「リベルタス!今日こそは墜とす」 漆黒の機体が、白い機体を追い詰めたと思った瞬間。 赤い機体が横からキック、二機の連携で返り討ち。 虚空を漂う戦死者の魂。手を伸ばすのは、冥府の女王ヘル。 「させないよ」 魂を横取りしたのは、ロキだった。 「おのれ!父の名を騙る詐欺師め」
さらわれたオルルーン。 それは物語の強制力、避けられぬ運命。 巨人開発に雪辱を誓うオグマ。今回の配信はここまで。 続きを気にかけながら、布団に入るパパさん。 やがて、夢の中。 (おや、ここは?) 見覚えのある、黄金の宮殿。ワルハラだ! 私は、戦死者じゃないんだが?
ドヴェルグの工房で、石像を彫るオグマ。 彼自身と同じ、背が低く立派なヒゲのドワーフ。 完成した石像。石の肌に宿る生気。 まるで石化の呪いが解けるように、新たなドワーフが誕生した。 「このままでは済まさん。わしらの手で、巨人を作るのじゃ!」 男だけの彼らが、仲間を増やす方法。
チェスガルテン創世記第一章、マガジンでまとめました! ヘッダーイラストは使い回しなので変更する可能性あります。これでより読みやすくなったんじゃないだろうか? みんなこんな風にまとめてるんだなぁ……
静岡市美術館で買った巡回展「北欧の神秘」の前売り券。SOMPO美術館で開催されたときは逃してしまったので、今回みれることになり本当に楽しみでしょうがないです。「ヒルマ・アフ・クリント展」も開催されるとのことで、北欧絵画の展覧会続きなのがすごく嬉しいです。
「トールの剛勇と、僕の知略。ワルハラを支えてきた要だけど」 困った顔で、ロキが話す。 「兄さんは帰る気、ないみたい」 「故に我らは、巨人の開発を急ぐ必要がある」 だからオーデンは、ロキに巨人スルトを盗ませた。 「すると…スルトは動かせてない?」 「お察しの通りだよ」
ロキの案内で、謁見の間へ来たパパさんとエルル。 「そのままでいい」 異世界人への配慮か、率直に話すオーデン。 「君の物語は、聞かせてもらったよ」 「お恥ずかしい限りで」 一体、どこで見てたのか。 「詩人は、君の世界で言うインフルエンサーだよ」 なぜ、そんな言葉を?
パパさんが不思議がるのを見て、オーデンは自分の玉座を指差す。 「これは、フリズスキャルヴ。テレビやインターネットに近いものだ」 「おお〜?」 エルルちゃんが覗き込むと、アメリカの大都会が映る。 「まさか、異世界まで見れます?」 「時々、家出した雷神トールの様子を見ていてね」
「驚いたよ。君は詩人なの?」 頃合いと見たか。ロキが感心して声をあげる。 「詩人ならば、丁重にもてなさねば」 「悪い噂を流されたら、困る」 ざわつくエインヘリャルたち。 「二人には、オーデン様に会ってもらうよ」 (夢なら、何でもできると思ったけど) 手に汗を握ってた。
朦朧とする意識の中、流星に頭を打たれたオルルーンが身体を起こす。 「大丈夫か?」 一緒に水浴びしていた、仲間の戦乙女も駆け寄って。 「だいじょぶですかぁ?」 おかしいぞ。三人で来たのに、四人目がいる。 「誰だお前は?」 「エルルちゃんはぁ、エルルちゃんですよぉ♪」