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旅と暮らしのエッセイ。暮らすように旅する日常 🕊

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暮らすように旅する滞在記。ADDressで、家を持たない多拠点生活をしていたときの記憶です。旅先での日々の暮らしから芽生えた感情や気付きを綴っています🕊
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#日々の暮らし

9/8(日)文学フリマ大阪12で販売する旅と暮らしのエッセイについて │ BASEでも販売中

9/8(日)文学フリマ大阪12で販売する旅と暮らしのエッセイについて │ BASEでも販売中

改めてですが、9/8(日)文学フリマ大阪12で販売するエッセイが2冊そろったので、どのような想いで作ったのかを含めて紹介したいと思います!

①海の街について.「海の街について.」は、私が2021年、1年間ほど旅するように暮らす多拠点生活をしていたときに出会った、海のある街で暮らしてみたときのことについてのエッセイ集です。

なぜ「海の街」に限定しているかというと、40以上の街へ旅する暮らしをして

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夏の琵琶湖があまりにも「夏」だった

夏の琵琶湖があまりにも「夏」だった

夏の琵琶湖があまりにも「夏」だった。憂鬱なほどに暑い日、その暑さを乗り越えた先には、「外に出てよかったなぁ」と思える景色に出会う。

「あまりにも夏」という言葉には、例えば、果てしなく続く入道雲や、太陽に照らされてキラキラ光る水面、容赦なく差し込んでくる強い日差し、木陰にいるとたまにふっと吹く風、外で食べるアイス、ゆらゆらと風にそよぐ稲穂、くっきりと空との境界を見せる山の稜線、強い日差しに顔を向け

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旅先を舞台に、暮らしを続ける。

旅先を舞台に、暮らしを続ける。

2021年の8月、ちょうど3年前(もう3年前!)、ひとりで住んでいたアパートを解約して、スーツケースとリュックサックにすべてを詰め込んで旅をするように暮らし始めた。「家」という生活の基盤そのものを捨ててしまうのは不安だったし、本当にこのまま進んでしまっていいのか、とても悩んでいたものだ。ワクワク感よりも不安感が多い。そんな旅のスタートだった。

俗にいう旅暮らし、多拠点生活。名古屋から京都、神戸、

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ハワイ旅行を、30枚の写真と言葉で振り返る。

ハワイ旅行を、30枚の写真と言葉で振り返る。

ハワイ、4泊6日の旅。風景、2人での写真、それぞれのソロの写真、食べ物、本当に知らずにたくさんの写真を撮っていた。

たまにパートナーと「ここからはカメラはしまって目に焼き付けるだけの時間ね」と言い合うこともしばしば。目に焼き付けたい景色はただじっと見つめる。

それでもやっぱり、写真に残すということは、いつまでも忘れないためにはとても大切だ。だから私は写真に残す、言葉を残す。そのときの感情を閉じ

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もうひとつの”京都”へ。綾部での豊かな里山暮らし。

もうひとつの”京都”へ。綾部での豊かな里山暮らし。

12月初旬に、京都の北部にある綾部市を訪れた。京都が大好きでたまらなくなって移住した私なのに、京都市外への地域の魅力を全然体感していないなあ、と感じていたところに、シブヤ大学さんが主催するプログラムに参加。京都市街とはまったく別の、ただただ穏やかで優しい空気を感じられて、またひとつ京都の魅力に気づけた2日間になりました。

京都駅から特急まいづるに乗車し、約1時間。綾部駅からは小さなコミュニティバ

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音楽とビールと心地いい海風を求めて、森道市場へ

音楽とビールと心地いい海風を求めて、森道市場へ

音楽と、外で飲むビール、そして心地いい海風。これが、私が大好きな三大要素である。音楽は語りだしたら止まらないし、外で飲むビールはほかのどんな飲み物よりおいしいし、海からのサラっとふく風の心地よさといったら…!

