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秋といえば「食欲の秋」秋の食材の色を知ろう!

こんにちは。macasellです。ここ最近でぐっと秋らしい気候になり、旬の果物・野菜を見かける機会も多くなってきました。そこで今回は秋の果物・野菜にまつわる小話や色についてお話していきたいと思います。




秋の果物 vol.01 イチジク

別名・表記:無花果・fig・フィグ

夏の終わり頃からスーパーやカフェなどでよく見かけるイチジクですが、5月末〜6月頃と8月〜9月頃が旬のフルーツです。

西アジア(インド・スリランカなど)が原産の無花果ですが漢字は「花を咲かせずに実をつけるように見えること」に由来した中国の漢語から名付けられたと言われています。

近年、イチジクの栄養素が注目されており、「水溶性食物繊維(ペクチン)」「カリウム」「カルシウム」「マグネシウム」「鉄分」といったミネラルが豊富です。また女性ホルモンに似た働きをする「植物性エストロゲン」、たんぱく質を分解する「酵素フィシン」、ポリフェノールの一種である「アントシアニン」といった美容や健康に嬉しい栄養素も含まれています。


イチジクの和色

イチジクの色を和色に例えると、 果肉の中心は赤紅薔薇色といった濃い赤色、果肉の外側は象牙色といった白に近い薄い色、外側は赤褐色の濃く渋い赤茶色といった印象です。

赤紅(あかべに)
薔薇色(ばらいろ)
象牙色(ぞうげいろ)
赤褐色(せきかっしょく)


秋の果物 vol.02 栗

別名・表記:クリ・chestnut・チェスナット
続いては秋といえばの代名詞「栗」についてです。

  • 栗ご飯

  • 栗おこわ

  • 焼き栗

  • 茹で栗

  • 栗きんとん

  • 栗の甘露煮

  • 栗の渋皮煮

  • 栗蒸ようかん

  • 栗あん

  • マロンケーキ

  • マロンクリーム

  • モンブラン

などなど様々な食べ方がある栗の季節がやってきました。

シンプルに茹でただけでも美味しい栗はナッツなどと同じ木の実なので、果物に分類されます。

栗の栄養素は豊富で、「水溶性食物繊維」「不溶性食物繊維」「カリウム」「亜鉛」といったミネラルの栄養価が高く、「ビタミンB1」「ビタミンC」「葉酸」などのビタミン類、「タンニン」というポリフェノールが豊富に含まれています。

甘い味わいはダイエット向きじゃないと思われがちですが、実はタンパク質も豊富なことからダイエット食にもぴったりなのだとか。


そんな栗の英名は「marron(マロン)」ではなく、「chestnut(チェスナット)」と言います。marronはフランス語でトチノキ科の木の実を指す言葉です。


栗の和色

栗は古くから日本でも親しまれてきたので和色の色名に多く使われています。

まず栗の硬い皮である鬼皮を彷彿させる栗皮茶という黒みがかった赤褐色の茶色、別名で栗皮色とも呼ばれます。

栗皮茶・栗皮色(くりかわちゃ・くりかわいろ)

同じく鬼皮を指す色で栗色といった赤みのある焦げ茶色があります。現在では髪色を呼ぶ際にも形容される色名です。

栗色(くりいろ)

その他にも栗梅という栗色を帯びた濃い赤茶色もあります。

栗梅(くりうめ)

あと蒸栗色という蒸した栗の実のような緑みがかった淡い灰みの黄色も栗にちなんだ和色の1色です。

蒸栗色(むしぐりいろ)


秋の野菜 vol.03 さつまいも

別名・表記:薩摩芋・sweet potato・スイートポテト

10月13日は「さつまいもの日」です。
さつまいものことを「栗(久里)より(四里)うまい十三里(9+4=13)」と呼ぶことから制定されたのだとか。江戸から十三里離れた、川越のさつまいもが美味しかったことから生まれた言葉と言われています。

さつまいもは元々、中南米(ブラジル・チリなど)が原産。そこからヨーロッパ、中国、日本へと広まったそうです。

そのため様々な名称で呼ばれており、日本では「さつまいも」が主流ですが、甘藷(かんしょ)、唐芋(からいも)とも呼ばれていたのだとか。英語では「スイートポテト」、フランス語では「パタートゥ・ドゥース」、イタリア語は「パタータ・ドルチェ」といい、全て「甘いじゃがいも」という意味を持ちます。
日本国内に琉球(沖縄)から薩摩(鹿児島県)へ伝わり広まったことから、さつまいもと呼ばれるようになったそうです。

