『螢』の同居人は見過ごされがちだけど、結構重要な役割だと思う。ラジオ体操は1つ欠けたら全部できなくなる話とか、熱で彼女とのデートを台無しにさせたり、最後には瓶の中の螢を僕にくれたり…同居人は僕を助けていた?
大事そうな部分をピックアップ。 18歳は中間点を決めるのには若すぎる。18、19のループ。ABC…の終わりのない会話。ループするレコード。突然消える言葉、何かが損なわれた。行き場のない透明さ→不透明な膜。ワインの杯数も年齢も彼女に追いつけない僕。うまく思い出せない僕たち。
麻耶雄嵩の『螢』、作中時間の一週間くらいずっと雨が降り続けてて、まあ真夏に雪降らしちゃう人だし、これくらいはね……と思ってたけど、今年の天気、本気で螢レベルの降雨じゃないか。 次に起きるのは降雪か、はたまた鴉の大群の襲撃か……!
友人が自殺したN360は、螢のインスタント・コーヒーの瓶。でもN360は密閉、瓶には空気が入っている。そこが違い。