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何度でも読みたい。

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何度でも読みたい。noteで読ませていただいた、そんな記事をまとめています。
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記事一覧

原稿を書くというのは、海の中に潜ることに似ている。
息を止めて奥底にある何かをつかみ取りたいのだけれど、息が続かずに水面へと直ぐに上がってしまう。
何度も息を止めて潜っていくうちに、ときどき何かに手が届くことがある。

どこにも心を留めず、見るともなく、全体を見る

どこにも心を留めず、見るともなく、全体を見る

「一枚の葉にとらわれては木は見えん。
 一本の樹にとらわれては森は見えん。
 どこにも心を留めず、見るともなく、全体を見る
 それがどうやら……『見る』ということだ」

これは、『バガボンド』で沢庵和尚が武蔵に語りかけた言葉だ。その言葉の意味するところの深さが、今になって改めて胸に響いている。

仏教には「色即是空」という言葉がある。

すべての形あるもの、物質的なものは、その本質において実体が

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怒りの矛先が向けられた時、自分の器が問われる

怒りの矛先が向けられた時、自分の器が問われる

怒りとは、自分の甘えに気づくためのチャンスだ。

怒りが湧いてきたとき、その感情を無理に押し殺す必要はない。思い切り心の中で怒ってみる。そして、少し距離を置いて、自分を冷静に見つめる。

たとえば、他人が自分の指示通りに動かず、苛立ちを覚えることがあるかもしれない。でも、それはうまく指示が出せなかった自分にも責任があることが多い。その怒りは、他人に期待し、自分に甘えている証拠だ。

相手に怒りをぶ

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ちいさなトラウマ

小学2年生になった息子とそれなりの年齢になった妻と毎日たのしく生活している。家族を笑顔にすることを趣味にしている。

フリーランスでゆるく働き、食洗機とルンバに手伝ってもらいながら料理や掃除をして、毎月のようにどこかしら旅行をして、抗がん剤治療も毎月している。

ちなみにさっきまでマカオのカジノで友達と遊んで、いまは香港のスタバでNujabesを聴きながら900円のアイスラテグランデを1人で飲んで

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私のポケットの、中身のナカミ。

私のポケットの、中身のナカミ。

ドラえもんみたいに 私のポケットの中から何でも出てくるわけじゃないけど、少なくとも私のポケットの中にある「8つの宝物」は "誰かのため、世の中のため" になっていけるものじゃないかなって、自分では思っているワケです。

それではそんな中村のポケットの「中身のナカミ」を、
ちょっとだけ覗いてみてください。

私があなたにお届けできる「もの」。"「ビジネスは "幸せを売る"活動だ」。"

コロナ禍とい

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あなたのUSPをつくろう。

あなたのUSPをつくろう。

こんにちは。中村です。

今回は「USP」について書いていきますが、皆さんどうでしょう。普段からご自身のUSPは明確にしていますか。そしてそのUSPを正しく発信していますか。

私の感覚ですが、ほとんどの中小企業〜フリーランスさんはこのUSPを明確にしていません。(できていません)
それはつまりどういうことかというと、USPをつくれば 他社との圧倒的な差別化が可能になるということでもあるわけです。

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生き残る組織には、磨き上げられた制約がある

生き残る組織には、磨き上げられた制約がある

「制約があったほうが、人はクリエイティブになれる。」

このフレーズは、さまざまな場面で語られているが、組織づくりにおいても例外ではない。完全な自由を与えられると、かえって人は動きづらくなるものだ。制約があるからこそ、創意工夫や独自の発想が生まれてくる。

コルクにおいて、編集者を育成する場づくりを進める中で、この「制約」の大切さを改めて感じている。

コルクは作家のエージェント会社として、作家の

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「頭がいい人は難しいことをわかりやすく説明することができる」は本当だろうか

「頭がいい人は難しいことをわかりやすく説明することができる」は本当だろうか

長文ファンの皆様おはようございます。

「頭がいい人は難しいことをわかりやすく説明することができる」とよく言われます。ある程度はそう言えそうなものの、やはり難しいことはどんなに説明上手でも理解が難しいこともあり得ます。