そんなさつまいもですが、様々な研究結果が報告されています。

例えば

  • 血圧を下げる効果

  • むくみ解消

  • 便秘解消

  • エイジングケア・美肌効果

  • 免疫力をあげる

  • 食欲を安定させる

  • 安眠効果

といったメリットがあると言われており、ダイエットや美容・健康を目的にさつまいもブームが長く続いていると言われています。(今は第4次さつまいもブーム期なのだとか)


そんなさつまいもの色を調べてみると品種によって様々な色がありました。

例えば、

  • 皮から中身まで紫色の「紫いも」

  • かぼちゃのように濃いオレンジ色の「アヤコマチ」や「ハロウィンスウィート」

  • 芋焼酎の原料として使われる白色の「コガネセンガン」

などがあります。


さつまいもの和色

今回はスタンダードなさつまいもの色を和色でご紹介していきたいと思います。

さつまいもの皮の色は、紅海老茶のような深い赤茶色もあれば紅紫のように紫色が濃いものもあります。

紅海老茶(べにえびちゃ)
紅紫(こうし)

蒸した中身は柔らかく明るい花葉色という黄色系の色味が食欲をそそります。

花葉色(はなばいろ)

今回ご紹介した3色はどの色も伝統色や時代の人気色になった和色です。


秋の果物 vol.04 赤ぶどう

別名・表記:red grapes

秋といえばの果物の1つ「ぶどう」のお話をします。
ぶどうはスーパーなど店頭に並ぶものだけでも多くの品種が存在しています。今回は果皮の色ごとに分けて、お話をしていきたいと思います。

ちなみになぜ果皮の色が違うかご存じでしょうか?
色の違いの原因はポリフェノールの一種である「アントシアニン」という色素成分の蓄積によるものだとか。このアントシアニンは、植物が紫外線などの有害な光から実を守るために蓄えられる青紫色の天然色素です。

ぶどうの他に、「ブルーベリー」「茄子」「紫芋」などに多く含まれており、視覚機能の改善や眼精疲労の予防に効果があると言われているため、目のサプリメント等にも利用されているそうです。

今回はぶどうの中でも一番栽培が難しいと言われている「赤系ぶどう」についてお話していきます。
赤系ぶどうの品種はいくつかあります。

  • 小粒タイプ

    •  甲州

    • デラウェア

  • 中粒タイプ

    • 赤嶺(別名:早生甲斐路)

    • クイーンセブン

    • マニキュアフィンガー

  • 大粒タイプ

    • サニールージュ

    • クイーンニーナ

    • サニードルチェ

    • スカーレット

    • 悟紅玉(旧名:ゴルビー)

    • コトピー

  • 特大粒タイプ

    • クイーンルージュ®︎

    • バイオレットキング

  • ハート型の粒

    • マイハート

※ 粒の大きさは個体差がありますので、一般的に言われているサイズを記載しています。

赤系ぶどうにはポリフェノールの一種であるレスベラトロールという成分が豊富に含まれており、抗酸化作用が期待できると言われています。さらに「カリウム」「ビタミンC」「食物繊維」といったダイエットや腸活、美容への効果が高い成分が豊富に含まれているのだとか。

それらの栄養を摂るため、「そのまま食べる」「スムージー」「サラダ」といった食べ方がおすすめだそうです。

ただ前段でもお話したように赤系ぶどうは一番栽培が難しいと言われています。
特に近年は猛暑や長雨の影響、さらに品種自体が「光」による影響を受けやすく、着色不良になりやすいため栽培には手間暇がかかります。収穫タイミングを見極めるのも難しいことから白系・黒系ぶどうに比べ品種・収穫量・栽培が比較的少なめな状況になっているのだとか。


赤ぶどうの和色

そんな赤系ぶどうですが、和色に例えると梅紫という鈍い赤紫色や渋みがあり赤みの強い赤紫が近い色ではないかと思います。

梅紫(うめむらさき)
赤紫(あかむらさき)


秋の果物 vol.05 黒ぶどう

別名・表記:black grapes

ぶどうと言えば?と聞かれると最初に頭に浮かぶイメージが「黒系ぶどう」の方は、多いのではないかと思います。黒系ぶどうの有名な品種である、「巨峰」や「ピオーネ」は誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
黒系ぶどうは果皮の色が濃く青紫から黒色に近く、果実は緑色といった特徴があります。

赤系ぶどうでは、果皮の色の違いについてお話をしましたが黒系ぶどうは果皮の色の原因であるポリフェノール「アントシアニン」の他に「カテキン」「タンニン」「フラボノイド」などが含まれており、特にアントシアニンの含有量は他の色に比べ豊富だと言われています。
そしてその色の濃さは皮も種も丸ごと発酵して造られる赤ワインの紫がかった赤色になっています。

