マガジンのカバー画像

日記のはしきれ

16
つらかったこと、嬉しかったこと。自分の価値観。
運営しているクリエイター

記事一覧

閉店ギリギリの美容室でかけこんだ私と話した、新人アシスタントの子へ

閉店ギリギリの美容室でかけこんだ私と話した、新人アシスタントの子へ

先日、閉店ギリギリの美容室で
カラーをしてくださいと駆け込んだ。

直前の予約だったため、
「もう帰れる」と思っていた店員さんたちの落胆が丸見えだった。忍びない気持ちで対応してもらった。

それでも営業時間内。
他の店員さんはみんなはけて、
輪になって私語がダダ漏れしていた。
裏では店長がため息をついているのが聞こえた。 
忍びない気持ちがあっても、少し苛立ってしまうほどには対応が悪かったように思

もっとみる
「叩けよ、さらば開かれん」

「叩けよ、さらば開かれん」

これは、中学生の時の国語の先生に、卒業アルバムに書いてもらったメッセージだ。
私は、この言葉を長い間誤解していた。



なるほど。

中学時代は、多くの人にとって初めて何かに真剣に打ち込む時期だ。
そのなかで、地道な努力が実らず悔しい思いをしたり、諦めそうになったりする。
そんな思春期を迎えた中学生に、ぴったりのエールが込められたメッセージだ。



さて、学生時代の私は、そのままの意味で捉

もっとみる
どうせおばさんって思ってるんでしょ

どうせおばさんって思ってるんでしょ

私は、一般企業で事務として働いている。
女性の多くいる職場で、50人中45人が女性。
そして、その多くは40〜50代のお母さん世代の方々。職場での、その世代の方々は少し腫れ物に触るように扱われることもあり、私も周りからは「やりにくいでしょ」と言われることもある。

しかし私は、自分が3姉妹の末っ子だからなのか、女性のたくさんいるバイトを経験したからなのか、女性の環境に抵抗がなく、その40〜50代の

もっとみる
明るい色のアウターが似合わない

明るい色のアウターが似合わない

頬にあたる風が少し暖かくなり、
空が水色になって
外のお花が色づいてきた。

もう、春だ。



寒い時期は、暗め色で我慢していた分、
春になると、
ちゃんと明るい色を身に纏いたくなる。

パステルカラーのトップス。
水色のリブニットやミモザ色のトレーナー。
試着もせずにウキウキで購入。
わくわく。

ブルベ冬の私でも、
メイクも華やかにしたくなって
似合うかを無視して、
まぶたに、パステルのピ

もっとみる

秋の日に頂いたおくりもの

すこし冷える日だ。
時期的には春だが、この肌寒さで思い出した。

昨年の秋にいただいた手紙の話。



私は、一年ほど文通村という媒体を通して
文通をしている。
自分よりも人生の先輩方が多く、
知らない世界を教えてもらえる上、
自分の書きたいことだけが書けるので
ちょうどいい距離が保つことができ、
意外にも続いている趣味の一つだ。

その中に、
元国語の教師、いまは定年退職された
ゆうじさんとい

もっとみる
ふたりが結婚してたこと、そのタイミングで知りたかった

ふたりが結婚してたこと、そのタイミングで知りたかった

大学時代、仲良しグループだったひとりに
結婚式の招待のラインを送った。

「久々の連絡なのに、
ご報告で忍びないんだけど、
夏に結婚をするの。よければ、
挙式にもきて欲しいなと思ってて…」



彼女とは大学に入学してすぐに仲良くなった。
同じ学部、同じ学科。
出席番号も近かった私たちは
新歓時期をともにして、
いろいろなサークルを回った。

私は大学祭の実行委員会に入り、
彼女は環境活動を行う

もっとみる
ガラスの家に住む者は、石を投げてはいけない

ガラスの家に住む者は、石を投げてはいけない

近藤さんは、私が赴任したときには
パーキンソン病で休職をしていた。

会わずしても、前評判は沢山聞いた。

変わった人だったらしい。
かつては課長だったが、
ものの10年で失脚し、
平社員になったらしい。
女性ばかりの職場の中で、
みんなが"お察しする中年男性"だった。