これは「わかることと、わかった感があることは違う」ところからやってきていると思います。どちらかというと「わかった感」の話をしていると思います。ではわかった感はどう生み出されるので

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やりたいことをやっていくために必要なこと

やりたいことをやっていくために必要なこと

今回はどうしても、ある特殊な「仕事論」の話を書いていきたいのです。

最初に、こういう話からさせてください。

普段から仲良くさせていただいている、お師匠兼お友達の精神科医の名越康文先生がいるのですが、名越先生との会話で、「自分の仕事で長生きする秘訣というのは、もしかしたら、100%本命の、自分のやりたいことをやらないことなのかも知れない。それよりも、自分のやりたいことから、ちょっとズレたことをや

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センスとは何か

センスとは何か

 効率を求めるZ世代諸君は無駄な努力を嫌うでしょう。昭和スポ根のような青春は希薄に霧散して、今やコストパフォーマンスの向こう側、タイムパフォーマンスやらなんやらの時代です。

 たしかに能力の差異というものは存在します。プロリーグのある競技が分かりやすく、スポーツもゲームも何もかも、努力だけでは埋まらない絶望的な差というものがあります。それを才能と呼ぶかセンスと呼ぶか、ここではセンスと表現しましょ

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日常的な料理には、日々食べ続けられる生活の工夫が詰まっている。「海の向こうの自炊」――料理に心が動いたあの瞬間の記録《自炊の風景》山口祐加

日常的な料理には、日々食べ続けられる生活の工夫が詰まっている。「海の向こうの自炊」――料理に心が動いたあの瞬間の記録《自炊の風景》山口祐加

 自炊料理家として多方面で活躍中の山口祐加さんが、日々疑問に思っていることや、料理や他者との関わりの中でふと気づいたことや発見したことなどを、飾らず、そのままに綴った風景の記録。山口さんが自炊の片鱗に触れ、「料理に心が動いた時」はどんな瞬間か。今年の4月から世界中の「日常のごはん」を求めて、海外に赴いている山口さん。なぜ「日常のごはん」に触れたいのか? その旅の目的と、出発に到る経緯について綴りま

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誰のための部活動なのか?

誰のための部活動なのか?

部活動(サッカー)指導をやりたくて中学校教員になった『そい』と申します。

平成元年より小学校教師を6年勤め、新卒時より地域のサッカー少年団や、地域の中学校のサッカー部外部指導者を経て、7年目より念願の中学校教員としてサッカー部顧問を務めて今年で35年目を迎えました。

新卒時は16時に退勤してからの『サッカー指導の時間』こそ、一番やりたいことをやる時間という感覚であり、勤務時間など考えたこともあ

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「変化の激しい時代」という言葉への違和感

「変化の激しい時代」という言葉への違和感

思考は言葉でできている。だから、思考を深めるためにできることは、一つだけ。言葉を精査することだ。

以前に『思考停止を促す言葉を使わない』というnoteを書いたが、世の中には、意識せずに使うと思考停止を促す言葉が幾つかある。ぼくのnoteでは、そうした言葉たちについて何度か紹介してきた。

例えば、「頑張る」や「覚悟を決める」は、そうした言葉の代表格だ。

これらの言葉は、精神的興奮で課題克服を図

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64 日本一になった怪我人から、怪我をして悩むキミへ

64 日本一になった怪我人から、怪我をして悩むキミへ

僕は念願だった日本一の栄冠を手にした入院15日目の怪我人です。

両脇には松葉杖、手首には入院中の患者がつけるリストバンドをつけています。

あの日から3ヶ月。やっと笑うことができた瞬間でした。

そして、次の日にはまた入院生活が始まり、松葉杖の穴からは今も時々、ビール臭がしています。

これから書き綴ることは、怪我を乗り越えた人物の成功体験ではなく、手術したばかりで、これから乗り越えていこうとし

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