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すてきな本の集まる図書館

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意図せず見かけた本と、その話題たち。いつもと振り向かない棚の、そのホントの出会いはきっと全てがすてきなのである。
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記事一覧

「世界でいちばん透きとおった物語」 杉井光

「世界でいちばん透きとおった物語」 杉井光

「急死した父への複雑な感情、
女性編集者に対するほのかな恋心。
そして、
『世界でいちばん透きとおった物語』という遺稿。
絶対に予測不能な衝撃のラスト ━
あなたの見る世界は『透きとおる』」(本の帯より)

「世界でいちばん透きとおった物語」 杉井光

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ミステリ、見つけり

ミステリ、見つけり

『ロスト・ケア』あたりからふつふつと久しぶりにミステリにハマっていった僕である。やっぱり、どんでん返しがないと、読む意味ないよね!みたいな極端なことを言ってはその実、それを遂行し、ま、他にも色々読んでいる僕である。

もちろんどんでん返し以外も読んでいる。(そう伝えておかないとどれがどんでん返しだかわかってしまいつまらないからね。しかしまあ最近は帯なりカバーなりに、”あなたは2度驚く!”とか”こん

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本の虫、蛇の足

本の虫、蛇の足

ぬくもりある優しき季節に浮かれて過ごす僕である。しかし同時に宿敵花粉も再来し、ではと読書に黙々と、多少有意義な時間も過ごしている。やつさえいなければ野山駆け巡り虫を探しに行きたいところであるのだが、しかたなし。

仕方なしの鹿田であります。よろしく。
そんなわけで夏に向けて順調に読書量の上昇している鹿田は「難しい!」と潔く『銃・病原菌・鉄』を積み上げて、娯楽本を読み漁っている。

上司から借りた『

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浪漫と偏見

浪漫と偏見

さて今日も適当にたらたら駄文を書き連ねてゆく。DQビルダーズで夏の国を建国し、国が安泰としてしまったもので、創造主は”ナツだナツだうるさい”と早々に追いやられた。今はいかにも民主的にみな平和な生活を送っていることだろう。
しかしその気になれば、そんな世界、指一本で、破滅に導いてやれるのだからな!!リセットすることができるのだからな、私は!

と破壊神シドーもびっくりの冷酷な言葉を吐いて、そこに常夏

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【読書記録】〝傲慢と善良〟辻村深月 著

【読書記録】〝傲慢と善良〟辻村深月 著

 みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
 人性のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル📖ヨムノスキーです。

 今回ご紹介するのは、この本!

とにかく読後の衝撃というか、余韻というか、精神的なダメージが大きい物語でした。

 読み終えてまず心に浮かんだことは「自分はかなり傲慢だった」ということ。
 いや「だった」という表現は適切ではないですね。なぜならこの歳になっ

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アサクヌマル

アサクヌマル

映画化!
という情報をYouTubeで見つけて、ずっと積んでいた『ザリガニの鳴くところ』を今週、時間を見つけては読んでいた。

前回読んでからかなり空いてしまったので折角なので始めから、とくとくと読み始めたのである。秋の静けさは、沼地を想像することを手伝う。

本書はミステリでもある。が、しかしそこは置いておき、ただただ主人公カイアの生き様を目に焼き付けられた、奥底に迸る炎を感じた作品であった。

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あおいろの半纏の男

あおいろの半纏の男

またしても読書の話である。夏に反比例し秋◯は減る!といった読書量であるが、続くときは続くのである。

また今回話題に出す『むらさきのスカートの女』は前回話した通りなにか気になるものがあったし、それからおすすめしてくれた人に今週末にあうので、そういった明確なゴールさえあれば、僕はちゃんと成し遂げるのである。

