~第226回~「蛍と武蔵一宮氷川神社②蛍の献上」
前回に続き蛍のお話です。
近代日本では庭園に無数の蛍を放す行為が趣ある趣味とされており、それに伴い華族や政界への蛍の贈呈などが盛んでした。
また、それ以前にも天皇家や宮家へ蛍を献上する事がよく行われていました。
例えば地方へ行幸する明治天皇に対して現地の住民が蛍を献上した事例もあり、陛下の御所への蛍の放虫に関する新聞記事は明治11 年まで遡れます。
このような、蛍自生地域から天皇陛下や宮家への蛍の献上が本格化するのは明治 20 年代と思われ、新聞記事でその事例を探すと、明治