリーを集めた、朝井リョウ先生の短編集。 あらすじと、自分なりの感想を書いていこうと思います。 第2話 リア充裁判 [あらすじ] 「コミュニケーション能力促進法」というトンデモ法律が成立し、豊かなコミュニケーション能力の向上を向上を促進する日本政府。 世の中ではレジャー施設の拡大や女子会の奨励、SNSによるリア充拡散などが推し進められ、飲食店での1人掛け席

          【勝手に読書感想部】世にも奇妙な君物語:朝井リョウ②

          【勝手に読書感想部】世にも奇妙な君物語:朝井リョウ①

          ちょっとブラックで後味の悪い。 ありえない話なんだけど、すごくリアリティがある。 私の大好きな、「世にも奇妙な物語」風のショートストーリーを集めた、朝井リョウ先生の短編集です。 面白かったので、1話ずつ感想を書いていこうと思います。 第1話 シェアハウさない [あらすじ] 主人公の浩子は、居酒屋で酔い潰れ、介抱されたことがきっかけで、ちょっと不思議なシェアハウスの住人の4人組に出会う。 年齢も職業も性別も趣味趣向もバラバラで経済的にも安定していそうなのに、なぜシェアハウス

          【勝手に読書感想部】世にも奇妙な君物語:朝井リョウ①

          【勝手に読書感想部】湊かなえ作品

          最近、湊かなえ作品の中毒患者っぽくなってる気がする。 慢性的に立ち寄る図書館の小説コーナーにおいて、作者の名前で五十音順に本が並んでいる中で、なんとなく真っ先に「ミ」のコーナーをチェックしている自分に気づいてハッとした。 湊かなえ先生は言わずと知れた「イヤミス」の女王で、少しモヤっとする読了感とか終盤のどんでん返しみたいなものに中毒性があり依存しちゃう傾向があるのかなと思っていた。 だけど、それだけじゃない。 私が夢中になって読んでしまう理由は多分、いろんな登場人物の視点

          【勝手に読書感想部】湊かなえ作品

          【勝手に読書感想部】ポイズンドーター・ホーリーマザー:湊かなえ

          短編集はサクサク読みやすくて好き。 全6篇のショートストーリーで構成されています。 それぞれ、湊かなえ先生特有の後味の悪さと不快感が滲み出ていて、読んでて病みつきになりそうです。 どれも印象的なストーリーで、母と娘の関係性が物語の軸になっているお話が多かったです。(「ベストフレンド」だけはちょっと違ってましたが。) 視点が変わると別の真実が浮かび上がってくる。 そう言った意味で1番皮肉に感じたのが、3話目の「罪深き女」。 同じアパートに住んでいた年下の男の子「正幸くん」

          【勝手に読書感想部】ポイズンドーター・ホーリーマザー:湊かなえ