ブラケット記法で数学の内積を記したらいかんの?と大学生らしき方が呟いていたので「それ共役複素数に特化した内積やよ」と返信。どうやらディラックがこれを発明した経緯を知らないらしい。考えてみれば量子力学の教科書は冒頭から「はい覚えましょう」が目立つね。私が何か解説を書き下ろすべき?
量子力学の本質は、複素数で回る数学的空間を、どうやって実数で回る物理的空間に落とし込むかということに尽きる。ここがわかれば学習者は道に迷う恐れをうんと軽減できるのに、どの教科書も専門書もそこをすぱっと語らない。語ったものはないのでしょうか。