ダイエット中の筋トレは、いわば痩せたあとに備える保険。体脂肪の障壁がなくなれば、育てた筋肉の凹凸も見えてきます。いつか迎える満期の日まで、積み立て貯筋を続けましょう。重ねた汗と投じたプロテインは、掛け捨てではありません。
カツオ節は低糖質かつ低脂質な、隠れダイエット食。重量の約80%がタンパク質で、食べ過ぎを防ぐとされるヒスチジンを含みます。うま味のイノシン酸は細胞を活性化するほか、昆布のグルタミン酸と美味さの相乗効果を発揮。飲み飽きることのない味噌汁は、手軽なダイエットスープとしても有効です。
初めてのダイエットは、いきなり頑張らなくても大丈夫。まずは糖質か脂質を控え、摂取カロリー<消費カロリー状態にして下さい。ひとまず最初の2週間は、お試し期間。体重や体調の変化をチェックします。遺伝的に吸収されやすい栄養素は、人それぞれ。ピタッとくる方法は、試行錯誤から見つかります。
トマトは1個が約30kcal。含まれるリコピンの抗酸化力は、ビタミンEの100倍以上とされています。加熱で吸収率が3〜4倍になる成分で、ペーストやピューレだと取り込みはさらにスムーズ。また旨味のグルタミン酸が、全野菜でNo.1なのもトマトです。低糖質な調味料としても使えます。
筋トレで筋肉が1kg増えると、1日の消費カロリーは50kcalほどアップ。たしかにポテチ5枚分ぐらいのカロリーですが、1ヶ月後には1,500kcal、1年後に18,000kcalになります。体脂肪に換算すると約2.5kg分。何より毎日が楽しくなる効果は、数字に置き換えられません。
ダイエットにおける筋トレは、けっして義務ではありません。それでもやった方がいい理由が、いくつかあります。食事制限と有酸素は、筋肉を減らす2大要因。まずはそれを、防ぐのが目的です。体脂肪を分解し、燃焼を促す作用もあります。でも何より終わったあとの充足感が、最大の魅力かもしれません。
野菜の王様ブロッコリーは、ビタミンCにおいてもレモン以上。100gあたり120mgを含み、1日の必要量を満たします。さらに100g中4gのタンパク質は、ヨーグルトにも劣りません。食物繊維でもトップクラスで、同量レタスの約4倍。キングの名にふさわしい、抜きんでた栄養価です。
糖質制限=断糖ではありません。心の負担が特に強い日は、少量の甘い物をゆっくり食べて下さい。ストレスホルモンの過剰な分泌が、太る原因のひとつ。適度な糖分は、脳の幸せホルモンを増やします。ストイック生活にも緩急は必要。もったいなくて早食いできない、高級なお菓子がおすすめです。
コツコツ続ける食事の工夫は、ベイビーステップからでOKです。 ①家族と食べる ②野菜から食べる ③温かい緑茶を飲む ④子供用の食器を使う ⑤左手でゆっくり食べる ①〜⑤のうち、3つ以上を目指して下さい。スタートダッシュは、息切れのもと。スロースタートが、長続きのコツです。
糖をたくさん使う筋トレは、お菓子を帳消しにする装置としても機能します。板チョコ1枚分の糖質を、30〜40分で使い切るからです。おまけにトレ後は、脂肪燃焼のボーナスステージ。回復のための、割り増し消費が続きます。うっかり食べたら、すぐさま行動。体脂肪に化ける前が、勝負です。
間食としてのスルメは、賢い選択。成分の約70%がタンパク質で、糖質をほぼ含みません。噛む回数が多い食材は食べ過ぎを防ぐほか、ストレス解消にもなってくれます。乾き物はお腹で膨らみ、少量で満腹感が得られるのもメリット。おやつの時間に、小袋サイズでちょうどです。
白米が大好きなら、脂質制限が始めやすいと思います。まずは食用油と、肉の脂身を控えましょう。バターやマーガリンもやめておきます。麺類や砂糖はOKなので、ストレスがあまりありません。徐々にマヨネーズや、ドレッシングも減らして下さい。摂取カロリーの脂質割合を、10%にするのが目標です。
糖質ゼロの蒸留酒であっても、量によっては太ります。アルコール1gは約7kcal。使い道のないカロリーなので、体は真っ先に処理して排出します。でもそのせいで、他の代謝が滞るのです。体脂肪の分解や、筋肉の合成が進みません。嗜む程度ならOKですが、深酒はダイエットにとってブレーキです。
サバ、ツナ、イワシの魚缶は、ダイエッターの常備食。1缶20g以上のタンパク質が摂れ、水煮なら糖質をほとんど含みません。含まれる脂質のEPAは、血中の脂肪を減らすとされる良質な油。栄養素を丸ごと摂取できる缶詰は、骨まで食べられるのもメリットです。
ダイエット目的の有酸素なら、好きな種目でOKです。重要なのは運動強度で、「ややキツい」ぐらいがちょうど。肩で息するような運動だと、脂肪より糖がメインで燃えてしまいます。心拍数で表すと、120〜130あたりで十分。喋れないようならもっとゆっくり、歌えるようならもう少し速くです。
納豆、きな粉、豆乳の大豆系食品は、幸福感にかかわるセロトニンの材料。大豆に含まれるトリプトファンが、脳内に取り込まれて作られます。生成を助けるビタミンB6も、同時に摂れるのが大豆製品の魅力。夜には睡眠ホルモンへと変化するセロトニンは、安眠も助ける幸せなホルモンです。
食べないダイエットは、とても非効率。空腹で血糖値が下がると、筋肉が分解され基礎代謝が落ちます。少量で多回数の食事が、良いとされる理由です。摂取カロリーを、増やすのではありません。総量は変えずに、うまく分散するのがコツ。手軽に摂れるプロテインサプリを、1食とカウントしてもOKです。
