古典に立ち返ろうと思い至り、昔の医学書を読み漁ります。約1800年前〜200年程前の良著は実に読み応えがあって心が豊かになります。老師から譲り受けた200余冊の古書から今の私に馴染むものを手に取って、歴史に想いを馳せながら自身の業と成して医の道を極め、以て目前の人に向き合います。
解熱したけれど、咳の激しい息子。 ふと師匠の言葉が浮かびます。 『薬だけじゃあいけないよ。栄養のことも考えるから、健康になるんだ。』 医食同源。90歳を超えても健在な漢方医を思いながら、私は今日も台所に立ちます。