そんな、私の大好き三大要素が満たされるときが、1年に1度訪れる。「森、道、市場」。日本中で行われる音楽フェスとは少し違って「モノとごはんと音楽の市場」、だ。音楽が主役というよりも、音楽もあ

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1年前の思い出を探り味わう

1年前の思い出を探り味わう

1年前、どこで何をしていたか。記憶をさかのぼってみても、すぐに分かるわけではない。私は1年前、家を持たずに日本全国の街を巡り歩いていたから。

何月何日にどこにいて、誰と出会って、何をしていたのか、写真やInstagramのストーリーズのアーカイブを見て、やっと分かる。

昨日まで静岡にいたのに今日からは1週間神奈川、その後2週間は東京にいたと思ったら、さらに2週間は福岡に。私の旅するように暮らす

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秋の訪れをじっと「見る」

秋の訪れをじっと「見る」

秋。私の大好きな季節。私の生まれた季節でもある。そんな秋がだんだんと深まっていく日々。

私は秋の訪れをじっと「見る」ことにした。「感じる」だけで通り過ぎるのはなんだかもったいないから、少し立ち止まって「見る」。今年はそんな心の余裕がある気がして秋の心地いい空気を存分に吸い込んでみることにする。

たとえば、朝の空気。部屋に太陽の光がさんさんと差し込んできてあたたかいはずなのに、窓を開ければひんや

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夏の終わりはじめ

夏の終わりはじめ

相変わらず、部屋の外はうだるように暑い。けれどそんな暑さの中、どこかを境に空気が変わった感覚があった。夏と秋の間。夏の終わりはじめ。起きるのも嫌になるほどの暑さから、ふっ、と心地いい風が舞い込んできた、あの瞬間。

私は、そんな夏から秋にかけての空気感を味わうのが大好きだ。季節の変化の香りをじっくりと味わう、そんなお話。

けだるい暑さを抜けた先にだいたい朝の6時台か夕方の18時台に散歩をしに外へ

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やりたいことリスト【暮らし編】

やりたいことリスト【暮らし編】

先日、やりたいことリスト【仕事編】を書いた。今の時点で叶えたいこと、叶えられたら最高なことを深掘りしていった。ああ、ワクワクする。根拠もない自信に満ちあふれる。

ということで、今度は懲りずに【暮らし編】を綴ってみる。忙しい日々で忘れがちだった本当にやりたいことを書いてみたい。

やりたいことリスト①海のそばで暮らすこれはもう、人生で一度は実践してみたい暮らしだ。海で泳いだりマリンスポーツをしたり

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京都暮らしの備忘録Vol.5「非効率な伝統の虜になる」

京都暮らしの備忘録Vol.5「非効率な伝統の虜になる」

7月の後半は、祇園祭に捧げたと言っても過言ではない。期間中は祇園祭の雰囲気を味わうために山鉾のある四条烏丸のあたりへ毎日通った。そして、祇園祭が終わったいま、抜け殻になってしまっている。

なぜ、あんなにも祇園祭に惹かれたのか。2週間ほど熱を上げていたときのことを振り返ってみると、「何でも効率化できてしまう現代に、1,000年以上もの昔の伝統を必死に受け継いでいる非効率さ」に惹かれたんじゃないかな

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写ルンですが教えてくれた、とりとめのない日々を愛すること

写ルンですが教えてくれた、とりとめのない日々を愛すること

京都にプチ定住をはじめてからはや2ヶ月が経とうとしている。もう6月に何をして何を考えていたかなんて、忘れてしまっている。「感情を味わう」をテーマに生きている私にとって、「そのとき何を感じていたか」を忘れてしまうことは、何よりも悲しいこと。

だからこそ、どうにかして感情を思い出すきっかけを作ろうと毎日日記を書いてみたり、こうやって3日に1回noteを更新したりしているのだけど。もっと、こう視覚的に

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京都暮らしの備忘録Vol.4「祇園祭に毎日通う」

京都暮らしの備忘録Vol.4「祇園祭に毎日通う」

7月の京都、街全体がお祭り気分で浮き立っていて、その空気の中で街を歩いていると、とってもワクワクした気分になる。そして、京都で仮暮らしをしている私は、祇園祭の魅力にどっぷりと浸かってしまい、毎日のように祇園祭に通っている。

祇園祭について全然知らなかったけれど、知れば知るほど面白くなってきたので、ちゃんと祇園祭を知って楽しむことにした。毎日四条や烏丸に通って、祭りの雰囲気を存分に楽しむ、その途中

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京都暮らしの備忘録vol.3「坐禅をすることによって」

京都暮らしの備忘録vol.3「坐禅をすることによって」

こないだの土日に、京都東山にある「建仁寺」で坐禅をしてきた。坐禅中に感じた「何も考えないようにしようとする」、そんな時間の過ごし方について書いていきます。

早起きをして自分と向き合う私が坐禅を行った建仁寺は、ちょうど「そうだ、京都行こう」のCMになっている。いまは新緑が本当にきれいで、大好きなお寺。もう10回以上は参拝している。

坐禅のスタートは、6時30分。15分を2セット、そこからお経を唱

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