【白井未衣子とロボットの日常】11・包囲の日《8》 1 カレーポーク 2023年11月2日 20:23 ※予告なく変更のおそれがあります。※設定上、残酷な描写があります。「何で誰もアイツについて行かなかった!」「申し訳ございません!」ジェームズさんの怒鳴り声と、志願兵の皆さんの謝罪。統制制御室内の空気はかなりピリピリしていた。武人兄ちゃんが行方不明になったから。パーティー終了後、臨時支部に戻る為の点呼を取ったんだ。武人兄ちゃんの姿がないと気付いたのはこの時だった。西条司令はすぐに捜索指示を出した。今回のパーティーでも不参加の人達がいたので、彼らに捜索の任務に就かせていた。珍しく参加したアレックスさんも、電話でAI射出の命令を下した。私達参加者は、急いでバスに乗って戻った。臨時支部に戻った後も騒がしい状態は続いていた。判明している情報は2つ。武人兄ちゃんは会場に出て、そのまま歩いていった。半径数メートルほどの街の地面に、何かやらかした跡が数カ所見つかった。銃を発砲した痕跡と、大きな土管の淵でつけたような丸い跡。事件があったようだ。その事件に武人兄ちゃんが絡んでいた可能性は高い。いや、絡んでいるのは確実だろうと、この場にいる全員が睨んでいた。「お前達だけではない!王子の側近兵やビウスの残存兵も会場内にいただろう!何をしていた!」「そ、それは…。」指摘を受けた彼らは何も言い返す事ができなかった。リュート王子とサレンさんも含め、皆顔を上げていなかった。ジェームズさんの怒りを鎮めたのは、隣にいた西条司令だった。彼はジェームズさんの肩に手を置いて言った。「もうよせ。責任の押し付けは無駄だ。私の油断が招いたのだ。[宇宙犯罪者]の気配がないと思い込んでいた…。」ジェームズさんはぐっ、と堪えた。彼もまだ言いたい事はあったようだけど、上の人に止められたら黙るしかない。「クーランの所以外にも、[宇宙犯罪者]は存在しているんだ。黒川には護衛を拒まれたからな。せめてアイツにバレないように護衛をつけるべきだった…。すまない。」西条司令は謝罪の礼をした。土下座まではいかなかったけど、頭は低く下げられた。 ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #つぶやき #妄想 #まとめ #創作1 #ミコロボ 1