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2023年3月の記事一覧

ホラー&ダークファンタジー専門誌ナイトランドより『ジェームズの紅の書』感想

ホラー&ダークファンタジー専門誌ナイトランドより『ジェームズの紅の書』感想

 ナイトランド(NightLand)のナンバー2より、『ジェームズの紅の書』の感想です。

 ナイトランド誌は季刊誌で、翻訳物の短編小説と、日本人作家によるエッセイで構成されています。

 ナンバー2は、クトゥルフ神話をテーマに短編が6作収録されています。

 『ジェームズの紅の書』は、マイケル・ファンティナの作です。『紅の書』と呼ばれる怪異の書をめぐるストーリーで、主人公で語り手である『わたし』

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読書 | エリック・ホッファー「魂の錬金術」

読書 | エリック・ホッファー「魂の錬金術」

はじめに

 エリック・ホッファー(中本義彦[訳])「魂の錬金術」(作品社、2003年第1刷)。この本は箴言集なので、どこからでも読むことができる。
 ホッファーの名前を知ったのは、図書館で借りて読んだ「波止場日記」である。波乱に満ちた人生をおくった人である。

エリック・ホッファーとは?

 「魂の錬金術」では、次のように紹介されている。

 沖仲仕(おきなかせ、おきなかし)とは、船から荷物を下

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著…トーマス・ヘイガー 訳…久保美代子『歴史を変えた10の薬』

著…トーマス・ヘイガー 訳…久保美代子『歴史を変えた10の薬』

 人が交易等のために移動すれば、人の体の細菌やウイルスもあちこちへ運ばれていく。

 戦争があれば人々が傷を負い、治療を必要とする。

 だから、人の歴史はまさに薬の歴史でもある…ということがよく分かる本です。

 わたしはこの本でまずアヘンが紹介されていることに衝撃を受けました。

 アヘンというと「違法薬物」「中毒死を招く」という悪いイメージしか無かったので。

 元々、アヘンは娯楽用というよ

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除菌マニアだったわたしが「洗わない育児」に目覚めたワケ #4 わたしが幸せになるまで

除菌マニアだったわたしが「洗わない育児」に目覚めたワケ #4 わたしが幸せになるまで

ハワイに移住し、家族とともにナチュラルでオーガニックな生き方を実践する吉川ひなのさん。『わたしが幸せになるまで』は、そんな彼女がありのままをつづったエッセイ集。ファンの人はもちろん、そうでない人も役に立つ、心と体がよろこぶノウハウが満載の本書、ぜひ参考にしてみてください!

*  *  *

かつては「除菌マニア」だった
数々の自己流育児を勝手に編み出してきたわたしですが、その中のひとつに『洗わな

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編…毛糸だま特別編集『世界手芸紀行 アジア、アフリカ、ヨーロッパ、中米の手仕事をつなげる日本人女性たち』

編…毛糸だま特別編集『世界手芸紀行 アジア、アフリカ、ヨーロッパ、中米の手仕事をつなげる日本人女性たち』

 世界各国の人々の暮らしに根ざした品々を紹介している本。

 手作りならではのぬくもりが伝わってきます。

 植物で染められた布も、人の手による織物や刺繍も、見る人の心をホッとさせてくれる素朴さがあります。

 人形や籠といった工芸品も、色使いや素材やデザインがその国ならでは。

 手の込んだ品々にうっとり…。

 行ったこともない国々の品なのに、どれも懐かしく思えるのはなぜでしょう?

 この本

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【新刊案内】2023年3月発売作品

【新刊案内】2023年3月発売作品

note読者のみなさま、こんにちは!

月に一度のShoPro Books新刊アメコミ情報、今回は3/16頃発売の新刊3タイトルをご紹介します。
DCからは、バットマン VS. カルト教団の死闘を描いた1988年の名作コミック、マーベルからはスパイダーマンと同じ能力を持つ3人の女性ヒーローのクロスオーバー作品、アイアンマンの日本オリジナルベストセレクションが登場です!