停滞期に代謝を刺激するチートデイ。カロリー収支のマイナスが続くと、体は省エネモードで抵抗します。朝イチの体温が、下がってきたらそのサイン。1日体重×5gほどの糖質を摂り、糖タンクを満たさなければいけません。ただし「何となくチート」はクセになります。義務として、行う意識が大事です。
早く効果の出やすい糖質制限と、長く続けやすい脂質制限。どちらでも痩せられますが、摂取カロリー<消費カロリーは守るべき条件。糖質or脂質のPFCに占める割合は、10%程度に抑えるのが目標です。代謝しやすい栄養素は人それぞれ。相性が良くないと感じたら、途中で切り替える勇気も必要です。
たとえば、1杯のラーメンで体重が急増しても、体脂肪は増えてません。体内にストックされる糖は、3〜4倍量の水分と結合するからです。ナトリウムにも似た作用があるので、糖質と塩分の多い食事が水太りの原因。翌日の活動量を多くし糖質量を減らせば、いらない水は排出されてチャラにできます。
むくみや脱水で体重は増減しますが、やたらダイエットと結びつけるのはNGです。ぬか喜びしたり、無駄に凹んだりして疲れます。体重の約60%は水分で、1〜2kgの変化は日常茶飯事。どうか振り回されないでいて下さい。 水1ℓ=0kcal 体脂肪1kg=7,200kcal
人に備わる「原始の脳」は、チャレンジや変化を好みません。ベストでない自分でも、「今のまま」が大好きです。ダイエットに挑戦するなら、考える前にまず行動。すぐやめてもいいから、やってみる。やる気は、後からついてきます。最初の一歩が、いちばん重たい。始めてしまえば、あなたの勝ちです。
①始める→②つまずく→③サボる→④投げだす 3日坊主のお決まりパターンも、ある意味でPDCAサイクル。回転数を上げれば、いずれゴールにたどり着けます。周回を重ねるごとに、得られるのは経験値。④から①へは素早く戻り、最初の一歩は小さく出すのがポイントです。
タコの体脂肪率は1%以下で、糖質量もほとんどゼロ。100gあたり約16gのタンパク質が摂れる、筋肉の塊です。疲労回復を助けるタウリン、新陳代謝に働く亜鉛、酸素を運ぶ鉄分も含んだ優良ボディメイク食材。お酢と玉ねぎを使ったタコマリネは、痩せる前菜としておすすめです。
糖質制限は初期ボーナスが大きく、他の方法より早く体重が落ちます。腹持ちの良い脂質を摂れるので、空腹になりにくいのも魅力。ただお米や甘いもの好きには、かなりストレスです。インスリンが不十分で、筋肉が痩せやすいのも減点材料。やはり100点のダイエットはありません。大切なのは相性です。
ダイエット中に筋トレする大きな理由は、基礎代謝の低下を防ぐため。食事制限と有酸素が、筋肉量を減らす2大原因になるからです。デリケートな筋肉を守りつつ、手強い体脂肪を切り崩していく難しさ。ストイックなだけでは、上手くいきません。ダイエットは頭脳戦。攻守のバランスが、勝敗をわけます。
筋トレは週2でも、十分に効果あり。オーバーワークに注意して、トレ後は最低48時間の修復タイムを与えましょう。「筋肉はキッチンで作られる」の言葉のとおり、1日に体重×2gのタンパク質も大切です。事後のケアまで含めて筋トレ。ティッシュペーパーを重ねてく速度で、体型は静かに変化します。
筋トレ後のプロテインは、糖質とのセットがお得。インスリンの分泌で、吸収が良くなります。筋肉の感受性が高いので、体脂肪になりません。トレ30分につきプロテイン15gと、糖質は体重×0.5gが目安。1対2の割合でもOKです。たとえダイエット中の身であっても、筋トレ直後なら許されます。
ダイエット停滞期の原因は、体の急激な変化に抵抗するホメオスタシス。体重減=体脂肪減とは限りません。月に体重の5%以上を減量すると、筋肉や水分の減少幅が大きくなります。ハードな食事制限や、エネルギー不足での運動はNG行為。摂るべき栄養を怠ると、遠回りになってしまいます。
朝食前に有酸素をするなら、EAAかBCAAを摂りましょう。寝てる間は、ある意味でプチ断食。ガス欠のまま突入する運動は、筋肉を削る行為です。たしかに脂肪も燃えますが、合理的ではありません。スプーン1杯で、犠牲が減らせるならするべきです。
体脂肪を分解する成長ホルモンは、入眠して最初の熟睡でピークになります。スムーズな分泌を促すため、就寝3時間前には夕食を終えておくのが目標。昼間に15分ほど日光を浴びれば、安眠ホルモンを作るセロトニンも増やせます。眠る1時間前にはスマホから離れ、軽いストレッチをしておけば万全です。
エネルギー不足で運動しても、疲労しやすく続きません。その日に使う分だけは、先に入れておきましょう。ストックできる糖質は、筋肉に約300gと肝臓に約100g。1時間の運動あたり、50gほどは補充しておくのが理想です。タイミングのいい栄養補給で、ダイエットはもっと上手くできます。
主食を食べる前のお酢+食物繊維は、糖の吸収を遅らせる組み合わせ。酢漬けや酢の物の前菜は、今日からでも簡単にできます。大根、キャベツ、玉ねぎ、パプリカ、みょうが、ズッキーニなど、繊維質の多い食材がマスト。出汁や生姜で味を整え、みりんや砂糖は少なめに作るのがコツです。