写真の花はコスモスのように見えますが、小菊です。二輪が仲よく寄り添うように咲いていました。画材は顔彩です。一時「菊香る」という季語が気に入って、「菊香る」の俳句ばかり詠んでいました。俳句も好きです。
「大谷さんのスーツの裏地、デコポンがいっぱいだね」と母が言う ちがうよ、それ、デコピンだよ おもしろすぎて、お茶を吹き出した こんな天然な母に、父がクスクス笑っていたのを思い出して、迷いが吹き飛んだ やっぱり創作大賞に下書きの記事を出そうかな 父なら笑って許してくれる気がする
「半袖に薄いカーディ羽織る朝 肌が感じる心地良い秋 久夢」 昼間はまだ暑く感じるので、半袖を着てウロウロしています。でも、朝は肌寒く、薄いカーディガンを羽織っています。肌も秋を感じているようです。 ※絵はダリア、顔彩で描きました。
「『一房の葡萄』幼い日の記憶 学級文庫の香り懐かし 久夢」 小学校中学年だった頃、教室に学級文庫がありました。その中に有島武郎の『一房の葡萄』があり、読みました。欧米人の先生の白い手と採ったばかりの葡萄の鮮やかな色の対比が美しく感じたのを今でも覚えています。半世紀前の記憶です。
「秋うらら日向で眠る愛猫の 温もり恋し縁側寂し 久夢」 猫たちがいない生活が一年以上経ちました。でも、今も寂しくて、猫たちの眼差しや温もりが恋しいです。秋になって涼しくなったので、よけいに猫の温もりも恋しく、猫恋しさも強くなりました。
「渚にて彼と拾った貝殻よ 覚えているか打ち寄せる波 久夢」 はがきサイズの絵を描くのも好きです。貝殻の形、濃淡、陰影などをしっかり見て、水彩色鉛筆とキラキラ顔彩で描きました。左の貝殻は、描くのに一苦労。夢中で描いていると、貝殻が聞いていた波の音が聞こえるような気がしました。