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【お知らせ】近々、『ミコロボ』シリーズのオンデマンド頒布を企画しております。 画像は表紙の一部となります。 『ミコロボ』《反転》ルートの更新を、本日はお休みさせていただきます。 明日から、『7・供述の日』に入ります。 性的な匂わせがあるのでご注意下さい。 誠に申し訳ございません。

お知らせ・その3

【白井未衣子とロボットの日常】エピローグ・再出発の日

【白井未衣子とロボットの日常】9・協議の日《7》

【白井未衣子とロボットの日常】14・忘却の日《6》

【白井未衣子とロボットの日常】14・忘却の日《4》

【白井未衣子とロボットの日常】14・忘却の日《11》

【白井未衣子とロボットの日常】14・忘却の日《9》

【白井未衣子とロボットの日常】14・忘却の日《13》

【白井未衣子とロボットの日常】13・奪還の日《7》

【白井未衣子とロボットの日常】12・潜入の日《8》

【白井未衣子とロボットの日常】12・潜入の日《7》

【白井未衣子とロボットの日常】11・包囲の日《5》

【白井未衣子とロボットの日常】11・包囲の日《8》

【白井未衣子とロボットの日常】10・誓約の日《5》

【白井未衣子とロボットの日常】11・包囲の日《4》

【白井未衣子とロボットの日常】9・協議の日《1》

【白井未衣子とロボットの日常】8・業火の日《12》

【白井未衣子とロボットの日常】8・業火の日《3》

【白井未衣子とロボットの日常】6・暴露の日《6》

【白井未衣子とロボットの日常】6・暴露の日《3》

【白井未衣子とロボットの日常】6・暴露の日《2》

【白井未衣子とロボットの日常】3・糾弾の日《5》

【白井未衣子とロボットの日常】3・糾弾の日《3》

【白井未衣子とロボットの日常】6・暴露の日《12》

【白井未衣子とロボットの日常】1・正夢の日 《13》

【白井未衣子とロボットの日常】8・業火の日《5》

「変わってない、よな。」 「変わってない、ね。」 俺と兄貴が漏らした感想だった。 いつも以上にはしゃいでる未衣子をよそに、俺は兄貴に《夢》にまつわる話を始めた。 「兄貴。」「なんだい?」 「俺達の母さんが火星人って事、父さんやお爺ちゃんやお婆ちゃんは知ってるのか?」

とりあえずご飯と決まり事だけは守って、あとは兄貴の言葉に甘えてもらおう。 今日の予定はそれだけでいい。 まずは食堂へ向かって、歩いていった。 急な用事のない俺達は、慌てずにゆっくりと進んだ。 夢の内容を引きずりすぎて、俺と兄貴の間に、会話が弾む事はなかった。

【白井未衣子とロボットの日常】2・復讐の日《2》

「俺が10歳の時に、病気で…。」 「この世にはいないと。」「そうです。」 兄貴の軽い説明で、王子はうむ、と考え込んでいた。 だけど王子からの質問は、ここで終わらなかった。 質問じゃなくて、頼み事だった。 「母君の写真など…記録保存されている媒体は所持していないか?」

アレックスさんの1つだけ提示した守りごとに、俺達はわかりましたと答えた。 ノートはアレックスさんで夢の中身を保管した後、兄貴に返された。 これ以上は用事がないので、アレックスさんがいた医務室を出た。 転送装置の時計は《12:00》を表示する前だった。 ランチ食べようと思った。

【白井未衣子とロボットの日常】1・正夢の日 《1》

【白井未衣子とロボットの日常】6・暴露の日《5》

未衣子は平然としていて、俺達の慌てぶりに首を傾げていた。 「ご飯はもちろん食べるぜ!」 「その前に未衣子、今わかった事を話したいんだ。『武人兄ちゃん』なんだが…。」 兄貴は事実を話そうとした。 妹の左肩に手を置いていた。 話が途切れたのは、未衣子の反応が割り込んだからだ。

クローゼットにしまっていた普段着に着替えていたから、外に出るのに何も問題はない。 しかし、俺達は未衣子が外に出るのを防いだ。 戦いが終わって呑気に過ごしている場合じゃない。 妹には、重大な話をしないといけない。 「何?どうしたの2人とも。 お腹空いたから軽食でも…。」

未衣子が眠る前と後で、一変した。 眠る前はずっと、『武人兄ちゃん』の帰還を待ち望んでいた。 土星圏の人が捜索に向かうと申し出た時、よろしくお願いしますと頭を下げたくらいだし。 だから、心配すんな、休めって、未衣子を俺と兄貴は寝かしつけたんだ。 それが引き金なのかはわからない。

