2023年9月の記事一覧
ハードボイルド書店員が「ノーベル文学賞2023」に推したい作家
↑はイギリスの「ナイサーオッズ」というサイトです。
10月5日に発表されるノーベル文学賞のオッズを見てみました。変動するかもしれませんが、村上春樹さんの倍率は15倍で9番人気。ミシェル・ウエルベックと同じ順位なのが興味深い。トマス・ピンチョンやスティーヴン・キング(!)の名前も見られます。
春樹さんは同文学賞に興味はないと公言しています。なので、ここではこれ以上触れません。ファンとしては獲って
「10月5日」の前にどうしても読みたい一冊
徐々に涼しくなってきました。
いわゆる「読書の秋」の到来です。だからなのか魅力的な新刊の発売が続いています。本好きとしてもイチ書店員としてもありがたい。
来月には、noteで何度か紹介させていただいた中村文則さんの最新長編が出ます。タイトルは「列」。
著者の公式サイトを覗いたところ「これまでとは違う切り口の小説です。新しいことをやりつつ、これからある意味、原点に戻ります」と書かれていました。
何度も読んだのに読めていなかった「三島由紀夫」
「『金閣寺』とは、どういう内容の小説か?」
先日、同僚が外国人のお客様からこんなお問い合わせをいただきました。レジを打ちつつ様子を見ていたのですが、残念ながらうまく答えられなかったそうです。
たしかに難しい。「金閣寺」を読んで内容を知っていて、しかも日本語でOKだったとしてもすぐには出てきません。ましてや英語では。
同じ三島でも、たとえば「豊饒の海」だったら、なんとなく即興で説明できる気がし
「図書館」「新刊書店」「古書市」の連鎖
読書の秋。古本まつりのシーズンでもあります。
今年も神保町古書店街で、10月27日から11月3日まで開催されるようです。天候が崩れぬことを祈るばかり。
リアル書店の醍醐味のひとつは衝動買い。じっくり棚を眺めるなかで思いがけない一冊と出会い、同時に「ああ、こういうことを学びたかったのか」と自分の知らない自分を発見できる。特に古書市ではその傾向が強くなります。「そうか、俺はこの本を買いたくて今日こ
「読書は自由」だけど、それでも順番に読んでほしい3冊
今月の文芸書新刊がすごいことになっています。
まず京極夏彦「鵼の碑」(ぬえのいしぶみ)が9月14日に発売されます。ファンが多い「百鬼夜行」シリーズ17年ぶりの新作です。ノベルスと単行本で出ますが、なんと単行本の厚みが6.5センチ、重さは1.2キロとのこと。どうぞお近くの本屋で手に取って確かめてみてください。
おそらく主に売れるのは、より軽くて安いノベルス版でしょう。お店の規模によっては単行本の
もっと「本の専門店」としての選書を
なるほど。
コンビニ業界が書店併設に力を入れているわけではなく、ローソン独自の戦略みたいですね。たしかに全体的な流れは、むしろ雑誌コーナーが縮小していると感じます。
↑によると、いまのところ書店併設型は28店に留まりますが、令和7年(2025年)2月末までに100店に拡大する方針とのこと。素晴らしい。ぜひ職場最寄りのローソンもお願いします。
書店員がこんなことを書くのはおかしいですか? でも