1 被曝避け得ず土に雨土は春
句集「むずかしい平凡」自句自解。第2章「春の牛」から。
ここからは、2011年以降の福島を舞台にした俳句がしばらく続きます。
2011年3月、原発が事故を起こした。もう、人間にはコントロール不可能な状態になり、爆発するしかなかった。
爆発し、放射性物質を大量に含んだ空気は、福島県をはじめ各地に飛散した。その被害がもっとも大きかった地域は、雨に降られたところだった。雨雲が被曝した空気を運び、雨とともに地上に降り注いだ。こうなると、被害は大きくならざるを得ない。
なんとも