未衣子は延々と黒ずくめの“アイツ“…『武人兄ちゃん』の話ばかり広めようとしていた。 結果、祖母が怒鳴りちらして、未衣子の同級生がドン引きして、未衣子が上級生にいじめられて…。 俺の妹は誰かに心を開こうとしなかった。 唯一、俺と兄貴だけは、ある程度相談してくれるけど。

★★★ 昨夜の夢。 小学校中学年になって、いろんな事を知るようになってきた。 私は本を読む事が好きで、文章の易しい物語本は沢山読んでいた。 おかげで長文の読解にも慣れて、国語の成績はかなり良かった。 逆に苦手なのは、算数とか理科だった。 手を動かして学ぶからかな。

巨大グモの影響で真っ黒な荒地と化した、火星圏タレスの出港口。 他のモニター画面からは、《DANGER》の文字がブリッジのあちこちで点滅していた。 アラームの音も騒がしく響く。 武人は脱出をせず、ただモニター前で立っているだけだった。 「…達者でな。」 飛行グモは爆散した。

【白井未衣子とロボットの日常】6・暴露の日《1》

『わかりました!』 鍛えられた兵士だから、返事の威勢は良かった。 『【コードW】、始動!』 前線に向かう兵達は【軍用機】の形態チェンジを行った。 訓練通りの声掛けを忘れずに。 遠方攻撃を仕掛ける兵達はそのまま、【コードS】のロッドを振り回した。 その間、武人は他の兵を呼んだ。

ビームと勘違いしたのは、白く光っていたからである。 実際は様々な物体に絡みつく、糸のような鞭だった。 目の前に飛んできたのを武人達が回避した。 すると、鞭の向かう先は宗太郎達のいる宇宙船だった。 武人達は落し穴に引っかかってしまった、と後悔していた。 宇宙船の回避行動は遅い。

エネルギー不足の問題がなければ、そのまままっすぐ巨大グモへ立ち向かうのに。 『我々はこのまま参加します。御二方はまず応急処置を!』 『いや、俺もこのまま行く。【パスティーユ】の調整だけやってくれ。』 『何を仰っているのですか!クーランに悪い治療でも施されたのでしょう!?』

そうだったんだ…。 あのへたっていたおじさんがクーランって人なんだ。 夢の中でニヤニヤ笑ったおじさんと、顔つきがそっくりだったのは覚えている。 宇宙船へ格納される前に、コックピット内のアラームが鳴り響いた。 武人兄ちゃんと同じ考えで、確かにおじさんが引き下がるとは思わなかった。

☆☆☆ 『クーラン…。まぁあれでへばったとは思えへんけどな。』 『やはり、あの男ですか?』 『そうや。広すぎるから誰か居るとか想像するやろうけど、施設内の管理なんかは自前のAIに任せたりしとんねん。 だから、あの研究所は奴の居城で、奴以外の民はおらんねんや。』

小さな事に気を取られる時間はないけど、残存兵の沈黙の間が気になった。 彼は武人兄ちゃんの異変に、気づいているんじゃないかと。 私は今、サブパイロットの状態で【パスティーユ】に乗っている。 脱出の合間に兄ちゃんと話もできただろう。 むせる姿を見せられたので、話はできなかった。

奇跡的にベッドは下の階に落ちずに済んだ。 ベッドをすっぽり収める大きな手が受け止めていた。 「お、おお…。」 クーランは壁を粉砕されたと同時に、尻餅をついてしまった。 目の前に現れた巨大ロボを見て、しばらく言葉が出てこなかった。 最近クーランが悩まされていた、地球産のロボ。

武人の本当の名を呼んだクーラン。 しかし、彼の平常心が崩れ去る時がやって来た。 2度目のアラームによって。 「チッ、うるせぇなあ…。」 2度目は送信後すぐに鳴らされた。 よってクーランは振り返るだけでモニター画面の文字を読み取る事ができた。 同じように、声を出して読み上げた。

「和希兄ちゃん、勇希兄ちゃん!」 『ああ、地図データが復活したんだ!』 『真正面の奥に示されてんのかよ!』 勇希兄ちゃんが怒鳴った。 ちょっと現状を嘆きたい気持ちもわかる。 光線のトラップを潜り抜けた先に、地図データが示す道のりが確保されているんだ。 潜り抜けないと進めない。