黒系ぶどうは他にも「白ワイン」「シャンパン」「オレンジワイン(アンバーワイン)」の原料にもなっています。


黒系ぶどうは多くの品種があり、

  • 小粒タイプ

    • キャンベル・アーリー

    • スチューベン

    • マスカット・ベリーA

  • 中粒タイプ

    • ナガノパープル

    •  高墨

    • オリエンタルスター

  • 大粒タイプ

    • 巨峰

    • ピオーネ

    • 藤稔

    • 紫玉

    • ウインク

    • ブラックビート

    • ブラックオリンピア

    • オーロラブラック

  • ワインの原料として多く使われている

    • ピノ・ノワール

などといった品種があり、深みのある芳醇な甘さが特徴です。

※ 粒の大きさは個体差がありますので、一般的に言われているサイズを記載しています。


黒ぶどうの和色

そんな黒系ぶどうですが、和色に例えると鉄紺濃藍紫紺といった限りなく黒に近い紺色や藍色が近似色ではないかと思います。

鉄紺(てつこん)
濃藍(こいあい)
紫紺(しこん)

また和色には葡萄色という色もあり、こちらも黒に近い紫色をしています。

葡萄色(えびいろ)


秋の果物 vol.06 白ぶどう

別名・表記:green grapes

ここからは「白ぶどう」と呼ばれる黄緑色をしたぶどうのお話をします。

白ぶどうと言えば「マスカット」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。秋になると様々なお店でマスカットのスイーツが販売されていたりスーパーにも並んでいます。

ちなみに白ぶどうの特徴は「すっきりとした味わい」です。今までご紹介した赤系・黒系のぶどうよりも適度に酸味があるため、そういった味わいになるのだとか。

また赤ぶどう・黒ぶどうと異なり、ポリフェノールのアントシアニンなどがほとんど含まれていないため果皮が黄緑色です。その他、ぶどうの栄養素である「ブドウ糖」「カリウム」「ビタミン群」が豊富に含まれており、エネルギー回復、むくみケア、抗酸化作用、疲労回復、美容効果などが期待できるそうです。(特に白ぶどうはビタミンCが豊富だと言われています)

その白ぶどうもワインの原料に使われており、主に「白ワイン」になっています。さらに他のぶどうと同様に、白ぶどうにも品種がたくさんあります。

  • 小粒〜大粒タイプまで幅広くある

    • シャインマスカット

  • 小粒タイプ

    • ネオ・マスカット

    • ロザリオ・ビアンコ

  • 大粒タイプ

    • 黄華

    • 翠峰

    • 瀬戸ジャイアンツ(桃太郎ぶどう)

    • 多摩ゆたか

    • マスカット・オブ・アレキサンドリア

  • ワインの原料として多く使われている

    • シャルドネ

    • リースリング

    • ソーヴィニヨン・ブラン

    • セミヨン

    • シュナン・ブラン

    • ミュスカ

    • ナイアガラ

などといった品種があります。

※ 粒の大きさは個体差がありますので、一般的に言われているサイズを記載しています。


白ぶどうの和色

そんな白ぶどうを和色に例えると薄萌葱若葉色といった味わいと同じく爽やかなやわらかい黄緑色が近いのではないかと思います。

薄萌葱(うすもえぎ)
若葉色(わかばいろ)


秋の果物 vol.07 柿

別名・表記:かき・kak・persimmon・パーシモン

10月26日は「柿の日」です。

1895年10月26日、俳人・正岡子規が奈良旅行に出発し「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」の句を詠んだとされることから制定されたのだとか。

また各地域の柿の旬の時期の真ん中あたりになることも制定された理由の一つだそうです。

柿は東アジア(日本列島、モンゴル高原、中国大陸など)原産の果物。名前の由来は諸説あると言われていますが、赤木(あかき)、暁(あかつき)の略語説や、輝きの発音が訛ったなどと言われています。
また海外でも「kaki(fruit)」と呼ばれ親しまれており、日本から1789年にヨーロッパへ、1870年に北アメリカへと渡ったため学名にも和名が使われているのだとか。

英語で柿を表す「persimmon(パーシモン)」の語源はアメリカの先住民であるインディアンの言語で、現地では干し柿にして保存食としていたことから干し果物を意味する「ペッサミン」が変化し「パーシモン」と言われるようになったそうです。

 
柿に含まれる主な栄養素は、「ビタミンC」「β-カロテン」「タンニン(ポリフェノール)」「カリウム」「食物繊維」があるそうです。美肌効果、エイジングケア、風邪予防、皮膚や粘膜の保護、むくみ改善、腸内環境を整えるといった効果が期待できると言われています。

