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#月ノ美兎

変わらないといけないのは僕たちの方 ーーVtuber語りをやめる理由

変わらないといけないのは僕たちの方 ーーVtuber語りをやめる理由

この記事を書いた後に、いくつか「あれだけの文章を書けるのにやめるのはもったいないよ」といった声をいただいた。
そこで、ほんの少しだけ理由を追記しておきたい。

私が自分の緑仙のnoteを見てよくないと思ったのは、このnoteがあまりに
安全圏から書かれていたからだ。にじさんじやホロライブのライバーたちは、すでに数万人の人々を前に舞台に上がっている。
そのことを棚に上げて、noteを書くのは私の方が

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(あえて)月ノ美兎と剣持刀也に歯向かってみた ――優しすぎる君のこころに、まだ火は灯っているか【雑談】

(あえて)月ノ美兎と剣持刀也に歯向かってみた ――優しすぎる君のこころに、まだ火は灯っているか【雑談】

月ノ美兎のインタビューを見て、一番冷たいものを感じたものがある。
それは、月ノ美兎が大石昌良とのインタビューの最後に突然、
「VTuberは基本的に秘密主義」と言い放ったことだった。そこまで、これからお互いの世界で頑張っていこうというほほえましいやり取りの後だったからこそ、この言葉は、美兎委員長のnoteを書き続けていた時にどこかずっとひっかかり続けていた言葉だった。

今日はこの言葉から雑談めい

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忍び寄る二次元とキズナアイの影 ーー星街すいせいと月ノ美兎が作る中の人がいない世界

忍び寄る二次元とキズナアイの影 ーー星街すいせいと月ノ美兎が作る中の人がいない世界

先日、Vtuberについてのnoteを久々に書いたところ、多くの好意的な反応をいただいた。その中で、「月ノ美兎の散歩神の動画を早く見てほしい」という声を複数いただいて、そこから書き始めたものである。
前回のnoteの心残りだった点が1点ある。それは、VtuberをVtuberとして続ける理由を持っている人が思いつかないような話し方をしてしまったことだ。
先日のnoteを出した後、ある方との話の中で

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Vtuberがこれからも続いていくための覚書――MZMとケンドリック・ラマーを聴きながら

Vtuberがこれからも続いていくための覚書――MZMとケンドリック・ラマーを聴きながら

このnoteは、ある方の問いかけから「Vtuberがこれから続いていくために必要なもの」を考えたものです。ただし、自分自身が満足のできる回答を出し切れなかったのもあり、かなり論旨も整っていないものになります。
そして、最後の結論も、必ずしも論理的なものではないかもしれません。
ただ、Vtuberのファンの子と話してあまりに暗すぎて、このような書き方になりました。
後は、人々がどう読むかに任せます。

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Virtual State Of Mind ――バーチャルユーチューバーの想いⅡ にじさんじ6周年に向けての手紙

Virtual State Of Mind ――バーチャルユーチューバーの想いⅡ にじさんじ6周年に向けての手紙

このnoteは、前のnote「Virtual State Of Mind ――バーチャルユーチューバーの想いⅠ すべてががれきになった後に」の続きですが、独立した文章として読めるようにしています。また一部、二次創作でR-18を描く作家さんの話を書きます。ご了承ください。

拝啓 
月ノ美兎さま

楽しく毎日を過ごされていますか。
おいしいごはんは、食べることができていますか。

デビュー6周年おめ

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人は、自分の人生の主人公になっていい  ーーにじさんじ5周年とBUMP OF CHICKEN

人は、自分の人生の主人公になっていい  ーーにじさんじ5周年とBUMP OF CHICKEN

最初にちらっと見たのは、委員長のクソ雑魚切り抜き。本格的に意識して見始めたのは夜見さんのUntitled Goose Gameと、カラオケのために見ていた緑仙の歌ってみた動画、ライバーの名前を覚えたのは舞元のにじさんじ甲子園だったとおもう。いつのまにか、にじさんじは社会を大きくうごかすまでの存在になっていた。

大きな回り道をしてみよう。
友達と少し前に話したことがある。最近の子は、BUMP OF

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美兎委員長の「1000年生きてる」を聴いた随想 ーーひとりのイラストレーターが絵にこめた魂(焦茶先生のこと)

