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私のこと

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心の中、頭の中。ずっと考えていること、ふと思ったこと、などなど。
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正しくない珈琲の嗜み方

正しくない珈琲の嗜み方

「あの新しいおしゃれなパスタのお店に行ってみようよ!」

ママ友4人、たまたま全員都合がついたので、予約しておいたパスタの店に集合することになった。
完全個室のお店で、大袈裟な色彩の外観が目を引く。

できたばかりの時は、若い女性客でかなり混んでいたが、ようやく適度な混み具合になってきたので、私たち熟年世代も行ってみることにしたのだ。

店内は天井が高く、グリーンを基調としたすっきりした雰囲気で、

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大阪でsorry、sorry言いまくる

大阪でsorry、sorry言いまくる

前回の記事に続き、今回は翌日の観光のお話を、記憶が新しいうちにちょっとだけ書いてみたいと思います。

瀬戸内海の島を出て、その日のうちに私と妹は大阪まで戻りました。
夜間、二女に何かあれば、少しでも早く自宅に帰れるようにと思い、関西圏に帰ってきておりました。

とりあえずホテルでチェックインを済ませ、夜遅く、通天閣へ。

この日は妹と、夜遅くまで語らいました。

翌朝、私たちが張り切って向かった先

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一人一人に話しかけるように#こんな仕事です

一人一人に話しかけるように#こんな仕事です

私も仕事についてnoteで書いてみたい、そんな気持ちはずっとあったのですが、専業主婦を25年もやっているとなかなか書けなくて。  

ですが是非とも、み・カミーノさんの企画に参加したくて、思い切って私の若い頃の話を書こうと思います。

ずいぶん前になりますが、私は公立中学校の教諭でした。
教科は数学です。

二女の病気がわかり、大好きな仕事を辞めることになりました。
その時の悔しかった気持ちを忘れ

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漫画家を目指していた私の小学生時代

漫画家を目指していた私の小学生時代

学級文庫って、小学校に今でもあるのかな。

唇の両端に両手の人差し指を入れてちょっと引っ張りながら「学級文庫」って言ってみる遊び、昔は流行ったんだけど、今の子たちもやるのかな。

いきなりお行儀が悪くて、失礼しました。
そんなお茶目で昭和な話はさておき…

私は昔、自分の作品たちで冊子を作ったことがある。
と言っても、それは拙い手書きの漫画を冊子にしたものだ。

あれは私が小学6年生の頃のこと。

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おうちカフェはエンドレス

おうちカフェはエンドレス

我が家は時々、「おうちカフェ」や「おうちランチ」のお店になる。

外でランチやお茶ができればいいんだけれど、娘の介護があって私がなかなか家から出られないので、友だちが我が家に来てくれることが多いのだ。

それは最近に限ったことではなくて、これまでもずっと。
特に肢体不自由の二女に関係のある友人たちはみんな、我が家のおうちカフェに慣れていて、気楽に来てくれる。

二女にも会ってもらえるので、私はそれ

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初めて、化粧品売り場でメイクをしてもらった50代のわたし