そんな近藤さんは、
実際に一緒に働いてみると、
とても優しいおじさんだった。

電話対応はとても上手で、
声を荒げていた

もっとみる
本命彼女か見極めるためのスタンプラリーをしていた

本命彼女か見極めるためのスタンプラリーをしていた

「ド本命彼女になるには?」
「本命になるための4つの方法」
「男が本命にだけ見せる仕草」
最近、本屋でもSNSでも
この手のものが多すぎる。

じつは私も
少し前までこの考えに取り憑かれていた。



前の彼と付き合い始めた時。

私は彼のド本命彼女になったと思い、優越感の絶頂にいた。

だけど、

何気ない彼とのことがただ幸せだったのに、
女友達へのマウントの材料にしてしまったことがある。

もっとみる
もう見捨てられるという恐怖と戦いたくない

もう見捨てられるという恐怖と戦いたくない

先日、彼から
「あなたは僕の言った言葉を
 読み上げられてるようだ」
といわれた。



事の発端は、わたしが
彼の家具の組み立てを断ったこと。

これに彼は嫌味で
「俺はあなたの家具の組み立ては
 手伝ってあげたのに」と言った。

その言い方に腹を立てた私は、
『そんなことをいってくるなんて
 恩着せがましい。そう言われるなら
 頼まなかったのに、男性としても
 カッコ悪い』と伝えた。

彼は

もっとみる
もうカテゴライズするのは やめてくれ

もうカテゴライズするのは やめてくれ

社会人になってから、
勝手にカテゴライズされて
勝手に判断されることが増えた。



先日会社でこんなことがあった。

12月23日、私は有給をいただいた。
クリスマスが
三連休になることに気がついた先輩方から
「クリスマスなにするの」
と前日から10回以上きかれて、
少し辟易としていた。
なんとなくクリスマス前は
交わして乗り切った。
しかし、そんなことでは逃してくれず
26日の出社後、
30

もっとみる
知らないこと、それだけで人が死ぬ

知らないこと、それだけで人が死ぬ

半年に一度、悲惨な虐待のニュースが
世間を賑わせる。

多くの虐待は母でなく、
子供にとって血の繋がりのない母の彼氏から
されることが多いらしい。(大体のケースでは母が養育費か生活保護をもらって生活をしていて、それに恋人があやかっているらしい)

それにしても、
パッと出の彼より子供の価値が下になるの?
と信じられず、
1年前、ある虐待死事件の裁判の記録を読んだ。



エリート義父が子を虐待し

もっとみる
「結局、〝自分と同じ人〟はいないんだって悲しくなったことない?」

「結局、〝自分と同じ人〟はいないんだって悲しくなったことない?」

2020年の冬、
わたしはこの質問をある男性にした。



思えば、私は、ずっと小さい頃から、
一緒に生きてくれるパートナーを探していた気がする。
ひとりでこの世を生きていける気がしなかった。
同性でも、異性でも、
自分と同じ価値観、考えの人を探してきた。

このとき、私は2年付き合った彼と別れた直後で
ひどい喪失感に襲われていた。

今思うと、完全に
次の依存先を探していたように思う。


もっとみる
どうして周りに恵まれてると思う?それはね、

どうして周りに恵まれてると思う?それはね、

これは、
「自分は周りに恵まれてる」と
鼻高々に言っていた彼が
私に1年前にくれた言葉だ。



1年前、私は失恋がきっかけで、
死にたがりで自暴自棄になっていた。

どうしてうまくいかないんだろう。
もやもや。どうして私だけ。もやもや。
そういえばいつもそうだったな。もくもく。
今までの人生も何もうまくいってない。ぼーー。
ともやもやとした黒い煙に
もくもく包まれて、希死念慮が爆発していた。

もっとみる
「想ってたのは自分だけだったのか」この切なさは、

「想ってたのは自分だけだったのか」この切なさは、

出会いと別れの春。
それを象徴するように、
この春、同期が遠くに異動をする。



内定したとき、
共通の友達が多かった私達は
すぐに友達になった。

入社すると、
配属は違う課になり、
働く場所も違うので自然と会う頻度が減った。
それでも行動範囲が一緒で、
休みの日に歩いてるとふと会ったり、
仕事上で一緒の委員会になったり、
なにかと縁のある同期だった。

そして3年目、
わたしは同期と同じ課

もっとみる