だから…本屋大賞完読は許してね、無理でした。監査もあったし、そうだ、監査のせいだ。

鹿田

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『乱読のセレンディピティ』ノート

『乱読のセレンディピティ』ノート

外山滋比古
扶桑社刊
 
 外山滋比古の代表的な著作に『思考の整理学』がある。この本の刊行は1983(昭和58)年で、もう発刊から40年近く経つが未だに読まれている大ベストセラーである。
 私も刊行の年に買って読んだが、すでに再版を重ねており、私も再読三読した本だ。学術エッセイの形を取りながら、思考学(というのがあればだが)の入門書とも言うべき本だ。
 
 この『乱読のセレンディピティ』は2014

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本棚は僕を語り、また僕より僕を語る

本棚は僕を語り、また僕より僕を語る

本を片付けしようと最近少しずつ整理し始めている。いつかは熱して定期購読していたものも今はただ埃をかぶった荷物となり、或いは結局最後まで興味を持たれず埃に埋もれた悲しき本たちに、せめて最後日の目を浴びてもらおうと思うのだ。ナショナル・ジオグラフィックだったり、詩とファンタジー、古本屋でかき集めた本の雑誌(という雑誌があるのである)、序章で積んだユリシーズ全巻、クレヨン王国シリーズ(クレヨン王国シリー

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伝説ノ焼肉ノ報告、今年の夏の夢、本屋大賞マスター宣言!

伝説ノ焼肉ノ報告、今年の夏の夢、本屋大賞マスター宣言!

さてさてみなさん長らくお待たせ致しましたっ!伝説(に今後なる予定の)焼肉を、去る2022年5月3日憲法記念日に無事決行しましたことを、ここに報告いたします。

あ、何も待っていなかったんだけどな(・_・;)?って方は、下に貼った前回の記事をぜひ見てみてね!↓↓

いやあ美味かった!連休の恵まれた晴れ間、まださんさんと日差しの届く午後に会社のみんなで無事リベンジ焼肉を結構し、それを無事成功させた!!

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鹿田、春に浮かれる

鹿田、春に浮かれる

暖かい日が続き日に日にただでさえ垂れた眉と口角がたるたると垂れている今日この頃である。この異常気象に時折地面まで伝ってはジュワっと蒸発するさまを見て、尚その夏寄りの気候に全身の余分な水分やら脂肪やらをだらだらとだらしなく垂らしては、対価として浮力を得る術を身に着けた。体重の10%を占めるか怪しい元より軽き頭の重さの本領はここぞとばかり発揮され、高く高く熱こもる空気を割いて、空へと浮上していく。ああ

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脳の中にまで向日葵

脳の中にまで向日葵

特にネタはないのだが困ったことになにか書きたいと手足がウズウズとしている。手はわかるが足はなぜかと問われれば鹿田にもわからぬ。全身がうずくのはそのうち全身より芽吹く前触れであろうか。芽吹くとなれば一体何が芽吹くのか、それもまた、誰にもわからぬが、特にうずく両の鼻穴より花が咲いてしまっては滑稽である。そして僕は夏バカであるから、分からぬが、咲くとなればそれはひまわりに決まっている。全身にひまわりを咲

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夏や色々、近辺

夏や色々、近辺

久方ぶりにnoteに舞い戻ってきた。仕事のピークは年末かと思えば年度始めがピークだったのである。まあ、その中でも暇を見つけては本を色々読んではいた。今年の本屋大賞が発表されていたのをしり、今はもっぱらEvernoteを活用しながら「同志少女よ、敵を撃て」を読んでいる。カタカナの名前が覚えられない病の鹿田は登場人物の文字を見た途端に諦めを悟り、Evernoteを開き、登場人物やらを書き連ねた。ま、こ

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理屈のない楽しさ

理屈のない楽しさ

夏の気配に浮足立ち暇を見つけては本を読んでいる。巷では読書といえば秋だろうが僕にとっては夏こそが読書の季節なのだと前回の記事にも記した。もっぱら本屋大賞ノミネート作品を中心に読んでいるがやはり予測はあたりどれも面白い。なんてったって本の雑誌社が設立した賞だからね、活字中毒者たちの立ち上げた、書籍販売のド現場にいる書店員さんが売りたいという本を投票して決める賞なのだからまず間違いがない。だから僕はも

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