そんな柿ですが、大きく分けると「生柿」「干し柿」の2つに分かれるのが特徴ではないでしょうか。

実は渋柿の方が生柿よりも糖度が高いのですが、渋みの原因であるタンニンが強すぎて甘さを全く感じられないことから干して持ち前の糖度が引き立つようにしたのだとか。干して糖度が上がったことでカロリーも急上昇し、生柿100gのカロリーが63kcalに対し、干し柿は274kcalと言われています。

ただ干し柿はタンパク質や食物繊維の含有量も増加するため、その時摂りたい栄養素が豊富な方を食べるのが良いかもしれません。


柿の和色

昔から日本に馴染み深い柿は和色の色名にも多く使われています。江戸時代は流行色の一つだったとも言われています。

柿色は、いわゆる柿の果実のような鮮やかで濃い橙色を指します。

柿色(かきいろ)

先ほどの柿色から少し赤みがかった濃い橙色で柿の皮の色に似た照柿という色もあります。

照柿(てりがき)

晒柿という色は淡い橙色がかった赤色で、柿の果実の色合いをさらに薄くした色。元禄時代からある色名なのだとか。

晒柿(されがき)

そして柿渋色という色は灰がかった黄赤色で色づく前の柿の実を絞って作られます。
歌舞伎役者一門がよく用いていた色という由来から団十郎茶とも呼ばれます。江戸時代はこの色が「柿色」だったと言われています。

柿渋色・団十郎茶(かきしぶいろ・だんじゅうろうちゃ)

また柿渋で染められた淡い柿色のことを薄柿といいます。

薄柿(うすがき)


その他に、

  • 黒柿(くろがき) 深く渋い茶色

黒柿(くろがき)
  • 大和柿(やまとがき) ややくすんだ明るい橙色

大和柿(やまとがき) 
  • 水柿(みずがき) うすい灰みの紅赤色

水柿(みずがき)
  • 洒落柿(しゃれがき) 柿色を洗い晒したような淡い柿色

洒落柿(しゃれがき)

といった色があります。


秋の果物 vol.08 梨

別名・表記:ナシ・pear・ペアー・japanese pear

秋の果物・野菜シリーズの最後は「梨」です。

バラ科ナシ属の植物・果物である梨は、「日本梨・和梨」「洋梨・西洋梨」「中国梨」の3つがあり、食用に世界中で栽培されているのだとか。今回はその中でも「日本梨(和梨)」についてお話していきます。

和梨は主に日本の本州、四国、九州に生育する野生種を原種として改良された栽培品種のことを指すそうです。


和梨は主に赤梨・青梨に分かれており、そこから細かな品種に分けられます。

  • 赤梨

    • 見た目は果皮が黄褐色で形は均等な丸ではないことが多いです

    • 果皮はザラついており、斑点が目立ちます

品種は、

  • 長十郎(ちょうじゅうろう)

  • 幸水(こうすい)

  • 南水(なんすい)

  • 豊水(ほうすい)

  • 新高(にいたか)

  • あきづき

  • にっこり

  • 彩玉(さいぎょく)

などがあります。


  • 青梨

    • 見た目は果皮が緑色で形は丸く整っています

    • 皮はサラサラしており、りんごに似ています

品種は、

  •  二十世紀(にじっせいき)

  • かおり梨

  • 夏さやか

  • なつひめ

  • 夏そよか

などがあります。


和梨の栄養素には、「アスパラギン酸」「リンゴ酸」「クエン酸」といった疲労回復効果が期待できるものや、「ソルビトール」という整腸作用があるもの、タンパク質を分解する消化酵素の「プロテアーゼ」が豊富に含まれているそうです。


ちなみに美味しい梨の選び方は

  • 色ムラがない

  • ふっくらしたもの

  • 果皮に張りがあるもの

  • ずっしり重みのあるもの

といったポイントがあるのだとか。


梨の和色

そんな梨ですが、梨子色と言われる梨の果実にちなんだ渋く穏やかな黄色があります。

梨子色(なしいろ)

また品種によっては、枯色桑染青朽葉麦藁色緑黄色といった少しくすみがかった黄色や黄緑が近似色なのではないかと思います。

枯色(かれいろ)
桑染(くわそめ)
青朽葉(あおくちば)
麦藁色(むぎわらいろ)
緑黄色(りょくおうしょく)


今回は秋の果物・野菜についてお話しました。それぞれから歴史や季節を感じ、改めて日本の秋という季節の良さを実感します。また今回は和色をテーマにたくさんある色の中から一部をご紹介しました。
今後も引き続き様々な色をご紹介していきたいと思います。

また色を使うロゴや販促物、Webサイトが欲しい時、コンセプトカラー等「色」に関することでお困りの方は、macasell にお気軽にご相談ください。


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