初めて、化粧品売り場でメイクをしてもらった50代のわたし

化粧品販売員さんと話すのが苦手だ。なぜなら、みなさん、きれいなお姉さんばかりだから。

彼女たちは美容部員やビューティアドバイザーと呼ばれるらしい。

バッチリメイクのお人形さんみたいな瞳で見つめられると、雑&薄化粧な自分がなんだか恥ずかしくなる。

だからいつも、なるべく話しかけられないように通路を選び、いつもの決まっている商品を持って、さっさと化粧品売り場のカウンターに持っていく。

カウンタ

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空は繋がっているから

空は繋がっているから

小さな頃からわりと、自分の性格をめんどくさいと感じてきた。

考え過ぎる。

過ぎたことを悔やみ、深読みし過ぎて勝手にいろいろ思ってしまう。

私が言ったことに、相手はどう感じたかな。

私が何かをやってしまったのかな。

私がもっと、何かできたかもしれないのに。

50歳を越えてもなお、そんなところで頭を悩ませ、内省を繰り返してしまう。

おそらく私ひとりが与える影響はごくごく小さくて、息子に言

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土曜日の朝、開店したばかりのお店でモーニングコーヒーを

土曜日の朝、開店したばかりのお店でモーニングコーヒーを

彼女に会うときはいつも、土曜日の朝8時、開店したばかりのスターバックスで。

朝早くに会えば、さよならしてからの時間もお互い有効に使えるので、早朝に会うことを2人とも気に入っている。

彼女は二女が通っていた療育施設の先生だったが、家族ぐるみで仲良しになり、今では時々会ってお互いの近況を話す親友のような存在になった。

彼女は私より5歳年上で、ちょっとずつ子どもや孫の年齢も我が家より上だ。
だから

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真夏のビール売り娘と、レースクイーンのお姉さん

真夏のビール売り娘と、レースクイーンのお姉さん

「いいバイトがあるんやけど、やらへん?」

大学3年生の夏だった。
同じ学科の鈴村くん(仮名)が、ゼミ室で私たちに声をかけてきた。

彼はバイトの鬼だ。

苦学生という印象は全くないが、とにかくバイトが好きで、学校をサボってせっせといろんなバイトをやっていた。

くるくるしたパーマ頭の彼は、いつもシャツのボタンを1番上まで留めて、ダボっとしたズボンを履いている。
セカンドバッグを小脇に抱えながらふ

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6年続けたら、腰痛知らずに!

6年続けたら、腰痛知らずに!

いつから私は腰痛持ちだったんだろう。

高校時代、陸上部で長距離を走っていた頃には、もうすでに、ときどき腰痛に悩まされていた。

しかし大学でも走っていたのに、その頃はあんまり腰痛の記憶がない。おそらくいい感じに手を抜いていたからだろう。

働き始めてまた、腰痛がキリリと気になり出し、さらに結婚して子どもを育てるようになって、抱っこや中腰での作業が多くて、腰の痛みがキリリからズキッに変わり始めた。

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家庭教師先で危うくプレゼントされそうになったもの

家庭教師先で危うくプレゼントされそうになったもの

朝、オレンジと金色が混じったようなの朝日に向かって、庭で私が洗濯物を干している時間に、ビーグル犬をお散歩させている若いご夫婦をよく見かけます。

そのたびに、学生の頃にバイトしていた家庭教師先の母娘の顔が、ぼんやり、ふわりと浮かんできます。

30年以上も前のことですが、そのお宅で体験した、ちょっとびっくりしたお話を書いてみようと思います。

*****

大学時代の4年間、私はイベント会場でのビ

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眼鏡オジサン作っちゃお!

眼鏡オジサン作っちゃお!

遊ぼ!

って言っても、「は?なんなん?」っていう返事さえも、もう息子はしてくれない。

息子のいるうちに一緒にあそびたかったのですが、もたもたしているうちに、息子は独り立ちをして遠くに行ってしまいました。   

4月1日、今日から息子は社会人として働き始める記念すべき日です。

そんな日に私は、初めて憧れの眼鏡オジサンになりました。

2年前に、ある大好きなクリエイターさんのコメント欄に並ぶ眼

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授賞式のスピーチで頭が真っ白に。そんな私が、あの「すまスパ」に…!

授賞式のスピーチで頭が真っ白に。そんな私が、あの「すまスパ」に…!

ずいぶん前になりますが、ある公募エッセイの授賞式で、田舎の静かな街へ出かけました。

厳かな授賞式の後、軽食を囲んで、関係者50人ほどの和やかなレセプションパーティーを用意していただきました。

そこで司会者から、3位までの受賞者は順番にスピーチを、と急に言われて、3位だった私はケーキに手がつけられないくらい、恐ろしく緊張をしてしまいました。

人前で話すことは、得意な方ではありません。話がまとま

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私が「時をかける少女」を好きになった理由

私が「時をかける少女」を好きになった理由

「俺は時をかける少女が一番好きな映画だな。」

大学生の頃、付き合い始めたばかりの彼と好きな映画の話をしていた。
一番好きな映画を私が尋ねたら、彼はそう答えた。

「時をかける少女なら、確か、録画したビデオテープがあるはず!」と思った。

私は高校生になった頃から、「いつか観よう」と思って、テレビで放映された映画をVHSのビデオカセットテープにどんどん録画していた。
全く観ないまま放置していただけ

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