3/16頃発売『バットマン

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いろんなことを思い出しいろんな顔が浮かんだ。
自身のことも。
『海をあげる』(https://onl.bz/3E8Bycd)を読み返した後『裸足で逃げる』も読みました。
大きなものをどうしていいかわからなかったこと言葉も武器も聴く力も話す力も少なすぎたこと、向き合い考え続けます。

ホラー&ダークファンタジー専門誌ナイトランドより『へスター伯母さん』感想

ホラー&ダークファンタジー専門誌ナイトランドより『へスター伯母さん』感想

 ナイトランドの創刊第2号に収められている『へスター伯母さん』は、幽体離脱と別の肉体への乗り移りがテーマです。

 怪しげな降霊術などにはまっているため、親戚から爪はじきにされているへスター伯母さんのところに、甥のピーターが訪ねにゆくところから物語は始まります。

 へスター伯母さんは、かつて双子の兄の体に乗り移り、兄のデートを台無しにした過去がありました。

 甥や姪に会いたい一心で、やってはい

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もしも酔っぱらいの血を大量に飲んでしまったら…!?『もっとホワット・イフ?』NASA出身コミック作家がイラスト付きでバッサリ解答

もしも酔っぱらいの血を大量に飲んでしまったら…!?『もっとホワット・イフ?』NASA出身コミック作家がイラスト付きでバッサリ解答

NASA出身のウェブコミック作家が、自身のウェブサイト(xkcd)に集まってくるぶっ飛んだ「もしも?」という質問に、マジメな科学と並外れた調査力、そしてたっぷりのユーモアで答えていく人気シリーズが、満を持してカムバック! 最新刊『もっとホワット・イフ?』(ランドール・マンロー、吉田三知世訳、早川書房)から、気になる「Q&A」のいくつかを紹介。連載第4回では、ドラキュラばりに「酔っぱらいの血」を飲ん

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noteから生まれた書籍一覧(2023年)

noteから生まれた書籍一覧(2023年)

note社では、noteのクリエイターの方々の創作活動を支援するために「クリエイター支援プログラム」で、多数の出版社やメディアの方々とパートナーシップを結んでいます。

特に「書籍出版」はクリエイターの方にとって、活躍する場を広げる大切な出口の1つと位置づけています。

クリエイターの方々がnote社のサービスを使ったことで、次のステージに近づけたり、日常に変化が起きたり、新しい仲間に出会えること

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『文豪ナビ 夏目漱石』 <読書記録>

『文豪ナビ 夏目漱石』 <読書記録>

夏目漱石は、ほとんど読んだつもりですが、随分、昔のことなので、この本をパラパラ読んでいると「ああ、そうだった。あれ、そうだっけ」と、とにかく懐かしくなります。 ブックガイドというより、この本自体が楽しい読書になります。「声に出して読みたい夏目漱石」も良きです。

商品(医学書)を追加しました。

商品(医学書)を追加しました。

医学書を追加しました!

産科系と癌治療に関係の規約に関する本が多いですが,
今回の一番のおすすめは,精神科医とって必需品である『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』です。

助産師向けの本も追加しています。

国家試験に合格し,4月から研修医になる人や後期研修に進む医師をはじめとして,看護師など医療に関わる人は要チェックです!

以下が今回追加した本です。

○『DSM-5 精神疾患の

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小説投稿前に反応を知りたい

小説投稿前に反応を知りたい

小説投稿サイトに作品を投稿する前は緊張すると思います。どんな反応がもらえるか、多くの人に読んでもらえるか、良い感想がもらえるか、否定的な感想に傷つくか、投稿するまでわからないのは怖いと思います。

小説公開前に、貸し本棚でドラフトを一部の人に公開し、小規模な読者に事前に意見を貰えれば、なにか大きな間違いをしていないか、勘違いや重大な不整合がないか、平均的にどんな反応を貰えるかについて知ることができ

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