美兎委員長の「1000年生きてる」を聴いた随想 ーーひとりのイラストレーターが絵にこめた魂(焦茶先生のこと)

千載具眼の徒を竢つ                         (千年経てば、私の絵を理解する者が現れるだろう)                                       ーー  伊藤若冲                          

こんなノートのはしっこに書き付けた思い付き書きなんて、委員長が見ているはずはない。そう考えてこのnoteを書いている。

『1000年

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『独学大全』を社会実践に拡張する ーーにじさんじ🌈とweb・ライティングとノート・MJとヒゲダンとみのミュージックとエンターテインメント・ゼロ年代と京アニ、ファンダム

『独学大全』を社会実践に拡張する ーーにじさんじ🌈とweb・ライティングとノート・MJとヒゲダンとみのミュージックとエンターテインメント・ゼロ年代と京アニ、ファンダム

ああ、そうだな。私もそう思う。やって後悔する方がいいなんてことをいうのは、『やってしまった後悔』の味を知らない、無責任な第三者の台詞だ。 

だけど、一番いいのは、やって後悔しないことだ。

西尾維新『花物語』(神原駿河)

独学大全を手にして約一年が経った。この本に書いてあることを実践しようとして、いくつもの手痛い失敗と、それに引き換え大きな、今までなかった体験をnoteを書く中でさせていただい

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サービスデザインと共創の時代へ ーー社名変更フローから少し見えたANY COLOR株式会社とにじさんじ🌈の思想的背景

サービスデザインと共創の時代へ ーー社名変更フローから少し見えたANY COLOR株式会社とにじさんじ🌈の思想的背景

いちから株式会社の改名に際して、多くのライバーさんがその名前に強い愛着を持っていらしゃったことが印象に残っている。ライバー自ら社長にかけあった例があるとなると、なかなかパワフルな集団だな…と感じる。

ところで、この社名変更に関わる文章を読んでいて、気になるところがあった。「共創」や「Inside-out」という言葉は、デザイン思考の中で言う「サービスデザイン」という分野の本で名前を聞いたことがあ

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岡田斗司夫氏の言葉で考えるにじさんじ🌈/Vtuberを語ることの倫理、そして真実はいつもひとつじゃない

岡田斗司夫氏の言葉で考えるにじさんじ🌈/Vtuberを語ることの倫理、そして真実はいつもひとつじゃない

あの、これもですね やっぱ自分の視点の一つなんですよ              で要するにですね、なにが正解かとか、「それはもう宮崎駿に聞けばいいんじゃないか」「聞くしかない」とかですね、そういうことを言う人がいるんですけども、それは、その…高校生までの考え方ですね          つまり、ある一つのテキストを、まぁこういう文芸の対象のことをテキストって言うんですけどね 文芸作品の対象の。そのテ

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にじさんじと「アイドル」を考えるための文献を集めた ーーVtuberとアイドルのむずかしい関係(0話 文献準備の巻)

にじさんじと「アイドル」を考えるための文献を集めた ーーVtuberとアイドルのむずかしい関係(0話 文献準備の巻)

夢のバーチャルアイドルへ―——。

問い:Vtuberはアイドルなのか?最近、やっと自分がVtuberを考える時につまっていた所がわかってきた。例えば私はくろのわの二人やリゼ様を見る時は完全に「ゲーム実況者」として見ている。同じく黛灰くんや月ノ美兎委員長を見ている時は「アーティスト」として見ている(考え方のレベルがすさまじく高いので)。

そして色々記事を書いている時、毎回つっかえていたのが、「推

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君がくれた勇気は億千万 ーーにじさんじと「共に創る」思い出と喪の作業/孤独な二次創作と、ライバーの差し出すまっさらなキャンバス

君がくれた勇気は億千万 ーーにじさんじと「共に創る」思い出と喪の作業/孤独な二次創作と、ライバーの差し出すまっさらなキャンバス

※この記事には、暗い(けれども語り継ぐことの大事な)事件の話が含まれます。読まれる際はよく注意されてください。また、私も視聴体験には限界があるため、ここで言及できるライバーや作品は、どうしても実際見た範囲に限定されます。ご了承ください。また、ネタバレ多し、解釈の余地を残すための空白多めです。そして、この文章の主人公はおそらく、童田明治さんとにじさんじSeeds1期生の皆さんです。気になった動画はク

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