長男の誕生日
今日は長男の23歳の誕生日だ。もう23年も前のことだから、記憶に曖昧なところが出てきてるから、今のうちに覚えていることを書き留めておこうかな。
長男は結婚二年目の年に授かった。夫も長男で、当時、台湾ではまだまだ後取りとして男児を望む傾向が残っていて、私も義理の両親からプレッシャーをかけられていた。
結婚二年目に入り、なかなか妊娠しないといって、漢方医に診てもらうよう、勧められた。当時、私はちょうど胃を悪くしてて、しょっちゅう胃痙攣に見舞われ、具合が悪くなっていたので、そういうのも診てもらえるからと言って、漢方医に連れて行かれた。2ヶ月ほど、生理後に煎じ薬を飲んで、まもなく妊娠。台北市の有名なお寺、行天宮そばにある漢方医で「妊娠してますよ」と言われ、夫と2人喜んで帰った。
さて。予定日を過ぎてもなかなか出てこない。医師には特に問題ないと言われので、出てくるのを待つしかなかった。もしかしてバレンタインデーに生まれるかもとちょっと期待したが、はずれ。そして、2月15日の夜。10時過ぎだったろうか、夫と2人でベッドに座ってテレビを見てたら、突然お腹の中で何かが弾けたような感覚が。破水だ。特に水が出てくるようなこともなく、急いで近くの病院へ向かった。
結局翌日の正午まで生まれず、これではいけないと、帝王切開で出すことになった。散々苦しんだ上での手術。ショックだったが、仕方がない。そしてすぐに手術室に入り、無事長男は産まれた。
その時聞いた赤ちゃんの泣き声、カラスみたいだなって思った。
手術後、寒くて寒くてしょうがなくて、夫が靴下を買ってきてくれた。
そして、初めて花をプレゼントしてくれた。子供が生まれたのがよほどうれしかったようだ。それまで花なんて枯れてしまう、意味のないものだと言っていた人だから。
長男出産後、母乳が溢れるほど出ていたが、手術の傷の痛みでベッドから起きられないまま、最初の授乳は哺乳瓶で与えられ、私が行った時にはもうそっちに慣れてしまっていた。
結局、赤ちゃんはしばらくずっと哺乳瓶のミルクしか飲んでくれず、姑なんぞはこっちの方が栄養もあるんだからと言うばかり。私はあきらめきれず、なんとか飲んでくれるようになったのは2週間くらいしてからだったかな…もうあまり覚えてはいないけど、義理家族はやっぱりダメだなって思った。心の支えにはなってくれない。
それまで夫の家族とは特に大きな問題なく同居していたのだが、子育てが絡み出してから、溝ができていった気がする。
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